代表質問・論戦・意見書 等

日本共産党札幌市議団

札幌市第2回定例議会・本会議

日本共産党 代表質問
(2014年5月22日)

伊藤 理智子 議員

 私は、日本共産党を代表して、市政の重要問題について順次質問いたします。

 最初に、市長の政治姿勢について質問します。

 最初に、市長の政治姿勢について質問します。
 質問の第1は、集団的自衛権の行使についてです。
 安倍首相は、「砂川事件最高裁判決」を持ち出して、「限定容認」論を認めようとしています。砂川事件の裁判で争われたのは在日米軍が違憲か否かであり、集団的自衛権など問題になっていません。
 しかも、当時、内閣法制局長官だった林修三氏自身が、雑誌『時の法令』で、砂川判決では「憲法が、いわゆる集団的自衛権を認めているかどうかという点は未解決」と明確に述べています。
 歴代の政府が、「憲法上認められない」としてきた集団的自衛権の行使を、「砂川事件最高裁判決」を持ち出して認められるなどという議論は、およそ成り立たない暴論だと考えますが、市長の見解を伺います。
 また、集団的自衛権の行使を「必要最小限のものに限定」するといいますが、自民党の石破幹事長自身が「必要があれば、それを広げることは可能だ」と語っているように、なんの歯止めにもならないと考えますが、いかがか伺います。
 質問の第2は、教育委員会制度改革についてです。
 教育行政を担う教育委員会のあり方を、根本から改める地方教育行政法改正案が国会で審議されています。
 法案は、教育行政の方針となる「大綱」を首長が決定し、その「大綱」は、政府の「教育振興基本計画」を「参酌」して作成するといい、首長が任命する教育長をトップに据えるとしています。
 これでは、教育委員会の独立性は失われ、政府の介入を許すことになり、教育の地方分権、一般行政からの独立、民衆統制の原則など、「戦後教育行政の三大原則」に反すると考えますが、市長の見解を伺います。
 安倍政権のもとで、侵略戦争を肯定・美化する歴史教科書の押し付けが強められています。この法改悪によって、歴史を偽る「愛国心」教育が進められるようなことが、絶対にあってはならないと考えますが、いかがか伺います。
 質問の第3は、政府が閣議決定した「エネルギー基本計画」についてです。
 「基本計画」は、原発を「重要なベースロード電源」と位置づけるなど、事実上の「原発永久化宣言」にほかなりません。しかも、「世界で最も厳しい水準の規制基準」に適合した原発は再稼働すると明記しています。
 福島原発事故の原因究明も途上であり、収束どころか、大量の汚染水問題など非常事態が続いています。使用済み核燃料を処理する技術もなく、ひとたび事故を起こせば、放射能による汚染という計り知れない被害を及ぼす原発が、「重要なベースロード電源」などになりえないと考えますがいかがか、また、再稼働もすべきでないと思いますが、市長の見解を伺います。

