代表質問・論戦・意見書 等

日本共産党札幌市議団

札幌市第3回定例議会

日本共産党 代表質問
(2010年09月28日)

宮川  潤 議員

 私は、日本共産党を代表して、市政の重要問題と議案について、順次、質問をいたします。

 最初に、市長の政治姿勢についてです。

 質問の第1は、参議院選挙と民主党代表選挙の結果についての市長の認識についてです。
 参議院選挙の結果、民主党が議席を後退させましたが、これは、国民の中に、後期高齢者医療制度の廃止や普天間基地の国外、県外移設などについて公約を守らない、やっていることは旧政権と変わらないなどの不満があらわれています。市長は、これらの声についてどのように受け止めておられるのか、伺います。

 次に、民主党代表選挙の結果についてです。

 先般、菅 直人氏が再び代表の座につきました。菅氏が代表選挙を通じて訴えたことは、経済では新成長戦略であり、これは、大企業を応援すれば経済がよくなり暮らしがよくなるという既に破綻した理論であります。外交面では、沖縄県民の総意に反して、普天間基地の辺野古移設の日米合意を実行するということであります。菅氏は、経済でも外交でも旧政権と同じことを主張していると思うのですが、市長は、新成長戦略及び普天間基地の辺野古移設についてどのように考えているのか、管政権が自民党と同じ道を歩もうとしているとはお考えにならないのか、伺います。

 次に、上田市政7年半の総括について質問いたします。

 上田市長の憲法第9条を守り、市民との対話を重視する姿勢に対して、市民の中に共感はあるものの、景気、雇用、福祉などの市民生活に直結する現実政策では問題を指摘せざるを得ません。

 質問の第1は、雇用問題及び保育所、特養ホームの事業のおくれについてです。
 これらの個々の問題の詳細については後でも触れますが、雇用については、札幌圏で、来春、高校を卒業する生徒のうちで就職を希望している者が2,102人に対し、7月末で求人は1,206人で、求人倍率は0.52倍、半数の生徒しか就職できない状況です。札幌でも、就職試験を何社受けても決まらない、非正規雇用で将来の生活設計ができない状況になっているにもかかわらず、市が実効ある正規雇用対策を打ってきたと言えるでしょうか。
 また、保育所不足の問題についてですが、上田市長が就任された2003年の4月1日時点の待機児童は257人でした。このころに思い切って保育所増設に取り組んでいたら待機児童は解消できていたはずですが、いつも整備が後手に回ってきたために、今日の事態、すなわち4月1日時点で待機児童が1,290人、7月1日ではさらに増えて1,521人という本市において史上最悪の事態を招いたのです。保育所不足を解消するように議会で繰り返し指摘されてきたにもかからわず、早期に十分な対応をしてこなかった本市の責任は明らかであります。
 特別養護老人ホームが不足している問題も重大です。上田市政が始まった2003年6月の待機者は3,125人でした。これも大変な数ですが、ことし6月には6,034人にもなっており、上田市政の7年間で待機者が2倍、3,000人もふえていることは重大です。
 そもそも、札幌市民が民間出身の市長を選んだのは、市民と同じ目線で市政のかじ取りをしてほしいということ、これまでの市役所の慣習にとらわれることなく、必要なことには大胆に取り組んでほしいということだったのではないでしょうか。雇用、保育所、特別養護老人ホームという市民生活に直結する重要施策において、上田市政の7年間で重大なおくれを来したことについてどう認識しているのか、伺います。
 今後の札幌市政においては、このおくれを取り戻すべく、特別に重点化した取り組みが求められると思いますがいかがか、伺います。

 質問の第2は、財政運営についてです。
 市債発行を抑制し、現在高は5年連続で減少するなど、緊縮型の財政運営を続けてきたものと思います。また、企業会計を覗いた一般会計での発注金額を見ると、上田市長が就任した2003年度には785億6,000万円でしたが、昨年度は486億8,000万円に減少しています。市内の中小業者への発注は2003年度の525億円から364億8,000何円へと大きく減少しています。むだ遣いをやめることは当然ですが、住民要望の強い市営住宅の修繕や特養、保育所建設まで抑制して市内の中小業者の仕事を減らしてきたことが、地域経済を冷え込ませることになったと思いますがいかがか、伺います。
 今後においては、一層、市内の中小業者に配慮した発注が求められていると思いますがいかがか、伺います。

