私は、日本共産党を代表して市政の重要課題について順次質問してまいります。

 質問に先立ちまして、9月6日午前3時7分に発生した北海道胆振東部地震によって亡くなられた方々に哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。
 9月5日、北海道付近を通過した台風21号の影響で、札幌市でも倒木や家屋の損壊への対応に追われるさなか、翌日の未明、胆振東部地震が起きました。北海道で観測史上初めての震度7を記録し、札幌市内における最大震度は、東区で震度6弱。札幌で初めて震度5以上を記録する大きなもので、本市、清田区・東区では甚大な被害となりました。
 東日本大震災をはじめ、熊本地震、西日本豪雨など、かつてない大規模な自然災害が起こっています。
 そしてこの間、台風21号、24号は「非常に強い勢力」を維持したまま連続して日本列島を直撃しました。
 台風24号は、鹿児島県などで、時間当たり120ミリの雨が降り、記録的短時間大雨情報が発表され、最大瞬間風速は54.6mを超えて、観測記録を更新しました。
 これほど強い勢力で年に2回上陸するのは、統計がある1991年以来初めてだと報じられています。
 日本は地震が起きやすく、現在は活動期に入ったとされ、台風は常襲コースに位置する地理的条件に加え、最近は地球温暖化の影響による集中豪雨が各地で頻発しています。
 どの地域でも、あらゆる事態を想定し、市民の暮らしと命を守る備えを強めることが必要です。
 今回の地震で、移動に時間のかかる高齢者や障がいをもつ方々を迅速に避難場所へ誘導する方法や、避難場所で生活を送る際の妊産婦や授乳を必要とする子どもと母親へのプライバシーも含めた配慮、ベッドを必要とする方々が避難場所で、どのように寝起きするのかなど、多くの課題が垣間見えました。
 こうした方々に配慮された具体策の充実とともに、これまで想定してきた災害の規模を見直し、被害を最小限に抑える災害に強いまちづくりと、避難場所の整備、避難態勢の構築が急務であると、強く感じたところです。
 9月25日、震災対応の補正予算が可決成立しましたが、本市の被災者支援策・復興施策は、まだ緒についたばかりです。引き続き迅速かつ柔軟な対応を求めますともに、私ども日本共産党も、復旧・復興のために全力をつくす決意です。

 それでは、質問に入ります。
 はじめに、市長の政治姿勢についてです。
 質問の第1は、苫東厚真火力発電所の緊急停止によってひきおこされた「ブラックアウト」全道いっせい停電についてです。
 ブラックアウトを引きおこした苫東厚真火力発電所は、1号機、2号機、4号機合わせて165万kWを発電する道内最大の火力発電所です。地震発生直後、揺れを感知した2号機と4号機の計130万kWが自動停止し、それにより、発電量と使用料のバランスが急激に崩れて周波数が乱れ、他の発電所の損傷を免れるために、3時25分ごろ、苫東厚真で唯一発電を続けていた1号機が停止し、ほぼ同時に道内全ての発電所も自動的に停止した、と報じられています。
 北海道全体では310万kWの電力需要があり、その6割強を苫東厚真発電所が担っていました。1カ所に極度に集中していたことが、全道いっせい停電という事態を引き起こしたと、多くの専門家が指摘しています。
 以前から経済産業省の専門家会合「電力需給検証小委員会」でも、「北海道電力においては(中略)、過去最大級、またはそれを上回る計画外停止が発生しても、電力需給がひっ迫することのないよう、多重的な需給対策を講じ、安定した電力需給の実現に万全を期すべき」と何度も指摘されていました。しかし、そのような指摘を受けてもなお分散化を行わず、対策をあと回しにしてきた北電の責任は重大です。
 全道いっせい停電という事態を経験し、市長は、電力の一極集中についてどのような感想をお持ちか、今後こうした事態を引き起こさないために、どのような手立てが必要だとお考えか、伺います。
 また、苫東厚真発電所の耐震基準について、毎日新聞が9月16日付で「耐震想定震度5相当」と報じ、私どもの機関紙「赤旗」の取材にも北電の総務部は「震度5相当」と回答しています。市長は、この事実を認識していたのか、伺います。
 さらに、「泊原発が稼働していれば全道いっせい停電は起こらなかった」とする論調について、市長はどうお考えか、伺います。

 質問の第2は、北海道胆振東部地震による清田区の被害と福祉避難所についてです。
 1点目は、清田区の被害と対策についてです。
 全市における清田区の物的被害の割合は、家屋の全壊で約9割、大規模半壊で約4割を占め、罹災証明書の受付件数は、半数が清田区です。また、被害の集中した清田区里塚地区では、応急危険判定の調査対象となった311戸中、被災建築物への判定結果は、危険61戸、要注意48戸で、全体の約4割に何らかの危険があることが判明しました。
 9月21日に行われた建設委員会の現地視察に私も同行しました。国道36号から北野里塚旧道線までの区間は、かつて、谷筋で、低地部分に農地が連なっており、農業用として利用されていたと思われる水路周辺を含む埋め立て部分で、道路の陥没、建物の傾き、損壊などの被害が集中していました。