 次に、子どもにかかわる施策について質問します。

 質問の第1は、保育についてです。
 その1点目は、第3次新まちづくり計画での保育所整備の上乗せについてです。
 今年度1180名分の保育所を整備して、新まちづくり計画の期間である4年間で4800名の保育所を整備することとし、昨年の第3回定例会のわが党の代表質問において、今年度末には国基準の待機児童のみならず「保育を望むすべての子どもが、安心して必要なサービスを受けられるよう、保育環境の整備に努めていく」と、待機児童をゼロにする旨お答えになっています。
 昨年4月1日の時点では待機児童が1033名、超過入所児が869名で、1902名分の保育施設が不足していました。10月1日には3640名分の保育所が足りず、待機児童と超過入所が放置されたままでした。
 今年度は1230名分の保育所を整備する計画ですが、半年間で待機児童、超過入所児が1700人以上増えている実態を考えれば、この計画では待機児童の解消はできません。
 第3次新まちづくり計画での保育所整備計画をさらに上乗せして施設を増やすべきと考えますが、いかがかうかがいます。
 2点目は、宗教食を実施する保育所への人件費補助についてです。
 昨年7月に本市が行った「食物アレルギー等実態調査」では、市内の16の保育所で、宗教上の理由から個別に食事対応をしている、ということが判明しました。
 調理、配膳などの作業それぞれにアレルギー除去食と同様の点検や確認が必要であり、宗教食の対応を実施している保育所にはアレルギー除去食と同様の人件費の補助を行うべきと考えますが、いかがかうかがいます。
 質問の第2は学童保育についてです。
 その1点目は適正規模についてです。
 学童保育に通う児童は年々増加し、昨年4月現在、児童クラブで1万1223人、民間共同学童保育で1436人となっています。とりわけ児童クラブの大規模化は深刻で70人以上のクラブは67箇所、うち100人以上は25か所にのぼっています。ミニ児童クラブで70人以上が13か所もあるのは異常なことです。学童保育は、留守家庭の子どもたちが継続した放課後生活をおくる場所です。国の定める児童の数は概ね40人となっており、第1回定例会のわが党代表質問には、「児童を複数の集団に分けた対応を基本とする」と答弁されています。生活の場としての学童保育を実現し、子どもの成長・発達を保障するためには、独立した施設で適正な人数の児童の保育を行うべきであると考えます。新たに児童クラブ、民間共同学童保育を建設して対処すべきですが、いかがお考えか伺います。
 2点目は指導員の処遇についてです。
 児童クラブの職員は、館長にあたる主任指導員と指導員、パート指導員です。指導員は本市の非常勤職員の待遇で、フルタイムかそれに近い時間を働き、仕事内容も主任指導員とほとんど差異はないにも関わらず、年収250万円未満の人が68%、300万円未満が97%を占めています。
 また、民間共同学童保育所においても、指導員の平均給与は244万円で、200万円未満が11%、200万から250万が40%と極めて低い状態に置かれています。経験加算もなく20年以上勤務しても昇給していきません。さらに8割の指導員が年間2,000時間を超えて勤務しています。指導員の処遇改善は喫緊の課題です。児童クラブにおいては正規職員との賃金の適正化をはかり、民間共同学童保育所では育成会に対する助成金を抜本的に引き上げ、指導員が安心して子ども達と向き合える環境を整備すべきですが、どのように対処されるおつもりか伺います。
 質問の第3は、子ども・子育て条例制定と計画策定のスケジュールについてです。
 条例は、見切り発車的に拙速に策定すべきではないと考えます。職員配置や資格要件、また面積基準など、検討すべき課題が多いなか、当事者である子ども自身や関係者、広く市民への十分な周知と理解を得たうえで進めるべきと考えますが、いかがか伺います。ニーズ調査やパブリックコメントで明らかになった市民ニーズはどのように反映されることになるのですか。条例制定はもとより、より実効性のある計画とするためは子どもの成長・発達を保障するものにしていくべきであり、内容よりもスケジュールを優先する姿勢では到底市民からの理解は得られないと考えますが、いかがか伺います。