 質問の第3は、滞納処分、差し押さえの強化についてです。
 企業倒産や一方的解雇、雇いどめなどで失業しても次の職が見つからない、あるいは、働いても賃金の大幅なダウンで生活していけない、食べていくのも大変だという状況が広がっています。税金や国民健康保険料、水道料金、保育料や学校給食費の納入が重い負担となっています。本市税政部の滞納状況及び滞納処分の推移によると、2005年度の滞納状況は133億円ですが、昨年度151億6,000万円と4年間で14%ふえています。厳しい経済状況と市民生活が反映された数字です。
 個人で税を滞納している場合や、他にも国保料の滞納があったり、金融機関やサラ金、あるいはやみ金などからの借金が膨らんでいたり、知人、友人、親戚などからの借金も考えられます。家賃や水道光熱費などの滞納がある可能性もあります。ですから、単に税金の滞納があるというだけでなく、その人の生活全般を立て直していくための援助が必要だということが多いと考えられます。
 本市の男性の場合、自殺の原因は、経済・生活部門、特に多重債務が最も多くなっているのです。滞納者に対しては、生活再建に道を開くための納税相談が行われなくてはなりません。安易な差し押さえは生活再建する道を断つことにもなるため、厳しく戒め、あくまで最後の手段として、故意に納税しない悪質なもんだけに峻別しなくてはなりません。
 税の滞納人数ですが、2005年度9万3,841人から、昨年度11万5,505人と、4年間で23%ふえています。一方、同じ期間に差し押さえを行った人数ですが、2005年度2,484人で、昨年度7,773人と、こちらは3倍以上に急増しています。この数字は、滞納者がふえたから、その分、差し押さえがふえたというのではなく、いや応なしに差し押さえをやっていくという本市の政策転換が行われたのです。
 国民建国保険料を滞納した人に対しても厳しい処分が行われるようになりました。すなわち、2006年度の滞納処分の件数は66件でしたが、昨年度474件と、3年間で7倍以上に増えているのです。これらすべてが十分な相談の末に行われたとは言えず、問題が起きています。
 先日、夫婦と小学生2人と1歳の子どもの5人家族の世帯に差し押さえ執行予告書が送付されました。夫は建設関係の自営で、妻は時々アルバイトをしています。体調不良で受診し、引き続き通院するように言われましたが、医療費がかかるため、通院は中断しています。夫の収入が少ないため、国保料が全額払えず、月々1万円ずつ納めてきましたが、ことし6月、区の保険年金課で、全額でなければ受け取らないと1万円の納入を拒否されました。そういうことがあったために、6月から8月まで国保料が未納となり、9月6日付で子どものための学資保険を差し押さえると、差し押さえ執行予告書が送付され、妻は、子どもの高校進学が心配だ、と涙ながらに差し押さえをやめてほしいと訴えていました。
 これ以外にも、口座に振り込まれた児童手当や子ども手当を資産だと言って差し押さえることもしています。余りにも冷たい強権的な対応によって泣かされている市民がいることは問題です。
 市長は、このような問題が起きていることをご存じなのですか。滞納処分、差し押さえで市民が苦しめられている実態を調査し、改めるべきですが、どう対処するのか、伺います。
 次に、昨年度決算について質問します。
 昨年度の一般会計当初予算は7,880億円だったものの、補正予算を組んだために最終的な予算額は8,723億円と、前年度に比べて6.1%増額となりました。昨年度は、家庭ごみの有料化や市営住宅家賃、高校授業料の値上げや保育所用地の有償化を行ったことは問題です。特に、家庭ごみは、7月1日から有料化を実施し、負担額は29億円に上りました。平年度ベースでは37億円、4人家族で年間7,400円の負担です。家庭ごみの有料化は減量の動機づけと位置づけられましたが、特に低所得者には負担が重過ぎると思うのですがいかがか、伺います。
 また、土地開発基金やまちづくり推進基金など基金で抱える土地の問題ですが、金額で21億7,000万円分ふえる一方で、保有する現金は69億3,000万円減少しています。基金の現金が減り、土地ばかり抱える傾向にあることは、今後の基金の有効活用に支障を来す懸念があるものと考えますが、この点についていかがお考えになるのか、伺います。
 本市では、この間、歳入不足を補うために土地の売り払いに取り組んできました。昨年度予算では71億7,000万円を見込んでいましたが、決算では39億3,000万円だけでした。市長は、売り払いに当たり、不動産業者に介入してもらうことや、コンサルタントからアドバイスも受けるとしてきましたが、結局、予算と大きな乖離がある結果となりましたが、この点についての見解を伺います。

 次に、事業仕分けについて質問します。

 事業仕分けが行われました。89事業を対象にして、そのうち、不要という結論が下されたものが16事業、廃止を含む見直しが17、見直しが41、さらに、市として効果等の検証が必要が5、現行どおりが10となっています。
 ところが、事業仕分けで不要と結論を出された老人休養ホームの駒岡の存続を求めて、森の仲間のこまおか朝市実行委員会から議会陳情が提出されています。また、見直しとされた老人クラブ活動費に対して、老人クラブの役員と思われる方から多数の意見が寄せられています。
 事業仕分けの手法として、市民評価シートと補足説明資料、市担当者からの短時間の聞き取りで次から次へと結論を出していったもので、施設利用者などの当事者の意見を聞かずに結論を出したために意見が噴出しているものと思います。市として事業の廃止・縮小などを行う場合は、改めて利用者の声を十分聞き、当事者の合意を得ながら慎重に判断していく必要があると思いますがいかがか、伺います。

 次に、HACへの出資について質問します。

 丘珠空港は、道内航空ネットワークの中心として位置づけられてきました。丘珠空港と道内各市を結ぶ路線の8割を占めていたANA系列、A―netが撤退し、新千歳空港に移転しました。現在は、HACが丘珠と函館、釧路を結んでいます。ビジネスのほか、道内各地の医療過疎地へ札幌の医師を派遣する、また、道内各地の患者が高度医療を受けるために来札するなど、道内航空ネットワークの果たす役割は重要です。丘珠路線は、道内航空ネットワークの中でしっかりと位置付けられるべきであり、それを維持するのは、第一義的には北海道の責任だと思うのですが、いかがか。
 HACに対する新たな出資が求められていますが、基本的には、北海道が出資すべきであり、全国の例を見ても、市町村が出資を求められているという例は希有であります。本市も財政状況が厳しい中、HACの出資についても、本市は責任の割合に応じた慎重な態度をとるべきと思いますがいかがか、市長のお考えを伺います。