 住民からは「恐ろしくて住めない」、「この先が不安」、「なぜ、ここを住宅地として許可したのか」など不安や疑問の声が寄せられています。本市は今後、原因究明のためにボーリング調査を行うとしていますが、冬に向けてさらに積雪などによる問題が懸念されることから、迅速な作業とともに、今後の復旧計画や具体的なスケジュールなどについて、住民への一刻も早い情報提供を行い、丁寧な説明に力をつくす必要があります。
 国の「被災者生活再建支援制度」が適用されるのは全壊と大規模半壊のみで最大300万円、半壊と一部損壊は対象外となっています。清田区では全壊した家屋は48棟、大規模半壊4棟、半壊53棟、一部損壊1,160棟で、支援の対象となるのはわずか4.1%、実に95.9%が支援の対象になりません。
 被災住民の1日も早い生活再建にとって、何より住宅の再建は不可欠の前提ですが、その切実な声に応えるものになっていないのが現状です。
 清田区での甚大な被害に対する支援が、わずか数%にしか及ばず、実に9割を超える世帯が支援を受けられないというのは、制度の役割としては、全く不十分だと思いますが、いかがか伺います。
 また、一部損壊といっても液状化とみられる地盤沈下と亀裂で家の内部がゆがみ、業者から大規模修繕が必要といわれたなど、高額な費用負担となる場合も少なくありません。本市は、全壊や大規模半壊、半壊に対して被災者生活支援一時金を支給するとしていますが、最高額は20万円で、住宅再建にはあまりに小額です。東日本大震災で液状化の被害をうけた千葉県浦安市は、国の不十分な支援を補うために、半壊・一部損壊の場合、建替え・地盤復旧に100万円を支給するなど、市独自の支援制度を作りました。こうした自治体の取り組みにも学んで、半壊や一部損壊を含め、被害の実態にそくした本市独自の支援策を設けるべきだと考えますが、いかがですか。
 さらに、本市の住宅エコリフォーム補助制度の対象を拡大し、震災などで被災した家屋の修繕にも使えるようにすべきだと考えますが、いかがか伺います。
 2003年9月26日に発生した十勝沖地震で、震度4を観測した清田区で液状化が発生し、住宅が傾くなどの被害が発生しました。当時、わが党は、液状化が起こると考えられる土地については、民間開発業者への指導とあわせ、市民への啓発もきめ細かく行い、行政として責任を持った指導をすべきと指摘しました。
 また、9月13日の住民説明会では、マンホールが飛び出すほど沈下した場所について、「毎年5~10㎝地盤が沈下していたが、市は舗装の塗り直し程度しかせず放置していた」と住民からの訴えがありました。こうした対応に問題はなかったのか、2003年の液状化の経験を踏まえ、地盤調査の必要性があったと考えますが、いかがか伺います。
 2点目は、福祉避難所についてです。
 一般の避難所では、生活が困難な高齢者や障がい者など、要配慮者のために設置される福祉避難所について、その開設を事前に公表しなかったことに批判が高まっています。本市は、「受け入れ先に人が集中して、混乱するのを避けたかった」といいますが、これでは、はじめから要配慮者については制限しても仕方がないという発想であり、極めて重大です。
 今回、福祉避難所に避難した要配慮者は、わずか2名にとどまりました。内閣府のガイドラインは、あらゆる媒体で福祉避難所の情報を広報し、特に高齢者や障がい者、その家族に周知徹底するよう求めており、事前に周知をはかることは当たり前だと考えますがいかがですか。また、福祉避難場所として、介護施設や障がい福祉施設などと協定を結んでいますが、現状の課題と今後の対処方針について、いかがお考えか伺います。

 質問の第3は、決算とまちづくり計画についてです。
 2017年度の一般会計決算額は、歳入9,830億9,971万1千円、歳出9,693億902万7千円で、歳入から歳出を引いた形式収支は137億9,068万4千円。翌年度への繰越財源65億4,085万円を引いた、実質収支は72億4,983万4千円の黒字でした。一方、市債の発行額は前年度比0.9%増の1,041億円で、全会計の市債残高は、1兆6,839億円にのぼり、自らまかなえる財源の割合を示す財政力指数は、政令指定都市の中でも最低ランクとなっています。
 質問の1点目は、都心と郊外地域との格差についてです。
 市長は、都心を「世界都市」にふさわしくリニューアルし、魅力とにぎわいを創出するとして、都心やJR札幌駅周辺の大規模な再開発、大通公園の緑や人の流れを東1丁目に拡大するなど東側エリアへの再開発を計画し、2017年度決算では、その検討や調査のための都心まちづくり推進費8億6,237万円と、民間再開発への補助である民間再開発促進費45億3,876万円が支出されました。また、札樽自動車道と都心とのアクセス強化として、事業費1,000億円規模の都心アクセス道路を推進するなど、都心へのモノとヒトの集中をさらにすすめるものとなっています。
 一方、郊外住宅地や一般住宅地は、大店法の廃止による規制緩和などで小売店が淘汰され、地元商店街が衰退するなどにぎわいは失われ、開業医の高齢化によるクリニックなどの廃業や、買い物難民まで生まれる事態となっています。しかも、避難所の役割も担う学校の統廃合や公共施設の削減と集約化をさらにすすめていく方針です。
 都心の大規模な再開発による一極集中をすすめる一方で、学校統廃合や公共施設を削減していくことは郊外地域の衰退と生活格差をいっそう拡大していくことになると考えますが、いかがか伺います。