 次に、貧困問題について質問します。

 質問の第1は、生活保護の問題についてです。
 1点目は、本市が、生活保護の面接相談後、フォローアップ対象者としてカウントしなかった人についてです。
 2013年4月から12月までの間に、本市で生活保護の面接相談をした件数は、9802件で、そのうち生活保護申請をした件数が5330件、本市がフォローアップの対象者としてカウントした数は2722件でした。残りの1750件は、生活保護が不要だと判断されたのでしょうか。「若いから働きなさい」「家賃が高額」など、様々な理由で申請をさせずに追い返した人がいるのではないでしょうか。生活保護基準以下なのに追い返す水際作戦は許されませんが、フォローアップ対象者としてカウントされなかった1750件は、すべて生活保護基準以上だったのか、生活保護基準以下の人が一人もいなかったのか伺います。
 2点目は、本市が、フォローアップ対象者とみなしたにもかかわらず申請しなかった人についてです。
 本市がフォローアップの対象者とカウントした2722件のうち、同年12月までに申請した世帯は1250件でした。残りの1472件はフォローアップ対象者なのに、なぜ申請に結びついていないのか、この1472件について、その後、どのような対応を行っているのか伺います。
 3点目は、申請書を窓口に置くことについてです。
 生活保護の申請書を窓口に置かない理由として本市は「窓口へ申請書を置くと誰が持って行ったか分からないからフォローできない」としていますが、さきほどの例でも1472人の方がフォローアップの必要性があっても保護を受給できていません。十分フォローできているとは言えない現状であり、「フォローするために窓口に置かない」と言うのは、申請を増やさないための口実ではないかと疑われます。困窮している市民が「まずは申請してみよう」と一歩前に進むきっかけを作るため、窓口に申請書を置き、自由に申請できるようにすべきと思うのですがいかがか伺います。
 4点目は、申請権の考え方についてです。
 第1回定例会のわが党の代表質問に副市長は、「生活保護の申請は、単に権利を行使するだけでなく家庭訪問を受け入れる、さらに親族に対する調査及び資産の状況調査を受け入れるなどの義務も伴うものである」と答弁しました。 
 しかし、その後、予算特別委員会でわが党の委員が、「調査は申請の前提なのか」と追及し、市長は、「申請の前提としてこれを受け入れるということを条件でなければ申請できないということではない。誤解があれば訂正させていただきたい」と答弁しています。
 あらためて、生活保護申請には義務が伴うのか、本市の考えを明らかにしてください。
 質問の第2は、就学援助についてです。
 1点目は、生活保護基準引き下げに伴う就学援助の問題について伺います。
 就学援助は、生活保護基準以下の要保護世帯と保護基準の1.1倍までの準要保護世帯に対して、学用品費や体育実技用具、修学旅行費などを支給しています。しかし、国の生活保護基準引き下げに連動して、機械的に基準を下げることは問題です。
 本市は今年度、就学援助の基準について審議会に諮問していくとのことです。現在、就学援助を受けている世帯が、基準の引き下げによって受けられなくなることはあってはならないと考えますがいかがか伺います。
 2点目は、準要保護世帯の就学援助の消費税分の引き上げについてです。
 国は新年度から、要保護世帯に対しては、就学援助の単価の消費税増税分を増額するとしています。準要保護世帯の就学援助のうち、一部分だけは増税分を増額した予算を計上しているものの、学用品費、通学用品費、宿泊を伴わない校外活動費については、増額を予算化していないことは問題です。
 第1回定例会のわが党の代表質問で、この問題について取り上げました。答弁は「学用品費等の増額について、現在、検討を行っているところ」とのことでしたがその後、検討の結果について明らかにしてください。
 質問の第3は、所得が少ないことから、入院して出産できない人のために、市が助成する入院助産制度についてです。
 助産施設への助成額は、入院5日で38万2750円です。一般的な出産では、入院5日で平均41万4830円ですから、3万2080円不足です。出産のときに処置が必要な場合にはさらに赤字が広がります。足りない分は病院の持ち出しになっているため、本市では実質2カ所でしか実施していません。低所得者や貧困層が増えている社会情勢の中、入院助産制度に取り組んでいる病院が赤字にならないように応分の単価の引き上げを行うことで助産施設を増やしていくことが求められます。
 2013年の第4回定例市議会のわが党の代表質問に対して、「単価引き上げや新たな加算制度の創設について国へ要望していく」と答弁しましたがその後、改善するためにどのように取り組んできたのか伺います。