 次に、就職・雇用問題について質問します。

 総務省の労働力調査によれば、7月における完全失業者は50万人、学卒未就職者は17万人に上り、深刻です。過去最悪の就職難が高校生や若者を襲っています。厚生労働省が5月31日に発表したことし3月末の高卒者の就職状況によると、全国94%、北海道は80%で、1,500名を超える卒業者が就職できませんでした。今春は、とりわけ札幌圏での就職が落ち込みました。北海道の新規高卒未就職者にかかわる状況把握によれば、3月まで就職できなかった理由は、「何度も受験したが採用されなかった」が36%、「希望する職種がなかった」が22%、「アルバイトをすることになった」が18%ですが、全体の74%が就職を希望しています。
 しかし、この7月の北海道の失業率は5.4%、昨年同時期と同じで、全道の有効求人倍率は0.38倍、札幌圏は0.33倍と依然として厳しい状況です。この16日からいよいよ企業の選考が始まりましたが、求人が少ない、家庭の事業でどうしても就職したい等、先生も生徒も必死です。高卒者の就職支援を求めて、高校生・若者の就職難を考える北海道連絡会が経営者協会などに要請を行っていますが、厳しい状況です。現場の先生や生徒の不安、また、厳しい現状についてどのように認識しているのか、伺います。
 社会人になる第一歩を失業者にさせないためにも、これまでの本市の取り組みから特段の強化が求められています。本市の高卒者の就職率について、市長はどういう目線を持っているのか、伺います。
 秋田では、自動車運転免許、パソコン、簿記、販売士、危険物取り扱い、ボイラー等の資格取得費を助成し、一昨年度を上回る就職率を実現、今年度は、若者を雇用した事業主に対し、県独自の上乗せ助成や、就職希望者を対象に現場実習体験などの努力が広がっています。本市においては、臨時職員100人を10カ月間の期限つき採用ですが、このような短期の非正規雇用を繰り返しても、雇われる労働者は将来の生活設計も成り立たず、結婚して家庭をつくるという人生の見通しも立たないため、安定した正規雇用が当り前の社会とすることが求められていると思うのですがいかがか、市長のお考えを伺います。
 また、本市で10カ月間などの臨時職員を採用したと言っても、そもそも正規職員を大幅に減らし続けているもとでの話であります。すなわち、2003年、本市職員定数は1万5,981人でありましたが、今年度は1万4,225人と、7年間で1,756人も減らしています。一方、臨時職員は、同じ期間で866人から1,137人と271人ふやしています。雇用のあり方として、正規職員を減らし、非正規をふやしているのは問題だと思いますがいかがか、伺います。
 高齢者・障がい者福祉や保育所、教育などの分野で正規雇用をふやすことが求められていると思いますがいかがか、伺います。
 また、民間での正規雇用を促進するための方法として、市内の新規学卒者を正規雇用した企業を政策入札の対象にすべきと思いますがいかがか、伺います。

 次に、高齢者・障がい者対策について質問します。

 質問の第1は、高齢者の所在不明についてです。
 東京都の111歳のはずの男性が30年以上前に亡くなっており、白骨遺体で発見された事件を発端に、高齢者の所在不明が全国で相次ぎ、消えた高齢者は200人以上に上っています。本市の戸籍上では、120歳以上の人は469人いることになっています。1970年代、市町村が、ひとり暮らしの高齢者や援助が必要なすべての高齢者の生活実態を把握し、個別援助大腸をつくっていました。1990年代までは、福祉事務所の職員が、高齢者の健康状態や暮らしぶりを個別援助台帳として記載していました。しかし、2000年に介護保険制度が導入されてからは、福祉サービスを民間事業者に任せ、高齢者の総合的な相談、支援や消費者被害の対応なども地域包括支援センターが補うようになり、行政のかかわりが大きく後退しました。
 本市では、敬老パスが無料だったときには、民生委員が70歳以上の人を全員訪問して敬老パスを渡していたので実態を把握することができたのですが、現在の有料カード方式では状況の把握はできなくなりました。しかし、老人福祉法では、市町村は老人の福祉に関し必要な情報の把握に努めると、行政の責務を明記しております。急速な高齢化とひとり暮らしの増加や都市化によるコミュニティーの崩壊、さらには、病気や貧困が広がる現在、行政の役割と責任が一層強く求められており、町内会や民生委員、地域包括支援センターなど関係者との連携を深めることが重要であります。
 まず、市長が、本市において孤立死を根絶すべく取り組む姿勢を打ち出すべきだと思います。本市議会において、孤立死ゼロを目指すことを改めて宣言すべきと思いますので、市長のお考えをお示し下さい。
 また、そのための具体的な方針についても明らかにしてください。

 質問の第2は、介護保険の受領委任払い制度についてです。
 本市の65歳以上の人口は38万人、高齢化率は20%に達し、要介護・要支援認定者は7万人を超えました。介護が必要となっても、重い利用料負担のため、必要なサービスを制限せざるを得ません。施設入所を希望しても、特別養護老人ホームは6,000人を超える待機者のため、いつまで待っても入所できません。
 ことしの4月、市内で糖尿病の75歳の夫が認知症だった78歳の妻を殺害した無理心中事件がありました。夫の遺書には「こういう形で終わることをお許しください。介護の大変さを知りました」と記されていました。特別養護老人ホームの建設はもちろんですが、今、在宅の高齢者が安心して暮らせるための支援が急務です。
 我が党は、具体策として、介護保険を利用した住宅改修や福祉用具を購入する場合、かかった費用の1割負担で済む受領委任払い制度の導入を繰り返し提案してきました。昨年、第4回定例会の我が党の代表質問では、制度の実施は大切である、何点か課題があるが、あくまで実施に向けて具体的に取り組む、一生懸命検討する旨の前向きな答弁をされています。
 一刻も早く受領委任払いを実施すべきですが、具体的なスケジュールと市民、事業者への周知についてお示しください。
 また、地域の高齢者が安心・安全に制度を有効活用するためには、介護事業者や住宅改修業者、福祉用具販売業者などとの情報の共有と連携が必要だと思いますが、本市としてどうのように役割を果たすお考えなのか、伺います。

 質問の第3は、認知症高齢者グループホームへのスプリンクラーの設置についてです。
 ことしの3月、北区で起きた小規模認知症高齢者グループホームの火災を受け、スプリンクラーの設置義務がない床面積275平米未満の小規模施設に対しても、国は交付対象とすることを正式に決定しました。市内の対象施設は40カ所ありますが、そのうち15カ所で国の交付金を受けて設置する意向とのことです。本市の小規模施設へのアンケート調査結果では、補助制度があればスプリンクラーを設置したいという積極的な回答が多かったと聞いていますが、今年度は、国の交付金が決定されても25カ所では設置されません。国の基準1平米当たり9,000円の補助だけでは設置が困難な場合、本市が事業者と十分に協議し、どういう支援があれば設置できるのか、課題と条件を明確にして対象40カ所すべてにスプリンクラーを設置するよう条件を整えるべきです。
 市長は、国がなかなか動かない場合、放置できない問題でもあり、本市単独でも補助する意向を明らかにしていました。たとえ1カ所でも設置されないところがあるとするなら、入所者や家族にとっては命にかかわる問題となります。小規模認知症高齢者グループホームに対する市長の今後の対処方針を明らかにしてください。

 質問の第4は、視覚障がい者への点字ディスプレーの給付についてです。
 点字ディスプレーは、重度障がい者等の福祉の増進に資することを目的として、日常生活用具給付事業とされています。しかし、事業の実施主体である本市では、視覚と聴覚の重複障がい者のみが給付対象となっているため、視覚障がいだけでは給付されていません。情報化が進む社会において、視覚障がい者の日常生活と社会参加を支援することが求められています。点字ディスプレーは、日常生活用具としてすべての視覚障がい者を対象に給付すべきと思いますがいかがか、伺います。