 また、「第2次札幌市都市計画マスタープラン」で、一般住宅地や郊外住宅地の将来像について、「店舗や診療所などの生活利便施設が立地し、自家用車に頼らなくても生活できる環境が整っています」とありますが、そのための具体的な施策について伺います。
 2点目は、都心の超高層ビル化と震災についてです。
 今回の地震による甚大な被害は、自然の猛威とそれへの備えの大切さを改めて思い知らされることになりました。大規模停電によって多くのマンションが電動ポンプの停止で断水し、水を何度も運び上げなければならず、また、タワーマンションでは、高層階に住む高齢者が通院のために真っ暗な中を命がけで上り下りしたことが報じられました。
 現在、本市がすすめる都心再開発事業では、南2西3地区や北8西1地区、また、大通東1街区や札幌駅と周辺の再開発など、約30階から50階建の超高層ビルが建設される予定で、主にオフィスビル、富裕層を対象としたホテルやマンションなどに、巨額の補助金が投入されます。さらに、これらの再開発を促進し、民間事業者の参入を後押しするために事業内容に応じて現在の容積率を1.5倍まで緩和する、「都心における開発誘導方針」を打ち出しました。
 東日本大震災の際、震源から700kmも離れた大阪市の超高層ビルが長周期地震動に襲われ、最上階では約10分間、最大2.7mの幅で揺れ、被害がでました。東海・東南海など確実といわれるプレート型の巨大地震が発生した場合、本市でも長周期地震動による被害や停電と断水など、極めて深刻で過酷な事態となる恐れがありますが、そのような想定を踏まえた上での「開発誘導方針」なのか、また、都心に超高層ビルを林立させ、人とクルマの流入を加速することは、今日求められる災害に強いまちづくりに逆行すると考えますが、いかがか。さらに、「環境首都・札幌」の宣言にかなったものといえるのか見解を伺います。
 3点目は、将来の人口減少、市有施設等の維持・更新と都心再開発についてです。
 2016年に策定された「さっぽろ未来創生プラン 人口ビジョン編」は、本市の人口が2060年には現在の196万人から143万人に、率にして27%減少し、生産年齢人口は現在の約122万人から69万人に、率にして43%減少する、としています。
 まず、本市の人口が2060年に143万人となり、生産年齢人口が69万人に減少した場合、本市の経済規模、市内総生産はどの程度縮小すると考えられているのか、また、そのことが本市経済に及ぼす影響について伺います。
 また、再開発による超高層ビルの建設と東側エリアへの拡大は、都心への商業施設の集中と拡大をさらにすすめていくことになりますが、それは生産年齢人口の大幅な減少など、縮小する需要を奪い合う過当競争を激化させ、倒産や廃業を増大させるなど、本市経済の疲弊と郊外地域のさらなる衰退を招くことになると考えますが、そのような懸念はないのか伺います。
 一方、市有施設などの老朽化対策は待ったなしの課題となっています。その計画的な維持・更新のために「札幌市市有建築物及びインフラ施設等の管理に関する基本的な方針」が策定されました。
 これによると、市が保有する公共施設をすべて長寿命化し、同規模で建替えた場合、今後60年間で必要となる費用は約2.7兆円で、各年度の費用は2030年頃から急激に増加し、ピーク時の2040年頃には現在の2倍以上、年間700億円を超える見込みといいます。これには、道路や橋りょうなどのインフラは含まれていませんが、これらを含むすべての市有建築物とインフラ施設の維持・更新に必要な費用の総額と各年度の費用は、どのように見込まれているのか伺います。
 また、この「方針」では、「一方で、一般財源については税収等の大幅増を見込むことは難しく、公共施設等の維持管理・修繕・更新等に充当可能な財源が十分に確保できるとは言い難い状況」とのべています。市有施設などの老朽化対策・更新は待ったなしとなっており、しかもその財源の確保が困難という状況のものとで、都心再開発に莫大な税金を投入するのは問題であり、将来に負担とツケを回すことのないよう大幅な見直しが必要だと考えますが、いかがか伺います。

 質問の第4は、LGBTに関する記事についてです。
 自民党、杉田水脈(みお)衆議院議員が月刊誌「新潮45」の8月号に「LGBT (性的少数者)のカップルは子どもを作らない、つまり生産性がない」、「ここに税金を投入することがいいことなのか」と行政支援への否定的見解を示す考えを寄稿しました。これに対して、LGBT当事者、有識者、支援者、関係団体など各方面から「大切なのは多様性」「ナチスの優生思想にも繋がる考え」「子どもを産まない、産めない全てのカップルの人権を否定する攻撃」と厳しい抗議の声が上がっています。
 互いの個性や多様性を認め合い、誰もが生きがいと誇りを持つことができる街づくりの実現を目指して、政令指定都市で初の「札幌市パートナーシップ宣誓制度」を実施した市長として、このLGBTに関する記事をどのように受け止めておられるのか伺います。

 質問の第5は、カジノ法への見解についてです。
 刑法で禁ずる賭博を合法化する「カジノ実施法」の成立が7月20日参議院本会議で強行されました。日本はすでにパチンコと公営ギャンブルをあわせた市場規模は27兆円にものぼるギャンブル大国です。ギャンブル依存症も300万人を超え、患者の比率は、カジノが存在する国や地域と比較しても際立って高くなっています。
