代表質問・論戦・意見書 等

日本共産党札幌市議団

札幌市第1回定例議会・本会議

討論(09年3月30日 本会議討論)

伊藤りち子 議員

 私は、日本共産党を代表して、本定例会に附議されました議案33件中、議案第1号 一般会計予算、議案第5号 国民健康保険会計予算、議案第7号 後期高齢者医療会計予算、議案第11号 病院事業会計予算、議案第14号 高速電車事業会計予算、議案第18号 職員定数条例改正案、議案第20号 証明等手数料条例改正案、議案第21号 犯罪のない安全で安心なまちづくり等に関する条例案、議案第22号 写真ライブラリー条例を廃止する条例案、議案第23号 道路占用料条例改正案、議案第24号 普通河川管理条例及び流水占用料等徴収条例改正案及び、議案第25号 都市公園条例改正案に反対し、残余の議案21件と、陳情 第1247号から,第1252号までの6件には賛成する立場で討論を行います。
 まず、議案第1号 一般会計予算についてですが、予算総額7880億円、対前年比118億円、1.5%の増額となり、2004年度以来5年ぶりにプラスに転じました。
 歳入では、交付税や交付金が増になっているものの、市税は対前年度比74億円の減となりました。
 また、市債発行は545億円と前年度比14.4%増となっており、全体として厳しい歳入構造になっています。
 一方歳出では、保健福祉費が2,306億円と4.5%増、公共事業は693億円で、この4年間ほぼ横ばい状態です。
 新年度予算は、市民の暮らしと中小零細企業の経営を守るものでなければなりませんが、家庭ごみの有料化や高校授業料の値上げ、保育所用地の有償化、市営住宅の家賃値上げなど市民への負担増が含まれています。家賃が値上げとなる市営住宅入居者は、6090世帯、23.5%になります。2013年までの5年間で2億1800万円もの負担増になるものです。
 また、2007年5月に成立した、国民投票法の施行に伴うシステム改修に、4,900万円が計上されております。国民が反対する改憲手続きを進めるための国民投票法は、附帯決議で投票年齢や最低投票率などの検討が義務付けられていますが、これらは、いずれも凍結したままですが、改憲準備の投票人名簿作成システムの改修を先行しようとするものであり、反対です。
 次に議案第5号 国民健康保険会計予算については、2月1日現在、資格証明書が11,296件と大量に発行されており、経済不況のもとで市民生活が大変になっているときに安心して医療を受けられるよう改善するべきであり反対です。
 議案第7号 後期高齢者医療会計予算についてですが、昨年4月に導入されたこの制度は、高齢者差別として国民的な批判が高まり続けています。反対署名が全国で1千万人を超えた広がりとなり、地方議会からの意見書も667議会にも上っています。昨年、参議院でわが党など野党が共同してこの制度を廃止する法案を提出し可決しています。後期高齢者医療制度は廃止すべきであり、その執行予算には反対します。
議案第11号 病院事業会計予算についてです。新パワーアッププラン素案では、「自主料金見直しの検討」が予定されており、助産料の見直し等については、合計特殊出生率が全国の市町村で最低の1.02と低く、厳しい社会経済状況のもとで、若い子育て世代の雇用やくらしが深刻になっているときに7万4千円もの値上げを行おうとしているもので、賛成できません。
 議案第14号 高速電車事業会計については、東西線のワンマン化に伴う人員削減を行い、さらに定数を下回るほど正職員を削減して非常勤職員に置き換えるやり方は、公共交通として、最優先で確保すべき安全性よりも、経費削減のための人減らしを優先したものであり、問題です。
 議案第18号 職員定数条例の一部を改正する条例案についてですが、地下鉄東西線ワンマン化や、ごみ収集業務の委託の拡大、篠路清掃工場の運転業務の委託、学校給食調理業務の委託拡大など、新年度各部所で合計643人もの職員定数を削減するものです。
本市の職員定数は、すでに政令指定都市における人口当たり職員数が最も少ない状態が続いています。