 次に、子どもにかかわる問題について質問します。

 質問の第1は、国連子どもの権利委員会が日本政府に行った3回目の勧告についてです。
 6月11日、政府に対して、国連子どもの権利委員会が最終所見を採択し、角に競争主義的な環境によるいじめ、不登校、自殺などを懸念と指摘し、学校制度及び学力に関する仕組みを再検討することを勧告しました。日本政府に対する勧告は3回目ですが、今回は、前回の勧告の大部分が十分に実施されていないか、全く対応されていないと大変厳しく指摘しました。貧困の拡大する中、子どもへの福祉や補助がふえていない問題に触れ、国及び自治体の予算を精査することを求めています。
 子どもの権利条例を持つ本市としては、全国に先駆けて勧告に対応した改善を図るべきでありますが、本市としては、どういう課題があり、どう対応するのか、伺います。

 質問の第2は、30人学級と教育への公的支出の改善についてです。
 日本の公的教育支出が国内総生産に占める割合は、OECD加盟国の中で最下位であることがわかりました。また、日本の公立小学校の1学級の平均人数は、OECDに加盟する34カ国の中で3番目に低く、中学校は2番目です。少人数学級と小規模学校は世界の流れです。7月26日には、中央教育審議会の初等教育分科会、公立小・中学校の1学級の上限を現在の40人から引き下げるよう文部科学省に提言しました。同分科会では、少人数学級での学力向上、不登校の低下、欠席率の低下を上げ、国際比較の面から見てもまだまだ日本の学級規模が大きいとしています。
 我が党は、この間、30人以下の学級編制を行うように国や道、本市に求めてきました。市長は、30人学級の実施と教育への公的支出が最下位であるという日本の現状についてどのように認識されているのか、具体的に改善していこうというお考えはあるのか、市民の前に明らかにしてください。

 質問の第3は、保育所待機児童対策と保育制度の問題についてです。
 厚生労働省は、4月1日現在で全国の待機児童が2万6,275人となったことを明らかにしました。保育所では、年間を通じて、随時、保育に欠ける児童の入所を受け入れていますから、日を追って入所児童がふえていき、3月の末に年長児童が卒園するため、4月1日には最も入所児童が減り、保育所はがらがらになり、また、1年を通じて、随時、入所児童がふえていくというのが保育所の正常な年間サイクルです。
 ところが、ことしの4月1日には、市内の認可保育所は既に満員となり、定員を超えた超過入所もあり、それでも入れない待機児童が1,290人にも上ったことは異常な事態であると思うのですが、市長の認識はいかがか、伺います。
 また、4月以降、産休明けとなった児童が次々と入所を希望していると思うのですが、市内の認可保育所はどこもいっぱいですから、結局、1年間、どこにも入れないことになります。
 我が党は、保育所不足、待機児童問題を繰り返し取り上げてきました。ようやく5年間で3,500人分の保育所をつくるという計画ができましたが、それで待機児童、超過入所が解消する見通しなのか、伺います。
 我が党は、3,500人分の整備を思い切って前倒しして2年間で整備の見通しをつけ、その時点でまだ足りなければ整備計画を上乗せすべきだと思いますが、そういうお考えはないのか、伺います。
 政府は、保育所の増設ではなく、詰め込みをひどくする規制緩和や保育制度の改悪を進めようとしています。ことし6月25日に、市町村が実施責任を負っている現行の保育制度を全面的に解体する子ども・子育て新システムの基本制度案の要綱を決定し、2011年度の通常国会に法案を提出し、2013年度から施行を目指すとしています。制度の基本設計では、子育て関連の国の財源や労使の拠出金を一括して特別会計をつくり、市町村に交付し、市町村は現金給付と保育サービスなどをどう組み合わせるかということを独自に決めて提供するとしています。これは、市町村の裁量が拡大するというより、国が全国に保障すべき保育サービスの水準をなくしてしまうという問題であり、国が保育に責任を負わなくなるという問題です。
 また、現行のゼロ歳児の保育面積の基準は61年前から1.65平方メートルに据え置かれたままになっています。この日本の基準に対し、ドイツは3.5平方メートルで2倍、アメリカは3倍、スウェーデンは5倍になっており、国際的にも著しく狭いのが今日の日本の保育園の最低基準でもあるにもかかわらず、新設するこども園では、その最低基準さえ撤廃して幾らでも超過入所させようとしています。
 利用者は、市町村との契約ではなく、事業所と直接契約することになります。現在の保育制度では、児童福祉法第24条で、保育所への入所について、保護者の仕事や疾病などで保育に欠ける状態の子どもについては、申し込みがあった場合、保育所において保育しなければならないと行政の責務を明記しています。事業所との直接契約は、保育の公的責任を解体するものであり、保育を必要とする低所得世帯が重い負担で保育サービスを利用できなくなってしまう危険性があります。直接契約制は、保育を社会保障から市場化させるものであります。
 また、保育所給食は、子どもの成長・発達の保障に欠かせない役割を果たしているにもかかわらず、保育所給食を規制緩和で外部調理とし、民間業者へ委託しようとしています。現在は、保育士と栄養士が話し合いながらきめ細かく一人一人に合わせた給食を提供していますが、既に外部委託している自治体では、調理師の数など職員配置をつかめない、衛生管理は把握できないなどの報告もあり、問題となっています。
 市長は、保育所最低基準について守るべきと考えているのか、伺います。
 また、保育の市場化で営利企業の参入を自由化すべきでなく、社会保障として公的責任を堅持するべきと思いますが、伺います。
 これらのことを進めようとしている子ども・子育て新システムは、これまで築いてきた日本の保育制度を解体に導く重大な問題があると考えますが、市長の見解を伺います。