 次に介護と高齢者の住まいについて質問します。

 質問の第1は、特別養護老人ホームの整備についてです。
 第1回定例会においても、入所を待っている高齢者が6745人、要介護1,2の認定でも2880人にのぼることを示し、特別養護老人ホームの建設を求めたところです。高齢者が高齢者を介護している、認知症を抱えているなど、本人も家族も疲れの限界にきている現状をどのように認識されていますか、お聞かせください。
 特別養護老人ホームの建設は、2012年度から2014年度までの3年間で720人分の計画です。年金が減らされ無年金者も増えるなか、所得に応じて居住費や食費が軽減される特別養護老人ホームへの入所を希望する方は、今後さらに増えるでしょう。必要な特別養護老人ホームを確保するために国庫補助の復活を国に求め、用地取得への支援など行って特別養護老人ホームの抜本的な増設に舵を切るべきだと考えますがいかがか伺います。
 質問の第2は、訪問看護ステーションのサテライト化についてです。
 在宅での介護を支える訪問看護ステーションでは、看護師不足や事務処理体制の問題があり、日曜や祝日、夜間、緊急時に対応できないところが多数あります。十分に治療やリハビリを受けられずに在宅に移行するため、利用者が重度化する傾向にあり、重度になるほど看護などの医療サービスに対するニーズは高くなります。重篤者の受け入れや終末期の患者の看取りなども増えており事業者は大変な苦労を強いられています。
 本市は、訪看ステーションのサテライト化に向けて、今月から事前相談を開始しました。
 サテライト化により、どのような効果が見込まれているのか、またそのために、どのように制度を運用するおつもりか、うかがいます。
 質問の第3は、サービス付き高齢者住宅についてです。
 特別養護老人ホームの待機者の受け皿として、建設業者など異種業者の参入によってサービス付き高齢者向け住宅が急増し、本市においても126棟5447戸が登録されています。特別養護老人ホームに入所できないために高齢者住宅に入る方も多いのが実情だと思います。維持費、食費、生活費などで月約15万円から20万円以上かかり、国民年金で暮らす高齢者は入居できません。こういう事態は問題だと思うのですが、いかがか伺います。この間サービス付き高齢者住宅の整備に力点をおいた本市の施策で登録件数は増えてきましたが、福祉的観点をもつべきです。介護サービスと一体となった良質な住まいを確保するために、本市独自にサービス付き高齢者住宅の認証制度を作るべきと考えますがいかがか、うかがいます。また、高齢者の入居負担が特別養護老人ホーム並みですむような家賃補助などの支援を講ずるべきと考えますがいかがか、伺います。

 最後に、地方自治の問題について質問します。

 質問の第1は、道州制についてです。
 2012年9月の自民党の道州制基本法案骨子案によると、「都道府県を廃止し」、全国で10程度の道州とし、北海道は単独の道州とイメージしているようです。これまで続いてきた地方自治制度が、「地方分権」の衣をまといながら、国と経済界主導で「究極の構造改革」として、大きく変えられようとしています。
 その1点目は、町村部から上がっている反対の声についてです。
 昨年11月の全国町村長大会では、「道州制は、地方分権の名を借りた新たな集権体制を生み出すものであり、また、・・・住民自治が埋没する懸念がある」との趣旨の特別決議を上げていますが、市長は、理解・共感できるものとお考えですか、あるいは違う考え方ですか、うかがいます。
 2点目は、国民の合意と理解についてです。
 昨年4月の全国知事会の模様を伝える「自治日報」では、「与党案にほぼ懸念一色」とし、知事の発言として「唯一最善の選択肢が道州制なのか疑問」、「国民不在の議論」などが相次いだとしています。
 このような道州制を、このままで導入することは問題があると思いますが、いかがか、うかがいます。
 3点目は、経済界の狙いについてです。
 経団連の会長であった御手洗富士夫氏は「物流の中継拠点であるハブ港湾やハブ空港」の必要性を強調し、それらの推進のために「道州制が必要」としています。
 今の都道府県を越えて、大規模な基盤整備事業や産業振興などを道州の規模の行政体にすることで行ないやすくし、そこへ財源を集中させることこそ、道州制の狙いではないかと思うのですが、この点についての市長の見解をうかがいます。
 4点目は、国民の基本的な権利についての国の責任についてです。
 2008年、政府の「道州制ビジョン懇談会・中間報告」では、「国の権限は国家に固有の役割に限定」するとし、外交、治安、資源エネルギー政策、大規模災害対策、国家的プロジェクトなど16項目とし、「生活保護、年金、医療保険等のナショナルミニマム」などには、国の責任を縮小、あるいは放棄することを検討課題としています。
 国民の基本的な権利である社会保障や教育などの水準確保が危ぶまれると思いますが、いかがか、市長の見解をうかがいます。
 質問の第2は、現在国会で議論されている地方自治法改正案のうち、指定都市制度の見直しについてです。
 1点目は、市民議論と住民自治の強化についてです。
 改正案は、近く可決するのではないかと言われています。新法を踏まえた条例化は、どういう内容で、いつを目途にすすめるのですか、パブリックコメントだけではなく深い市民議論も必要だと思いますが、いかがか、うかがいます。
 今回の法改正が実施された場合、本市においては住民自治を強化するための具体的な取り組みを行なうべきと考えますが、いかがか、うかがいます。
 2点目は、総合区についてです。
 法律案では、「条例で、当該区に代えて総合区を設け」るとしています。
 まず、本市の現在の区役所の事務で見直すべきだと考えていることがあるのか、また、区と総合区の違いは何か、「総合区長は、市長が議会の同意を得てこれを選任する」とされていますが、副市長のように特別職扱いになるのか、本市において、総合区に予算の要求権を認めることになるのか、さらに、10区のすべてを総合区とするのか、あるいは、一部の区のみなのか、それぞれうかがいます。
 3点目は、指定都市都道府県調整会議についてです。
 この会議の構成は、指定都市の市長と知事、および、それぞれの執行機関の委員長と職員、議員、学識経験者、さらに、総務大臣は「具体的な人選については、それぞれの地域で適切に判断すべきもの」としています。
 住民の代表も構成員として加えるべきだと考えますが、いかがか、うかがいます。
 以上で、私の質問のすべてを終わります。ご清聴ありがとうございました。