 これ以上の削減は、職員の労働強化や市民サービスの低下につながります。正規教員や消防職員、生活保護など福祉部門における職員の増員を図るべきであり、反対です。
 議案第20号 証明手数料条例の一部を改正する条例案についてですが、医療機関や薬局など薬剤師などがいるところ以外で扱える医薬品を増やす規制緩和に基づく改定であり、問題です。
 議案第21号 犯罪のない安全で安心なまちづくり等に関する条例案についてですが、犯罪のない安全で安心なまちづくりは、市民共通の願いです。
 しかし全国では、警察と防犯協会が一体化、中心となって「生活安全条例」を制定、警察主導の「自主的防犯活動」が進められています。本市も条例案を作成した地域振興部に警察官を配置してきました。本条例の制定後、基本計画を策定、具体化を図る段階で「プライバシーの侵害」や「相互監視社会」、「行政の警察化」につながることが懸念されます。よって、本条例案には賛成しかねます。また、本条例案制定に反対する陳情第1247号から第1249号及び第1252号の4件は、願意妥当であり賛成です。
 議案第22号 写真ライブラリー条例を廃止する条例案についてですが、利用している当事者の意見を聞かない、廃止先にありきのやり方は拙速であり賛成できません。よって写真ライブラリーの廃止に反対する陳情、第1250号から第1251号は、賛成します。
 議案第23号 道路占用料条例の一部を改正する条例案と議案第24号 普通河川管理条例及び流水占用料等徴収条例の一部を改正する条例案及び、議案第25号 都市公園条例の一部を改正する条例案についてですが、道路と河川敷や公園内を占用している大部分は、北電やNTTであり、これらの施設の占用料を引き下げることとなります。本市財政の厳しさを理由に、市営住宅家賃や高校授業料、また、障害者の交通費助成まで縮減して、市民負担の強化をしようとしている中、本市の収入を確保するためにも、北電やNTT占用料を引き下げるべきではなく反対です。
 次に、代表質問及び委員会で指摘した主な問題について述べてまいります。
 まず、総務局についてです。
 行政委員報酬の見直しについてですが、選挙管理委員会においては、2006年度、2007年度の会議実績は、それぞれ15回であったにも関わらず、年額報酬は市委員長で284万円、区の委員でも122万円と、総額では約6,000万円にのぼります。到底、市民の理解を得ることは出来ません。
 わが党は、昨年来、くり返し、この問題を取り上げてきました。ようやく、市長は「報酬審議会」に諮問するとしましたが、審議会委員は、市民の意見を反映させるため、公募の枠を増やすべきです。
 職員のサービス残業についてですが、2008年10月に市職員組合の行ったアンケート調査結果から、回答者の半数以上がサービス残業を行っているとの実態が明らかになっています。しかし、このような実態さえ市長は、承知していないと強弁したことは問題です。サービス残業がある現状は、労働基準法違反であり、ただちに厚生労働省の通達と労働基準法を遵守し、サービス残業を一掃させるべきことを、あらためて厳しく指摘しておきます。
市民まちづくり局についてです。
 大通地区開発についてですが、南1条地区まちづくり計画検討費が計上されています。一部新聞報道で、地下通路建設構想が明らかになり、理事者からは「関係機関と地下通路についての協議を進め、検討したい」旨の答弁がありました。
また、創世1・1・1区事業エリアである北1西1街区の王子不動産の土地取得と、大通東1街区での事業化の検討もしていますが、ムダな大規模開発や過大投資はしないように厳しく指摘いたします。
路線バスへの補助制度についてです。
 バス事業者が廃止を前提にしなければ、補助金を受けられないことは、市民の足やバス事業者の経営を守りながら公共交通を維持・発展させるという行政本来の役割に鑑み大きな問題があることを指摘、改善を求めました。
理事者からは、「廃止届を前提としない、バス路線を維持する補助制度を考える」旨の答弁がありましたが、あらためてバス路線を守ることを前提とした補助制度の確立を求めておきます。
 次に、財政局についてです。