 質問の第4は、児童相談所の機能強化についてです。
 大阪市で起きた幼い2人の遺体が見つかった痛ましい虐待事件が大きな衝撃を与えています。大阪市の児童相談所では、今月1日、虐待対応に専従する課長ポストを新設するなど職員を4人増員したほか、職員1人を夜間も常駐させ、24時間体制で虐待の通報に対応する体制を強化しました。本市の2009年度の児童虐待相談件数は620件にもなり、児童福祉司の1人当たりの相談件数は188件、虐待の相談については1人当たり19件となり、5年前の2倍にもなっています。深刻な問題が多いため、一つの相談に長時間がかかります。また、保護者は働いているため、仕事が終わってからの時間の相談になることも多く、児童福祉司の増員が急がれます。
 市長は、児童福祉司の激務の実態について、どのように受け止め、今後どのように改善していくのか、明らかにしてください。
 また、複数館という考え方と、1カ所に機能を集中させるという考え方もありますが、本市としてはどう考えているのか、伺います。

 最後に、集中豪雨と地球温暖化にかかわる問題について質問します。

 ことしの夏は、全国で猛暑と大雨の被害が甚大でした。その原因として、地球温暖化があると言われています。異常気象を通り越し、既に日本が亜熱帯化しているとの指摘もあります。本市でも、ここ数年、集中豪雨の傾向が見られ、床下浸水や道路冠水の被害が発生し、抜本的な対策が求められています。

 質問の第1は、集中豪雨対策についてです。
 現在、本市では、1978年策定のアクアレインボー計画に基づいて、降雨の確率年を10年とし、その進捗状況は85%になっています。市民の局地的集中豪雨への不安が高まっていますが、整備の見通しを具体的にお示しください。

 二つ目の質問は、ポイントを絞った整備についてです。
 1978年からそれまでの5年確率を改め、浸水に対する安全性を高めるため、降水の確率年を10年、1時間当たり35ミリに設定しています。全国的には、近年の集中豪雨は1時間降水量50ミリ以上の降雨発生の年間平均が1978年からの10年間で159回であったのに対し、1998年からの10年間で238回へと急増しています。本市でも同様の傾向があり、8月24日未明の大雨も時間最大雨量42ミリ、総雨量は58.5ミリでした。短時間に大量の雨が降り、土砂流出3カ所、道路冠水4カ所、市道通行止め1カ所の被害が出ました。冠水・浸水被害の起こりやすい場所は決まっています。また、都市機能に大きな影響を与える場所も限られています。ですから、一律に35ミリ、10年確率とするだけではなく、めり張りのある整備計画を持つ必要があると思うのですが、今後どのように対処されるおつもりか、伺います。

 三つ目の質問は、雨水流出抑制についてです。
 都市化により建物や鋪装の面積がふえたため、雨水が地中に浸透しにくくなっており、降った雨のうち、下水道に流れる割合である流出係数は30%から60%へと倍増し、雨水の流出量の抑制が必要です。現在、市営企業調査審議会の下水道部会では、共同による雨水流出抑制の推進を図るとして大規模施設への対応を議論しています。敷地面積が3,000平米以上の施設への雨水浸透ますや地下の雨水貯留施設を設置する場合、事業者に対する補助制度の創設や貸付金制度など、本市独自で取り組むべきと思うのですが、いかがか。
 また、個人住宅あるいは小規模共同住宅への雨水浸透ますの設置についても促進すべきです。横浜市では、新築、改築の排水設備の修繕時に雨水浸透ますの設置を促し、1件で最大4万円の助成を行っています。地元業者の仕事もふやし、雨水流出抑制にも資するこのような取り組みを本市でも行うべきと考えますが、いかがか。
 さらに、これらの施設整備を行って雨水の流出を減らした事業者や市民には、下水道料金を減額する制度を創設すべきと思いますがいかがか、伺います。

 四つ目の質問は、内水はんらんに対応したハザードマップ作成についてです。下水道の逆流などによるマンホールや排水口からの内水はんらんも全国的課題となっています。河川増水、堤防決壊による洪水ハザードマップ同様、下水道に着目した内水はんらんで道路冠水、家屋への被害を想定したハザードマップを市民向けに作成すべきと考えますがいかがか、伺います。

 質問の第2は、本市の温暖化対策についてです。
 政府が閣議決定した地球温暖化対策基本法案は、総理大臣の辞任などにより、審議未了のまま廃案となりましたが、本市は、国に先駆けて推進ビジョンを策定することとしています。新規事業に対する予算づけなど不透明な部分もありますが、2020年度までに、1990年比25%、2007年から42%、507万トンの削減、2050年には80%まで二酸化炭素削減の目標を掲げており、その実効性を十分なものにしなければなりません。
 本市の場合、省エネ住宅や給湯、暖房にかかわる施策を早急に具体化する必要があります。コジェネレーションの活用については、家庭用の小型の導入はもとより、一定数の連檐した住宅が共同で使用する中規模のコジェネは効率が高いことで注目されています。現在、区画整理を行っている南あいの里や東雁来など一定規模の開発行為が行われて住宅建築が進む地区や、マンション建設、市営住宅改築の際などに中規模のコジェネを設置するよう本市が役割を発揮するべきと考えますが、いかがか。
 また、高断熱・パッシブ住宅の建設促進のために、抜本的な補助金制度の創設や支援策を講じるべきと考えますがいかがか、伺います。
 交通・運輸部門では、公共交通網を充実させて自家用車に頼らないまちづくりを進めるべきですが、今後の具体的な取り組みを伺います。

 質問の第3は、気象変動に対応した農作物の研究についてです。
 局地的な豪雨と猛暑で本市のタマネギは作況がやや不良となり、レタスやコマツナなどは例年の収量を大幅に下回りました。近郊農家の被害は大きく、暑さや収穫前の豪雨対策が求められています。地球温暖化の進行により、食料危機が起こることが言われています。急に対応できる問題ではないため、早くから研究と対応が必要です。
 また、本市の今後の問題として、猛暑や豪雨により農業被害が拡大することが懸念されます。本市農業の作物における病気や、気候変動、長雨などに対応した品種や作物の選定、土壌と排水の改善など、国任せにせず、本市の農業の現状に即した温暖化、異常気象対策に着手すべきでありますが、いかがか、伺います。
 また、これらの研究を進めるためには、本市の農政部門の体制強化が必要と思います。農政部門で長年にわたって研究に携わる職員は極めて限定的になっているため、長期を見通した研究を続けていく力が失われつつあるのが実態だと思いますが、いかがか、今後、抜本的に体制を強化するお考えはないのか、伺います。