 

上田市長 答弁

 5項目、ご質問いただきましたので、私からは、私の政治姿勢についてお答えをさせていただきます。その余は担当の副市長、並びに一部、教育長からも答弁をさせていただきます。
 私の政治姿勢ということで、まず、集団的自衛権の行使についてお尋ねでございます。
 戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認、これを規定しております憲法第9条が、我が国の平和主義の実現のために大きな役割を果たしてまいりました。現在の政府見解では、直接、国が攻撃をされた場合に限って、個別的自衛権が例外的に認められる、といたしまして、そうした運用を行ってきたことが、多くの国民が支持をしており、憲法全体の平和主義の考え方から言って、集団的自衛権の行使は、憲法第9条の解釈の限界を超えるもの、というふうに私も考えております。このような、きわめて重要な問題を、憲法解釈の見直しを実現しようということは、正しい方法とは到底言えないというふうに考えますし、幅広い国民的な議論をふまえた上で、慎重にも慎重の上、対応すべきものというふうに考えるところでございます。
 ご質問の、いわゆる砂川事件の最高裁判決に対する見解でございますが、私も大学生の頃学びましたけれども、集団的自衛権ということについて、この最高裁判決がふれているというふうには到底考えられない、というふうに思っております。解釈変更の根拠には到底できない判決であると、このように考えておりますし、このことはですね、判決後も、一貫して歴代の政府が憲法第9条の解釈で集団的自衛権の行使は認められない、というふうにしてきたことからも明らかでありますし、まさに改憲をしようという考え方を、まさに真正面から、この集団的自衛権の、必要だと言われる方々は、憲法改正をもってやるんだ、というまともな議論をこれまでされてきたというふうに思いますが、今回の解釈改憲というのはその路線からもはるかに超えるものでありまして、到底是認することができないと、こんなふうに考えております。また、集団的自衛権行使の範囲拡大の懸念についてでありますけれども、たとえ必要最小限度と、このような限定をしたといたしましても、憲法第9条の解釈変更により、集団的自衛権の行使は認められるものではないと、このように考えているところでございます。
 2点目の、教育委員会制度改革についてということでございますが、教育委員会制度につきましては、2点の質問がございますので、まとめてお答えをさせていただきます。
 札幌市の教育委員会は、各教育委員のそれぞれの立場と見識の下で、公開をされた活発な議論と、適正な運用がなされているというふうに考えておりまして、国が改正理由に挙げております「現行制度では学校の危機に迅速に対応できない」等の指摘は、札幌市の教育委員会にはあてはまらないと、このように認識をいたしております。
 市長と教育委員会の関係におきましても、必要な連携と適切な、適度の緊張感というものが保たれ、良好なものと考えているところでございます。今般の国の動きにつきましても、その状況を注意する必要がありますけれども、仮に制度変更がなされた場合であっても、教育の政治的な中立性、安定性、そして継続性というものは十分に確保されなければならないと、このように考えるものであります。
 3点目の、エネルギー基本計画についてでございます。
 原発の位置づけや再稼働についてでございますが、使用済み燃料や、あるいは高レベル放射性廃棄物の処分、あるいは最終処分などの課題を解決をし、さらには、福島第一原子力発電所の事故、この検証が十分行えた上で、考え得るすべての安全対策を実施し、十分な防災対策を整えた上でなければ、議論すべき段階にはないと、現在はそのような十分な検証がなされていないと、このように考えるものでありまして、昨日、福井地方裁判所で大飯原発3号・4号機の運転差し止め判決がございましたけれども、この(判決で指摘)されている考え方というのは、今後の停止要請にも十分反映されるべきものだと、このように私は考えているところでございます。以上でございます。