 各区役所から税務部門を分離させ、5カ所に市税事務所を設置することが検討されています。現在、区役所に行けば、税の証明や申告と、国保や福祉の手続きを一度に済ませることが出来ますが、分離すると、2カ所に足を運ばなければならず、高齢者や障がい者にとっては大きな負担となります。
 市職税務協議会も反対を決定しており、市税事務所の計画は撤回すべきです。
 次に保健福祉局についてです。
 介護保険の新認定方式になると、寝たきりで「全介助」の人が「自立」と認定されることがあり問題です。新方式を実施しないよう、国に改善を求めるべきです。
 昨年5月から実施されている特定健診の受診者数が、かつてのすこやか健診と比べ、1か月あたり2890人減少し、昨年末までの健診実施率が11%と低い問題を取り上げました。健診受診券がなくても健診を受けられるようにするなど、工夫をこらし、健診受診率を向上させるべきです。
障害者交通費助成制度についてです。制度の縮小に、当事者、家族が強く反対しています。当事者の声をよく聞いた上で、交通費助成の見直しは撤回すべきです。
 次に、子ども未来局についてです。
 児童相談所の機能と体制の抜本的強化を求めました。
 最近の4年間で児童虐待が2倍以上になっていることを指摘し、虐待原因の早期発見、当事者への支援、一時保護所の定員拡大を求めました。
理事者から「2009年度末までに改善計画を策定し、一時保護所の定員増と施設整備に向けて具体的な検討に入る」との答弁がありましたが、早急に対応することを求めておきます。
 学童保育についてです。
 ミニ児童クラブの開設によって、共同学童保育所が閉所に追い込まれることのないよう、競合する小学校区には設置しないこと、補助金の対象年齢は高学年にまで拡大すること、奨励費は2ヶ月で打ち切るのではなく、年度末までは継続することなど、あらゆる手段を講じる事を求めておきます。
次に、経済局についてです。
 十分な財力がある大企業が派遣切りを進めていることは問題だと指摘しました。労働者派遣法の抜本的改善と最低賃金を全国一律1000円以上に引き上げることなど、雇用破壊をただす具体的な改善を国に求め、市としても雇用創出の対策をとるべきです。また、季節労働者対策は、現在の本市の取り組みでは、まだ9割を超える季節労働者が仕事に就けないことを指摘し対策の拡充を求めました。
 次に、観光文化局についてです。
 藻岩山魅力アップ構想に関してですが、様々な角度から問題点が指摘されていますので、事業化の前に幅広い意見をよく聞き、再検討すべきところは再検討するという姿勢が必要であることを求めておきます。
 次に、都市局についてです。
 市営住宅修繕費についてです。10年間で計画修繕の予算が8割も減っていることを指摘し、入居者に快適な居住環境を提供すること、建物を長持ちさせること、地元業者に修繕の仕事を発注するという観点を重視して積極的に計画修繕を進めていくべきと求めました。
 次に、水道局についてです。
 水道局の電気設備工事は、下水道同様に見積もり業者の落札が、70%と多くなっています。見積もり業者が多く落札していることは、下水道と酷似した現象です。下水道の官製談合を教訓にして、自ら厳しい点検と対応が求められていることを指摘しておきます。
 次に、消防局についてです。
 昨年11月、急性硬膜下血腫で倒れた2歳の女児が、12回も病院に受け入れを断られ、1時間以上かかってようやく受け入れ先が決まりました。命にかかわる重大な問題であり、救急システムを即刻改善すべきことを申し上げておきます。
最後に、教育委員会についてです。
 特別支援教育の支援員は、新年度は小中学校180校に配置することになっていますが、1校あたりの時間数は、年間400時間で1日あたり、2時間程度にとどまっています。
 支援員1人あたり120万円ある国の交付税を満度に活用し、授業時間中は、配置できるように増員すべきです。
本市教職員の時間外勤務は、心身に深刻な影響を及ぼすことが懸念されるほど多く、他都市と比べ病気休職に占める精神疾患の割合も高い数値です。
 少人数学級の実施や職員数が50人未満の学校にも衛生委員会を設置するなど、早急な改善を求めます。

 以上で私の討論を終わります。