 質問の第4は、建築物の緑化についてです。
 二酸化炭素削減の吸着と潤いのあるまちづくりのため、緑のまちづくりに力を入れて取り組むべきです。ビル等の屋上、壁面緑化は、見た目に美しいだけではなく、夏の建物の高温化を防ぎ、冷房を弱めることができる上、都心のアスファルト、コンクリートの照り返しを緩和する効果もあります。特に、都心部での緑地整備には限界があり、既設のビル等への屋上緑化や壁面緑化に力を注ぐべきと考えますが、いかがか。事業者、建物所有者の理解を得るために具体的にどう対応するのか、伺います。
 また、全国的にも広がりを見せている緑のカーテンは、比較的小規模な建造物に用いられるアサガオやキュウリ、ゴーヤといったツル植物で外壁や窓を覆うように繁茂させ、日差しをさえぎり、断熱効果を上げるものですが、この普及を進める上で市民や事業者の理解を得ることとともに、公共施設への導入を早期に具体化させるべきと思うのですがいかがか、伺います。
 以上で、私の質問のすべてを終わります。ご静聴ありがとうございました。
(拍手)


代表質問への市長などの答弁

上田文雄市長

 9項目ご質問がございましたが、私からは、政治姿勢の問題と、7年半の総括の問題、決算関係、事業仕分け、そして、HACの出資について、この5項目についてお答えをさせていただきます。その余は担当副市長並びに教育長からも答弁をさせていただきますので、お聞き取りをいただきたい、このように思います。

 最初に、私の政治姿勢についてお答えをいたします。

 1点目の参議院選挙と民主党代表選挙の結果についてでございます。
 まず、参議院選挙の結果につきましては、昨日もお答えをしておりますけれども、現政権が10カ月間で取り組んで参りました改革やその意義というものを国民に十分に伝えることができなかった、そのことが影響したのではないかと考えておりますけれども、私は、政権交代による成果につきましては、もう少し時間をかけて評価していく必要があるのではないか、そんな思いを持っている一人でございます。
 次に、民主党代表選挙の結果についてでありますが、まず、ご指摘の新成長戦略につきましては、10年程度先の将来を見据えまして、環境、健康、観光といった我が国の強みといったものを生かせる成長分野と取り組むべき政策、その方向性を明示されているものでありまして、依然として厳しい経済情勢といったものが続く中で時宜を得たものである、このように考えております。
 また、普天間基地の辺野古移設についての問題でありますが、この問題は、国の安全保障や外交政策といった観点に加えまして、これまでの沖縄県民の苦しみをどう軽減していくのか、それを国民全体がどうやって負担をしていくのかといったことも関係する非常に難しい、悩ましい問題である、このように認識をいたしております。そうであるがゆえに、日米の政府間で合意した内容につきまして私から軽々に所見を申し上げることはできないというふうに考えておりますが、まずは、これは、本当にやらなければいけないことだと思いますけれども、政府において、沖縄県民を初め、全国民に対して、今回の日米合意に至った経緯、なぜこういうふうになったのかということをしっかり説明すること、その中に光明を見つけていくことが重要ではないか、こういうふうに考えております。

 次に、私の姿勢の7年半の総括についてお答えをさせていただきます。

 1点目の市民生活に直結する重要施策に対する認識ということでありますが、私は、平成15年の市長就任以来、伸ばすべきものは伸ばし、変えるべきものは思い切って変えていく、こういう考えを基本にいたしまして、札幌新まちづくり計画、あるいは第2次札幌新まちづくり計画というものを策定いたしまして、市民に身近な施策というものを重視しながら、保育所の整備など重点的に進めるべき事項については、厳しい財政状況の中にあっても計画的かつ積極的に取り組んできたつもりでございます。
 そういう認識でありますけれども、先ほどお話がありましたように、2003年、就任当時、待機児童が257人、それが今日1,521人、こういうふうにふえているのはサボタージュがあったのではないかというふうな言われ方をされますのはまことに心外でございます。
 このくだりは、私はちょっとご質問についてわからないことろがございまして十分に答え切っていないかと思いますけれども、2003年の就任当時、257人を解消するために保育所をつくっておけば今日のようなことにならないのだと、この論理がよくわかりません。私は、さまざまな状況の中で、どうやったら解消できるかということ、これを目標にしてしっかりやってきたつもりでございますけれども、追いつかないというのが現状だというふうに思いますし、さまざまな経済状況の中で、想定以上に、お子さんを預けたい、保育に欠ける状況の子どもがふえたという家庭環境、あるいは、意識の変革といったものが起きているということについて、行政がなかなかそれに追いつかないというのは、これは、全く、私は、それを私どもが正当化するわけではありませんけれども、しかし、やむを得ないところがあるのだということについてはご理解をいただきたいというふうに思います。
 さらに、平成22年、ことしから5年かけて、3,500人ふやす、こういう計画を立てたこと、そして、今年度の予算をご審議いただいた際に、宮川議員からも、820人増員というのは画期的なことである、いい政策だというようにお褒めをちょうだいしたというふうに私は認識をいたしております。しかし、今日に至ってその評価を変えるということなのかどうなのかについて、ご質問をもう一回されるのであれば、そこのところを踏まえまして、もし再質問されるのであれば教えていただきたい、このように思うわけでございます。
 もちろん、議員ご指摘の市民生活に直結する政策について、いずれも重要な課題だと私も認識をしておりますし、それが完璧にできているなんていうことは到底言える状況にないことは、これは私も認めるところといいますか、だれもがそうだというふうに思います。でありますから、これは、努力目標として、引き続き、最大限、重視して頑張るよということで取り組んでいきたいということをお答えさせていただきたい、このように思います。
 2点目の中小企業への発注についてでありますけれども、厳しい財政状況の中でも、事業の実施に当たっては、全体の発注量というものが減少する中にあっても、市内の中小企業の発注割合を、私が就任をいたしました平成15年度よりも件数で言えば3ポイントアップさせているなど、受注機会の確保ということについてはこれまでにも十分に――十分と言えるかどうかわかりませんが、配慮をさせていただいているということは申し上げておきたいというふうに思います。今議会においては、道路整備や市営住宅の修繕に係ります補正予算を提案しているところでもございまして、今後とも可能な限り、これは本当に可能な限りでありますが、中小企業の受注機会の確保に努めてまいりたい、このように考えております。
 3点目の差し押さえなどの滞納処分についてでありますけれども、滞納処分の執行に当たりましては、個々の滞納者について、いきなりやるなんていうことは全くやっておりません。複数回、折衝を行い、生活状況などを聞き取るとともに、収入あるいは財政状況について十分に調査をした上で、その上で法律の規定に基づいて適正に執行しているところでございますし、そのようでなければならないと私は考えております。今後とも、滞納者からの聞き取り及び調査を十分に行い、法にのっとった適正な事務の執行に努めてまいりたいと考えているところでございます。