 他人の不幸から生まれる賭博のもうけを成長戦略の柱に据え、地域振興に活用することになるカジノ法について市長は、どのようにお考えになるのか伺います。
 また、北海道内で数カ所の自治体がカジノを誘致しようとする動きに対して、「今でも深刻な嗜癖(しへき)問題をさらに悪化させ、その結果、家庭が崩壊して子どもの育つ環境が益々劣悪になるおそれがある」として、北海道では、児童青年精神保健学会・臨床心理士会・子どもの虐待防止協会など6団体と札幌市小児科医会・精神保健福祉士会の賛同2団体が、カジノ誘致に反対する声明を出しています。
 市長は、この声明をどのように評価されているのか伺います。さらに、依存症患者を増やすカジノは、養育環境の破壊と子どもの貧困、ネグレクトを拡大させる要因となります。カジノの設置は、都道府県議会の議決に基づき、知事が国に申請します。ギャンブル依存症を増やすカジノを申請しないように、市長は北海道知事に申し入れるべきだと思いますが、どのように対応されるのか、伺います。

 次は、都心アクセス道路についてです。
 1960年から1970年代の高度経済成長期に集中的に建設された道路、橋梁、トンネル、水道管などのインフラが、全国的に寿命を迎えています。
 今後のインフラ整備は、その必要性と効果を十分に検討した上で進めなければなりません。
 質問の第1は、新たなインフラ整備の抑制についてです。
 国は、公共事業による財政出動を、経済対策・景気対策と位置付け、老朽化したインフラへの対策より、高速道路や巨大港湾、大規模開発プロジェクトなど、新規の大型開発事業に多額の予算を投入し、さらに「世界で一番企業が活動しやすい国にする」など、財界、大企業を中心に据えた国際競争力の強化を全面に押し出した新たなインフラ整備を加速させてきました。
 国が進めている公共事業政策は、国民の暮らしと日本経済の再生につながらないばかりか、結局、巨額の公共投資で膨大な借金を抱えることにつながっています。
 人口減少や危機的な財政状況、大規模災害、インフラの老朽化が進行する時代に、こうした大型開発事業のために公共事業予算を増額すべきではありません。
 いま公共事業政策で重要なのは、国民のいのち・安全・暮らし・地元経済の再生に必要な事業は何か、何を優先すべきかを見定めることが、国の役割として求められると思いますが、いかがか。新規の大型事業を抑制し、インフラの点検、維持修繕、更新など、老朽化対策と耐震化対策を優先した公共事業政策への見直しと転換を図るべきだと思いますが、市長のご見解を伺います。
 さらに、本市は札樽自動車道と都心部とのアクセス強化が必要だとして、創成川通の札幌新道から北3条通りの約4kmを地下トンネルまたは高架構造による高規格道路の建設か、右折レーンの設置・延長などの交差点改良を行う3つの整備形態を検討しています。有力視される整備形態は、地下トンネルと高架橋を組み合わせた「上下混合案」で、総事業費は1,000億円を超えると試算されています。市長は、この都心アクセス道路の「上下混合案」が本市にとって優先度の高いインフラ整備であるとお考えなのか認識を明らかにしてください。
 質問の第2は、自然災害の多発する時代に相応しいインフラ整備についてです。
 このかん、かつて経験の無い集中豪雨、台風、地震など、自然災害の多発傾向は日本のみならず世界的に強まっています。
 報道によると、北海道胆振東部地震の発生から2週間後における、北海道と市町村が管理する公共土木施設、農林水産業、観光業の被害総額は、判明分で1,900億円に達すると言われています。
 国管理の道路と河川、教育関連施設などの被害額は調査中で含まれていないことから、被害総額はさらに膨らむ見通しだと言われています。
 これまで道内で発生した自然災害による被害総額を見ると、1981年のいわゆる「56水害」では2,700億円。1993年の北海道南西沖地震では、国管理分と観光業を除き1,300億円。2016年の連続台風では国管理分も含めると過去最悪の2,800億円の被害総額に達しました。
 自然災害を無くす事はできませんが、強い台風や地震などの自然災害が多発する時代であるからこそ、市民生活に身近なところから、防災や減災に向けたインフラ整備を進めることが自然災害に強いまちづくりとなり、結果として被害を小さくする保障となります。
 都心アクセス道路は、大規模自然災害に備えたまちづくりの指針とされる「札幌市強靭化計画」で交通ネットワークの整備において重点施策の1つに位置付けています。
 北海道胆振東部地震が発生した9月6日、都心アクセス道路に接続すると言われている創成川通アンダーパスとエルムトンネルが通行止めとなったように、想定される地下トンネル方式のアクセス道路計画では、防災の役割を果たせないと思いますが、いかがか伺います。
 また、期待される整備効果として、物流・医療・災害等に役立つ事が強調されていますが、仮に、今回の地震でアクセス道路が存在した場合、具体的にどのような効果を想定できるのか検証すべきだと思いますが、どのように対応されるおつもりなのか伺います。
 さらに、車の入出路が限られてしまう地下トンネルや、高架構造による高規格道路の整備を進めるより、避難所へアクセスする一般道の補強と沿道建築物の耐震強化・不燃化対策を優先させ、市民のいのち・安全を守る身近な防災・減災対策事業を優先することが、自然災害の多発する時代に相応しいインフラ整備であると考えますが、認識を伺います。