生島副市長 答弁

 私からは、5点目の地方自治の問題についてお答えをいたします。
 まず道州制についてでございます。道州制につきましては、4点のご質問がございましたが、相互に関連をしておりますので一括してお答えを申し上げます。
 道州制に関しましては、政党や地方6団体、経済界などからそれぞれの立場で意見が述べられているところでございます。道州制が、住民にとって真に意義のある分権型社会への転換につながるものであるならば、その検討趣旨には賛成するところでありますが、経済や行財政改革の面からのみ議論が進み、税財源が確保されないまま、事務と責任だけが地方に押し付けられるようなことになれば、本末転倒と言わざるを得ず、ましてや、道州制によって、社会保障などの住民サービスの水準が低下するようなこともあってはならないと考えております。いずれにいたしましても、道州制は、国のあり方自体を大きく変える問題でございまして、さまざまな議論を積み重ね、国民の意志を十分にふまえた上で、慎重に検討が行われるべきものと考えております。
 次に、地方自治法改正案の指定都市制度の見直しについて、お答えをいたします。
 1点目の、市民議論と住民自治の強化についてでございます。今回の改正案は、指定都市制度の見直しとして、住民自治を強化するために、区の役割を重視し、区役所が分掌する事務を条例で定めることとされております。改正が成立した場合には、公布から2年以内で政令で定める日に施行される予定でございまして、区の事務や機能のあり方をどのように考え、どのように事務分掌を条例に定めていくべきか、さらには市民議論のあり方につきましても、今後検討する必要があると考えております。
 2点目の、総合区についてでございます。法律案におきましては、総合区長は、総合区の区域に係る施策及び企画をつかさどるほか、区域内の一部の事務の執行について指定都市を代表するものとされております。また、総合区長は、市長が議会の同意を得てこれを選任し、任期を4年間とする特別職とするものとされているところでございます。先ほども申し上げましたように、改正案が成立した場合には、区の事務や技能のあり方について検討を進めることになりますが、総合区制度につきましては、指定都市ごとに選択することができるものでございまして、現状におきましては、札幌市とってふさわしい制度であるとは考えていないところでございます。
 3点目の、指定都市都道府県調整会議についてでございます。指定都市都道府県調整会議の構成員については、法律案では市長と知事を必須とし、そのほかは市長と知事が必要と認めるときは協議をして、ご質問でも言及をされました条文に列挙されているの中から、加えることができるものとされているところでございます。いずれにいたしましても、改正案は今国会において審議中でありますことから、今後の推移を注視してまいりたいと考えてございます。以上であります。