 昨年度の決算関係についてのご質問にお答えいたします。

 一点目の家庭ごみの有料化につきましては、低所得者には負担が重過ぎるのではないかというご質問でございます。
 家庭ごみの手数料の額は、すべての市民にごみの排出量に応じて負担をしていただくことを基本にいたしまして、市民意識調査や近隣市の状況を踏まえまして、ごみ減量の動機づけが働き、過度な負担にならないようにと設定させていただいたものでございます。現況についても、決して過度な負担だというふうには私どもは評価をしていないということを申し上げておきたいと思います。
 2点目の基金が抱える土地についてでございます。
 土地開発基金とまちづくり推進基金につきましては、行財政改革プランに沿いまして、資産の有効活用の観点から現金を取り崩したことなどで土地の比率というものが相対的に高まっている状況にございますが、現時点で基金の機能に支障を来している状況ではございません。今後も、基金保有地の一般会計による買い戻しや民間への貸し付けによります運用などによりまして、一定の現金を確保しつつ基金の有効活用を図ってまいりたいと考えているところでございます。
 次に、不動産の売り払い収入の予算と決算の乖離、差があるということについてでありますが、昨今の不動産市況の悪化に伴う地下の下落だとか、あるいは、入札が不調だというようなことが原因を考えておりまして、一生懸命頑張っておりますけれども、売れないのが現状というふうにお考えいただきたいと思います。引き続き、売却方法を工夫するとともに、情報提供の拡充といったものを図りながら、積極的に不動産売り払い収入の確保に努めてまいりたい、このように考えております。

 次に、事業仕分けについてお答えをいたします。

 仕分け結果に対する市としての対応を検討していく際には、先に行いました市民意見募集の結果などを参考にするとともに、関係する方々のご意見も伺いながら、もちろん議会の皆さん方からも必要に応じてご審議いただくことになろうかと思いますけれども、検討を進めてまいりたい、このように考えているところでございます。

 次に、HACへの出資についてお答えをいたします。

 丘珠空港につきましては、ことしの3月に北海道が中心になって策定をいたしました道内空港活性化ビジョンにおきましても、道内航空ネットワークの中核を担う空港というふうに位置づけをされております。丘珠空港路線も含めた道内航空ネットワークの維持につきましては、今後も北海道が中心となりまして総合的な視点で進めていくべきものと私も考えております。
 また、HACへの支援に当たりましては、今後のHACへの運営のあり方、北海道の責任や札幌市の役割などを踏まえながら検討すべきものと、私も議員と同じ考え方でございます。


副市長 中田博幸

私から、集中豪雨と地球温暖化にかかわる問題についてお答えいたします。

 集中豪雨対策のうち、1点目の整備の見直しと2点目のめり張りのある整備について、一括してお答えいたします。
 札幌市は、これまでも、アクアレインボー計画に基づきまして、地下鉄駅周辺や浸水実績のある地区などを優先的に整備してまいりました。今後も、限られた財源ではありますが、地域の状況等に応じた効果的・効率的な整備に努めてまいりたいと考えております。
 次に、3点目の雨水流出抑制についてでございますが、現在検討を進めている新たな制度は、従来の行政による対策だけでは限界がありますことから、地域の住民や事業者に協力を求め、それぞれが主体となって雨水の流出を抑制し、直ちに補助や減免等に結びつくものではないと考えております。
 4点目のハザードマップの作成についてですが、浸水の危険性とその対応について、市民に適切な情報提供を行い、被害を少しでも抑えることは重要なことであり、現在策定中の下水道ビジョンの中で、幅広く意見を伺いながら検討してまいりたいと考えております。

 次に、札幌市の温暖化対策についてお答えいたします。

 1点目の中規模コジェネレーションの設置についてでありますが、コジェネレーションは温暖化対策の有効な手段の一つと考えており、戸建て住宅への導入に伴う補助を現在行っているところであります。戸建て住宅の共同利用やマンション建設に際しての支援については、その需要を見きわめながら今後検討してまいりたいと考えております。また、市営住宅につきましても、経済性や維持管理などの課題がありますことから、今後研究が必要と考えております。
 2点目の高断熱・パッシブ住宅につきましては、現在、有識者及び関係部局から成ります検討会議を立ち上げまして技術的な調査研究に着手したところであり、普及促進を図るための支援策につきましても検討課題の一つであると考えております。
 3点目の交通・運輸部門にかかわる取り組みにつきましては、将来的な人口減少や超高齢社会の到来なども踏まえ、公共交通の重要性はさらに高まることから、市内公共交通ネットワークの維持を図るとともに、公共交通機関の利便性向上に向けた施策を展開してまいりたいと考えております。
 3点目の気象変動に対応した農作物の研究についてであります。
 まず、気象変動に即した温暖化・異常気象対策でありますが、これまでも高温時に安定した生育を示す品種の選定や栽培法の調査、普及、土地改良や雨よけハウスの導入支援など、降雨時におけるます生産安定対策に努めてきたところであり、今後とも十分留意してまいりたいと考えております。
 次に、農政部門の体制強化につきましては、これまでのノウハウを生かしながら、国や道など関係機関と連携を図り、より効率的・効果的な業務執行となりますよう、その体制整備に向けて引き続き努力をしてまいります。
 4点目の建築物の緑化についてでありますが、屋上緑化と壁面緑化及び緑のカーテンについてまとめてお答えいたします。
 札幌市では、今年度、駒岡小学校の屋上緑化を行いますとともに、円山動物園など計16カ所で緑のカーテンや壁面緑化を実施したところであり、今後もより一層の取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 民間への普及についてでありますが、壁面緑化と緑のカーテンについては、ツタの苗木助成やホームページでの紹介に加えまして、パンフレットの作成や講習会の開催、また、イベントでの苗木の配布といった取り組みを通じまして、市民や事業者の理解を広めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。