 質問の第3は、市民への情報提供と合意形成の問題点についてです。
 2017年9月の第3回定例会わが党代表質問では、北海道開発局が制作した「豊平川氾濫時のシミュレーション」について質しました。
 このシミュレーションは、総雨量310ミリの雨が降った場合、降り始めから39時間後に、幌平橋下流左岸の堤防が決壊するというものです。
 この想定からすると、第1に、創成川アンダーパスがいち早く水没すること。第2に、アクセス道路の出入り口が計画されている付近でも浸水被害が想定されていること。第3に、浸水は創成川通を中心に北へ拡大することなど、3つの問題を指摘しました。
 本市は「道路構造につきましては、現時点では決まっておらず、今後、国、北海道及び札幌市で構成されます検討会において議論していく事としています。検討にあたりましては、降雨はもとより降雪などの気象条件なども勘案して機能強化の在り方を幅広く考える」と答弁されました。
 その後2018年、北海道開発局は、道内の時間当たり30ミリを超える短時間雨量が30年前の1.9倍となり、短時間に降る強い雨の発生頻度は急速に増加傾向にあることから、総雨量が72時間で406ミリを想定する新たな「豊平川氾濫時のシミュレーション」を作成しました。
 集中豪雨により豊平川の堤防が決壊し、都心部の浸水被害が発生する危険性が増しているのです。
 開発局と道、札幌市の3者で構成されている「札幌都心アクセス道路検討会」での、本市の役割は、検討の段階に応じて、市民への情報提供と合意形成に取り組むこと、とされています。
 短時間集中豪雨や地震の発生頻度が増加傾向であることが明らかであるのに、迫りくる自然災害の影響を考慮せず、市民への情報提供と合意形成に急ぐ本市の姿勢は問題であると思いますが、いかがか認識を伺います。

 次は、学校統廃合とその影響についてです。
 第2回定例会代表質問で、わが党は「学校規模適正化の名による学校統廃合について」質問しました。学校が地域で果たしている役割の認識をたずねたところ、教育長は「子どもたちがたくましく豊かに育つためには、少なくともクラス替えができる規模の集団の中で切磋琢磨し、様々な人と関わりながら、社会性や協調性、他人を思いやる、多様な価値観等を育むことが非常に重要である」と、質問の主旨に答えず今まで通りの答弁を繰り返すだけでした。
 質問の第1は、学校の適正規模と子どもの成長についてです。
 2007年本市教育委員会は各学校に「自己評価を実施し、その結果を公表すること」を義務付けました。評価項目は「わかりやすい授業が行われている」か、「生徒会活動が活発であり積極的に行事に参加している」か、「安全な学校生活を送るため十分な対策がなされている」か、などです。
 さらに学校評議員やPTA役員、地域住民等が学校の自己評価が適切かを検証し、「学校関係者評価書」にまとめ、A~Dの評価を行いました。 
 2020年に統廃合が予定されている、厚別区青葉小学校と上野幌小学校の「評価書」を見ると、評価Aが多く、教職員と保護者、地域住民が良い関係で協力、理解しあい、どの項目も良い評価となっています。2017年度の青葉小学校は10クラス、上野幌小学校は6クラスですが、評価委員による意見の記述欄には、少人数でクラス替えのないことが、運動会などの学校行事を含めた教育活動と子どもたちの成長の妨げになっているという「マイナス評価の指摘」はひとつもありませんでした。
 社会性や協調性、他人への思いやりを育むなど、子どもたちの成長を保障することは、小規模校で立派に実践されており、クラス替えができる規模の集団でなければ社会性が育たないかのような言い方は、根拠に乏しく、保護者の不安をあおるものであり、改めるべきだと考えますがいかがか伺います。
 質問の第2は、「市有建築物及びインフラ施設等の管理に関する基本的な方針」と学校統廃合についてです。
 総務省は各自治体に「公共施設等総合管理計画」の策定を要請し、公共施設等の数・延床面積等の縮減等を求めました。
 それに基づき本市は「市有建築物及びインフラ施設等の管理に関する基本的な方針」の中で、数値目標を設定しています。
 学校や市営住宅、庁舎など市有建築物の総面積は2013年度551万㎡であり、そのうち学校が223万㎡です。計画では2040年には学校の延床面積を20%削減して178万㎡にし、45万㎡分の小中学校をなくしていくという試算結果を出しています。
 2004年中央区の4小学校を資生館小学校に統合したのを始め、2016年豊滝小学校を簾舞小学校に統合するなど、今後2019年~2021年まで小学校8校を4校にする計画です。これまで、統廃合されたものと今後の計画で、小中学校23校を14校減らし、9校にすることになります。そして、延床面積20%削減をすすめるならば、現在の削減計画と同規模の統廃合が、2040年までにさらに行われる計算になります。
 市有建築物の「基本的な方針」により、学校を他の公共施設と同列に扱い、延床面積20%削減のために統廃合を押し進めることは、学校という教育的価値のみならず、避難所の役割、コミュニティーに果たす役割などの観点から問題だと思いますが、認識を伺います。