井上副市長 答弁

 私からは、2項目の子どもにかかわる施策についてと、3項目目、貧困問題についてのうち、生活保護の問題についてと、入院助産制度について、そして4項目目の介護と高齢者の住まいについてお答えをいたします。
 まず、子どもにかかわる施策についてお答えをいたします。
 保育についての1点目、第3次新まちづくり計画での保育所整備の上乗せについてであります。札幌市では、待機児童の解消に向けてさまざまな保育ニーズに対応するため、本年度は保育所定員の増加に加え、新たに小規模保育事業を開始するなど、約1,900人分の保育サービス拡大を行う予定としておりますが、今回の待機児童の実態をふまえた更なる対応について、今後早急に検討を行ってまいりたいと考えております。
 2点目の、宗教食を実施している保育所への補助についてであります。現在、民間保育所に対しては、限られた財源の中で、すでに札幌市単独でさまざまな補助制度を実施しているところであり、宗教に対応する食事提供への補助については、補助制度全体の中で慎重に考えてまいりたいと考えております。
 次に、学童保育についての1点目、適正規模についてであります。児童数が多い児童クラブにおける対応として、限られた財源や既存施設の有効活用の点から、まずは、グループ分けによる対応をはかりながら、併せて、同一小学校区内に児童クラブを複数配置することについても検討したいと考えております。
 2点目の、指導員の処遇についてであります。児童クラブは、今回、児童会館の指定管理者更新にあたり、基準管理費の積算を見直し、人件費の充実を図ったところであります。また、国の補助基準に合わせて助成している民間児童育成会に対しては、今回の子ども・子育て支援新制度に合わせて、国においても見直しを検討しているところでありますので、今後、その動向を注視してまいりたいというふうに考えております。
 次に、子ども・子育て支援新制度に係る条例制定と子ども・子育て支援事業計画策定についての1点目、条例制定についてであります。条例案については、パブリックコメントの際に周知を図り、意見を募集するとともに、「子ども・子育て会議」では、公募した市民や子育て支援事業に従事する関係者の意見を聴き、議論をいただくなど、市民の理解を得られるよう、十分配慮しながらすすめているところであります。
 2点目の計画策定についてでありますが、「子ども・子育て支援事業計画」では、ニーズ調査や子どもワークショップなど、さまざまな手法で把握した市民意見をふまえて「子ども・子育て会議」で議論いただき、それらの意見を反映していく予定であります。
 次に3項目目の貧困問題についてお答えをいたします。まず生活保護についての1点目と2点目、フォローアップ対象者に関する質問にまとめてお答えをいたします。
 フォローアップの対象は、保護申請書を持ち帰った方、もしくはライフラインが停止されている方、また、ライフライン関連の料金を2カ月以上滞納しており、供給停止のおそれのある方であります。これらの方に対し、相談に訪れた日の1カ月後に「生活にお困りでしたら、再度相談にお越しください」という文書を送付しているところであります。ご指摘の1,750件につきましては、申請書を持ち帰った、またはライフライン停止中などの状況になかった方にかかる相談件数であります。この1,750件の相談については、障がいサービスなどの他制度の活用に関する相談など、いずれにしても申請の意思のない方の相談であります。このような、申請の意思を示さない方に対し、収入や資産の状況を詳細に聴取することは行っておりませんので、これらの方が生活保護の基準以上であるか、以下であるかについての把握することは、困難であります。また、ご指摘の1,472件につきましては、そのうち1,005件は、申請はないが、その後も継続して相談に訪れている方にかかる件数であります。さらに、来所を促す文書を送付して申請に至らなかった残りの467件につきましては、その時点では申請の意思がなかったもの、と判断をしております。
 3点目、申請書を窓口に置くことについてであります。札幌市では、生活保護の相談があった場合、相談者の状況を把握した上で、他の制度の活用等について適切に助言をおこなうとともに、権利・義務などの生活保護の仕組みについて、十分な説明を行い、保護の申請の意思を確認しております。そこで、相談者が申請の意思を示した場合は、速やかに申請書を交付し、申請手続きについて適切に助言をしているところであります。このような説明等を行うことから、申請書を窓口に置くのではなく、手渡すことが望ましいと考えております。この考えは、生活保護法施行規則の改正の際、国が実施したパブリックコメントの中で、申請書を窓口に設置すべき旨の意見に対する国の回答の中にも示されているところでございます。