 質問の第3は、小中連携との関係についてです。
 2016年4月に施行された学校教育法等の一部を改正する法律は、小中一貫教育を実施することを目的とする義務教育学校の制度を創設したものと書かれており、この法改正もまた学校統廃合を進める後押しをしています。
 2021年予定の南区常盤小学校と石山東小学校は、それぞれ廃校にし、新しい小学校を常盤中学校に隣接して新設する計画です。また、現在統廃合が進められている青葉小学校は廃校し、上野幌小学校を新しい学校にして、青葉中学校に隣接して2020年に新設されることとなっていますが、そのいずれも小中連携をめざすとの説明がなされました。
 統廃合で小中連携をすすめると言いながら、小中一貫校をめざすねらいがあると思いますが、いかがか伺います。
 質問の第4は、正規教員の雇用との関係についてです。
 文科省は「統廃合に対する教員定数の加配期間の延長」、財務省は文科省に対し「教職員定数の削減」を求めるなど、教職員の合理化を進めようとしていますが、現場では、本市が行った教員アンケートの結果をみると「教員の増員を求める」回答が毎年一番多くなっています。
 教員不足は慢性化しており、多忙化は社会問題となっておりますが、統廃合で学校を減らしていく計画が根底にあるために、正規教員の雇用が抑制されているのではないかと思いますが、そのようなことはないのか伺います。

 次は、「ちあふる」整備に伴う公立保育所廃止についてです。
 本市は、「区における子育て支援の中心的役割を担う」施設として、区保育・子育て支援センター「ちあふる」を各区1カ所ずつの整備をすすめる一方で、その都度、公立保育所を廃止し、減らしてきました。
 本定例会では、厚別区に子育て支援センターを設置し、豊平区の豊園乳児保育園、南区の澄川乳児保育園と、西区の山の手乳児保育園を廃止する条例改正案を示しました。
 また、今後、中央区での子育て支援センター設置の見通しがたったことを理由に、市立あけぼの保育園を廃止するとの説明を受けたところです。
 「ちあふる」の整備を始めた2005年、待機児童数は、307名でしたが、その後、急速に増え続け、全国的にも深刻な社会問題になり、本市でも、待機児童をなくすことが喫緊の課題となっています。今年4月、本市の国定義以外も含めた待機児童数は1,963名であり、未だに解決できずにいます。
 これほどまでに深刻な事態が続いているにもかかわらず、「ちあふる整備に伴い公立保育所を廃止する」という基本姿勢を変えようとしないのは、あまりにも現実を見ないやり方だと言わざるをえません。
 本市はこれまで、民間の力を借りて保育所整備をすすめるとしてきましたが、今や民間でも、土地の確保は難しく園庭のないビルの中に保育所をつくらざるをえない実態です。
 これ以上の公立保育所の廃止はやめ、建て替えを行って子育て世帯の保育所ニーズに応えるべきだと考えますが、いかがか伺います。
 このたび方針が示された公立あけぼの保育園は、中央区南11条西10丁目に位置します。
 国道230号線石山通からすぐの場所であることから中央区のみならず南区から市内中心部に勤務する子育て世帯にとっても入所させたい保育所の対象となる場所です。
 あけぼの地域の保育ニーズだけを視野にするのではなく、通勤途中で預ける人たちをも視野に入れ、あけぼの保育園の廃止を考え直すことは待機児童解消に資すると考えますが、いかがか伺います。

 次は、高齢者への支援についてです。
 本市では高齢単身世帯や要介護者の増加などの課題に対応するため、今年度を始期とする「札幌市高齢者支援計画2018」を策定しました。「いくつになっても住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるまちづくり」を目標に「サービスの充実と暮らしの基盤の整備」をはじめとする施策展開と、介護給付等対象サービス、地域支援事業の見込み量と整備計画を定めます。
 本計画第2章「高齢者の現状と課題」では「介護離職は、現役世代の経済的自立を阻害する恐れがある。家族介護者の介護離職の状況や負担軽減も考慮した介護サービスの充実が必要。特に、地域密着型サービスや、施設・居住系サービスの整備が重要。」「高齢者の介護を支える人材の確保、育成、定着は大きな課題であり、事業者への研修や介護労働に関する環境の改善が必要。」としています。
 質問の第1は、家族介護についてです。
 1点目は、家族介護者への支援についてです。
 介護保険は、家族介護の負担を軽減し、高齢者の介護を社会全体で支えあうという目的で始まりました。
 本市の「2016年度要介護認定者意向調査」では家族介護者の55.6%が「自分の時間がとれない」「自身の健康管理ができない」「協力してくれる人がいない」「経済的負担が大きい」との負担感を訴え、8%が離職を経験しています。全国では、毎年およそ10万人の介護離職者がいると言われており、その社会的損失は非常に大きいと考えます。
 数字に表れている実態を改善するため、どのような支援が大事だとお考えか伺います。
 2点目は、人材確保施策の拡充についてです。
 独立行政法人福祉医療機構の調査では特別養護老人ホーム628施設のうち64.3%にあたる404施設が介護職員などの人材が不足していると回答し、その内、50施設12.4%が職員の不足により「利用者の受け入れ制限を行っている」と答えており、介護の担い手不足は深刻な課題です。