 4点目、申請権の考え方についてであります。申請するにあたって、何らかの義務を伴うものではございません。なお、第1回定例市議会の本会議において、ご指摘の発言の後、「保護申請後の権利と義務について、十分に説明を行うことが望ましい」と続けて答弁しているところでありまして、答弁全体を通しますと、申請するために条件があるのではなく、保護申請後に家庭訪問や資産調査等を行うことがあるという趣旨であることが、十分ご理解をしていただけたものと考えております。
 次に、入院助産制度についてであります。助産施設の運営費は、国が定めた基準単価をもとに設定しており、実際の出産費用とは差があることから、これまでもその費用の一部について市単費で補助をしております。現在、施設運営の負担を軽減して施設数を拡大するため、市内医療機関の出産費用や実施の意向を調査しているところでありまして、今後、関係機関との協議をすすめながら、助産施設の拡大につとめてまいりたいと考えております。
 次に、4項目目、介護と高齢者の住まいについてお答えをいたします。
 特別養護老人ホームの整備についての1点目、待機者についての現状認識についてであります。昨年12月末現在、全市で6,745人の方が特別養護老人ホームに入所申し込みをされており、相当数の方が入所を希望されていながら入所できていないということ自体は、重く受け止めております。入所申し込みをされている方々の生活場所、介護の必要性、生活状況などはさまざまであり、この中で入所について緊急度の高い方については、おおむね1年程度で入所していただいている状況にあるものと認識をしております。
 2点目の、特養ホームの抜本的増設についてであります。従来から、介護保険制度に対する財政措置の充実について、国への要望を行っているところでございます。特別養護老人ホームについては、今後とも、在宅サービス基盤の充実と併せて、緊急度の高い方ができるだけ早く入所できるよう、高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画による整備を着実にすすめてまいります。
 次に、訪問介護ステーションのサテライト化についてであります。サテライト事業所を設置することにより、訪問看護事業所の規模拡大が容易になることから、介護職員の効率的な活用と事務処理の集約化が可能となり、訪問看護サービスの質の向上が見込まれます。また、これにより夜間・休日を含めた24時間の対応や、在宅における看取りの対応が容易になる等、利用者にとっても、在宅で安心した訪問看護サービスの提供を受けることが可能となります。これにより、効果的に実現するため、サテライト事業所の設置については、新規指定から1年以上は経過している実績のある事業所において、主たる事業所及びサテライト事業所のそれぞれで所要の人員を確保すること等、一定の基準を設けて対応しているところであります。
 次に、サービス付き高齢者向け住宅についてであります。サービス付き高齢者向け住宅について一括して答弁させていただきます。
 まず、介護サービスと一体となった良質な住まいの確保についてでありますが、126棟のうち101棟については、訪問介護、訪問看護などの介護サービス事業所が併設をされております。サービス付き高齢者向け住宅の適正な運営を確保するため、関係部局が連携して行う立ち入り検査や、併設する介護サービス事業所に対し実地指導を行うなど、既存制度を適切に運用することにより、サービスの質の向上につとめているところであります。
 次に、負担のあり方でありますが、高齢者が暮らす場は、それぞれの生活や身体状況に応じてさまざまであり、サービス付き高齢者向け住宅のほか、軽費老人ホームやグループホームなどに入居していたり、在宅などにおいて必要な介護サービスを利用していただいている方も多くいらっしゃいます。したがって、サービス付き高齢者向け住宅に入居している方に、ご指摘のような特別な経済的支援を行うことはたいへん難しいものと考えております。私からは以上です。

町田教育長 答弁

 私からは貧困問題の中の就学援助について、お答えを申し上げます。
 1点目の、生活保護基準引き下げに伴う就学援助の問題についてでございますが、就学援助の認定基準につきましては、札幌市就学援助審議会に6月に諮問する予定でございまして、その答申をふまえて教育委員会として検討してまいりたいと考えております。
 2点目の、準要保護世帯の就学援助の消費税分の引き上げについてでございますが、消費税増税による保護者への負担が大きいことなどを考慮し、学用品費等の一定額を支給している費目につきましても、支給単価を増額し、支給いたします。以上でございます。