 また、日本介護福祉士養成施設協会によると、介護福祉士を養成する大学や専門学校への2018年度入学者数は過去最低を更新し、この5年でほぼ半減、学生の定員充足率は44・2%にまで低下しており、厳しい学校経営を強いられ、学校数は10年で約2割も減っています。
 このように介護職員の不足により、利用者を制限せざるを得ない事業所があること。介護職を養成する学校が大幅な定員割れで廃校していることは、高齢化が進展する時代に安定した介護サービスを提供していく上で本市にとっても大きな課題であると思いますが、認識を伺います。
 若年層への介護のイメージアップなどの啓発事業にとどまらず、抜本的な対策として介護職員の低賃金と労働条件の改善に向け本市独自の処遇改善策や各種研修費用への助成を積極的に行うことが、急がれていると思いますが、いかがか伺います。
 質問の第2は、介護施設での災害対応についてです。
 今回の北海道胆振東部地震発生に際して介護事業所においても利用者の安否確認や物資の配達などの支援を独自で行った事業所も多く、電気の点かないなかでの対応や食事の提供など大変苦労されたことと考えます。
 今回の震災時の対応について各介護事業所への聞き取り調査を行い、今後の支援や対策に生かすべきと考えますがいかがか伺います。

 次は、障がい者のコミュニケーション支援についてです。
 2013年4月に施行された「障がい者総合支援法」により、手話通訳・要約筆記・盲ろう者通訳などの意思疎通支援事業が必須となり、特に専門性の高い意思疎通支援者の養成や派遣を行うこととなりました。本市は、手話通訳については1974年から、要約筆記者については1986年から、盲ろう者通訳は2002年から派遣事業を実施しています。
 2016年度、厚生労働省が行った「意思疎通支援者養成研究事業報告書」では、手話通訳者や要約筆記者の派遣件数は、10年間で1.9倍から2.4倍の増加であり、利用ニーズが増えていること、登録者の高齢化や昼間に支援活動できる人の減少などの実態があり、現状に対して養成する人数の不足への懸念が報告されました。
 質問の第1は、意思疎通支援を行う人たちが置かれている現状への認識についてです。
 本市の「手話通訳者派遣事業実施要綱」では、その報償費は、通訳活動時間が3時間未満の場合3,000円、3時間以上の場合4,000円で、時給に換算すると、3時間未満では時給1,000円ですが、5時間となれば時給800円と活動時間が長くなるほど報償費の割合が下がっていきます。
 「要約筆記者派遣事業実施要綱」では、その報償費は、活動時間が4時間以内の場合は3,000円、4時間を超える場合は4,000円となっており、4時間なら時給750円、となります。また、盲ろう者通訳は1時間あたり1,500円の報償となっています。
 これらの違いは、障がい者の置かれている状況や社会保障充実を求めるさまざまな運動の経過の違いによるものですが、そろそろ全体を整備する段階に入っているのではないかと考えます。
 専門的に意思疎通支援事業に従事する人を増やしていくためには、これまでの「支援者はボランティア」という考えから脱却し、とりわけ、その活動に対する報酬・報償等を引き上げ、他の勤務や家庭における労働をやりくりして活動している実態に応えた待遇にするべきではないかと考えます。
 市長は、意思疎通支援を行う人たちが、場合によって最低賃金にも満たない報償で活動していることについて、どのようにお感じですか。全体を引き上げながら見直していくことは、意思疎通支援者を増やしていく要になると考えますが、いかがか伺います。
 質問の第2は、意思疎通支援者の養成についてです。
 本市では、養成のため講座を行っています。2017年度を見ると、手話通訳者養成講座は年間16人が受講し、13人が修了、手話講師育成講座は50人が受講し、修了する人が27人、要約筆記者養成講座は11人が受講し、9名が修了しています。年度によって多少の違いはあるものの、受講者数、修了者数とも同程度の推移となっている現状です。
 本市が制定した「障がい者コミュニケーション条例」には、「障がい特性に応じたコミュニケーション手段の利用機会を拡大する」と明記されています。本市の手話通訳派遣事業は2017年度、4,837件、要約筆記者派遣事業は892件となっておりますが、今後障がい者のニーズはさらに増えます。また本市は、2030年の冬季オリ・パラ招致を目指し、来年3月には、世界トップクラスの障がい者スポーツのプレイヤーが集まる「ワールドパラ ノルディックスキーワールドカップ札幌大会」を開催することになっています。障がい者がコミュニケーションを充分にとるための、きめ細かな支援は急がれているのではないでしょうか。
 本市は、意思疎通を支援する人を養成するにあたって、どのような課題があるとお考えか。また、その対処方針を明らかにしてください。

 最後に、中央区の諸課題について質問します。
 質問の第1は、桑園地域の児童会館についてです。
 2016年9月の第3回定例会の代表質問で、私は、中央区の桑園地域の人口が増えていること、児童会館の登録児童が225名にもなり、市内最大の過密化が起きていることから、桑園地域に新たな児童会館の設置を求めました。本市は、「桑園地域は人口増の著しい地域であり、児童数も増加傾向にある」と認識を示され、「過密化解消に向け対応策を検討してまいりたい」と答弁されております。
 その後、ミニ児童会館の創設を視野に桑園小学校の増築を進めてきましたが、在籍児童数が増えたことからミニ児童会館のスペースが確保できずに今日に至っています。今年9月から、近隣の民間の一室を借りて、小学1年生だけの放課後を過ごすスペースを確保したとのことですが、小学生という発達段階は、年齢の異なる子どもたちの集団が自発的に作られ、そのぶつかり合いや交流の中で成長していく時期であり、異年齢集団の形成がなされる環境づくりが大事だと考えます。
 そこで伺いますが、小学1年生だけが別のスペースで放課後を過ごす、という対応は、あくまでも緊急避難的なものであり、これを常態化させるべきではないと考えますが、今年度の「過密化対策事業」に対する考え方をお示しください。
 また、今年度の桑園児童会館の登録児童数は221名で、本市の推計によれば、2022年には233名の登録児童になるとの予測が出されています。引き続き、過密化解消のため、児童会館の増設や新設も視野に入れた抜本的な解決策を一刻も早く進める必要があると考えますが、どのように対処されるのか伺います。
 質問の第2は、「創成イースト」エリアについてです。
 現在の道庁赤レンガにかつて開拓使本庁舎があったことから、創成川より東側の一帯は、開拓使の官営工場が設けられ、一帯が工業用地となった歴史があります。鉄や鋳物を造ったり、それに隣接して、ビール・製粉・織物等の施設が立ち並び、倉庫群が設けられるなど、今もその歴史を物語る建物が多く残されている地域です。
 開拓使工業局の庁舎は、現在活用が検討されている大通東2丁目にかつてあり、屯田兵の育ての親と言われる「永山武四郎」の邸宅跡は、北2条東6丁目に残されています。北1条東1丁目には「旧メソジスト教会(現在:日本基督教団札幌教会)」が、北3条東3丁目には、レンガ造りの「日本通運倶楽部」の建物の面影があり、北1条東2丁目には石山軟石を使った倉庫として「青果輸出入問屋」、北4条東4丁目にも石造りの倉庫がわずかに残されています。
 本市は、「第2次都心まちづくり計画」を策定し、創成イーストの再開発を急速に進めており、東4丁目線においては、現在「歩いて楽しい歩行空間」をイメージして、市民とともに街並みづくりがスタートしたとのことです。
 再開発というと、とかくスクラップアンドビルドになりがちですが、このエリアのまちづくりにおいて、工業地帯であった歴史を物語る建築物を壊すことなく、民間のもの、小さなものも含めて残すことが、まち並みに味わいや深い印象を与えることになると考えます。
 こうした創成イーストのエリアは、空間の確保とともに、歴史を物語る建物について民間のものも含めて積極的に保存し、まち並みづくりに活用すべきと考えますが、いかがか、本市のお考えを伺います。
 質問の第3は、市電の延伸についてです。
 私は、かねてより、市電のループ化とJR札幌駅・桑園駅・苗穂駅の3方面への延伸の実現を求めてきました。3方面への延伸は、地元住民の根強い要望であること、本市の目指す「環境首都札幌」を実現するうえで、排気ガスを出さない市電はその役割が大いに発揮できること、本市が力を入れている「観光振興」の分野でも、観光客の移動の足として、また街の魅力の一つとして有効であることなど、さまざまな角度から、市電の活用の幅を広げることが求められています。
 2016年第3回定例会での私の質問に対し、市電の役割について「利用促進が重要だ」との認識を示し、「まずは、ループ化の効果について検証してまいりたい」と答えています。
 2015年12月のループ化実施から2年が経過し、そのループ化効果について検証が行われてきました。
 1日あたり乗車人員は、どの月を比較してもループ化後の乗車人員は、1割程度増えています。目的別利用者数では、通勤や業務など決まった利用者に比べて、「買い物・娯楽・通院・観光」といった「私用」の利用者が増え、ループ化によって外出する市民が増えています。停留場別乗降客の変化では、「行啓通」「中島公園通」など山鼻線の中島公園付近の乗降客が増えており、平日で37.9%の伸び率となっています。外国人の利用でも、一日269人から575人へと増えており、その因果関係は明らかではありませんが電停「ロープウェイ入口」の乗降客は34%の伸び率で、観光目的の利用が増えていることを示しています。また、駅前通りにおける自動車交通量は減少し、荷捌きやタクシープールのエリアを東西方向の道路に変更したことも概ね良好に機能していることが明らかとなりました。
 こうしたことから、市電のループ化によって、乗車人員が増え、市民の外出を促し、観光による利用者を増やし、駅前通りの自動車交通量を減らすなど、ループ化における効果は非常に良好なものであると考えますが、市長は、この効果検証の結果について、どのようにお考えか、伺います。
 今後、札幌駅周辺の再開発や札幌五輪招致、観光振興など、来訪者を増やそうとするまちづくりがすすめられる中で、市電の3方面への延伸の具体化はいよいよ着手しなければならない局面にあると考えますが、この先、どの時点で延伸の具体化を進めようとお考えか、伺います。

 以上で、私の質問のすべてを終わります。ご清聴ありがとうございました。