副市長 生島典明

 私から、3項目についてお答えをいたします。
 まず、就職・雇用問題についてお答えをいたします。

 まず、新規高卒未就職者についてであります。
 高卒者の就職状況は、依然として厳しく、大変憂慮しております。また、高卒新卒者の就職率に具体的な数値目標を示すことは困難でありますが、引き続き、国や北海道などの関係機関と連携し、高卒者が一人でも多く就職できるよう努めてまいります。
 次に、正規雇用が当たり前の社会についてであります。
 雇用者のライフスタイルなどに応じた多様な働き方が求められている一方で、収入などの格差が拡大しているとの指摘もあり、雇用の拡大とともに雇用の安定化を図ることも大切であると考えております。
 次に、市職員の雇用のあり方についてでありますが、職員定数の減は、あくまでも業務量に応じ適正な定員管理に努めた結果であり、一方、臨時職員については、近年の経済情勢を踏まえた緊急経済・雇用対策などにより数がふえているものであります。
 次に、高齢者・障がい者福祉などの分野における正規雇用についてであります。
 業務に見合った雇用形態や働き方の多様性等も考慮されるべきものであると考えておりますが、官民を問わず、正規雇用など安心して働き、生活できる環境整備が強く求められているものと認識しております。
 次に、新卒学卒者に係る政策入札についてであります。
 新規学卒者の正規雇用を評価する客観的な基準づくりや入札の競争性、公平性の確保など課題も多く、難しいものと判断しておりますが、新規学卒者の就職状況を踏まえ、企業が採用意欲を喚起するような支援策について幅広く検討してまいりたいと考えております。

 次に、高齢者・障がい者対策についてお答えいたします。

 1点目の孤立死根絶の取り組みについてであります。
 札幌市といたしましては、孤立死の防止は大変重要な課題であると認識しており、さっぽろ孤立死ゼロ推進会議を立ち上げ、鋭意取り組んでいるところであります。今後は、これまでの近隣住民による見守りに加え、新聞販売店や水道事業者などとの連携による新たな見守り・安否確認システムを構築し、全市的な展開へとつなげてまいります。
 2点目の介護保険の受領委任払い制度についてであります。
 まず、実施のスケジュールについてですが、現在、保健福祉総合情報システムの改修や緒手続等について検討を行っており、平成23年度中の実施に向けてその準備を進めているところであります。また、実施に向け、事業者に対する説明会のほか、利用者や介護支援専門員に対する広報誌や研修を通して周知を図ってまいります。
 次に、事業者などとの情報の共有と連携についてですが、説明会の場を利用して情報交換を行うほか、今年度実施をしております住宅改修工事後の強度等施工状態の調査結果などについて情報提供を行い、高齢者にとってより利便性の高い住宅生活につなげていきたいと考えております。
 3点目の認知症高齢者グループホームへのスプリンクラーの設置についてであります。
 札幌市といたしましては、国の交付金制度を活用し、事業所の個別事情なども把握しながら、消防法上、設置義務がない延べ床面積275平方メートル未満の事業所も含めたスプリンクラー整備を促進するため、事業者に対し積極的に働きかけてまいりたいと考えております。
 4点目の視覚障がい者に対する点字ディスプレーの給付についてであります。
 点字ディスプレーの有用性については十分認識をしておりますが、価格が高額であり、直ちに対応することが難しい状況でございます。給付対象の拡大につきましては、他都市の実施状況のほか、用具の普及状況や価格動向なども踏まえ、必要な予算措置を含め、引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に、子どもに係る問題について4点の質問がございましたが、そのうち3点についてお答えをいたします。

 1点目の国連子どもの権利委員会が日本政府に行った3回目の勧告についてですが、今回の内容には地方自治体としても取り組まなければならないものもありますので、現在策定中の子どもの権利に関する推進計画の中に実践的取り組みを盛り込んでまいります。
 次に、3点目の保育所待機児童対策と保育制度の問題についてです。
 初めに、待機児童問題と保育所整備計画についてですが、札幌市の待機児童の急増については重く受けとめており、今後も保育所整備を進め、待機児童の解消を目指してまいります。
 次に、子ども・子育て新システム等の問題についてです。
 まず、保育所最低基準についてですが、基準は待機児童対策と保育の質のバランスが重要であることから、保育関係者等の意見を聞いていくことが必要と考えております。
 また、営業企業の保育事業への参入についてですが、これまでも社会福祉法人以外の者の参入は可能であり、認可に当たりましては、十分な審査の上、運営面でも適切に指導を行っているところであります。
 また、保育所給食の外部委託については、施設職員による調理が望ましいのですが、幼稚園と保育所の連携、一体化の流れの中で、調理施設を持たない幼稚園で、終日子どもを預かることを考慮すると、その給食の取り扱いを検討する必要があると考えております。
 また、子ども・子育て新システムに対する見解についてですが、このシステムは、すべての子どもにひとしく幼児教育、保育サービスなどを提供し、社会全体で支援する制度として検討されております。札幌市が平成16年度に子ども未来局を新設し、未来を担う子どもたちを社会全体で支えていく、また、一人の子どもが生まれ成長する過程を総合的に支援していく取り組みを進めてきた方向性と共通するものであると考えております。
 しかしながら、課題もありますことから、現在、関係団体と意見交換を行っており、今後協議が予定されている指定都市市長会を通じて国に対して提言を行ってまいります。
 次に、4点目の児童相談所の機能強化についてですが、児童福祉司につきましては、この5年間で9名増員をしておりますが、今後も適切な人員配置に努めてまいります。
 また、児童相談所の設置数につきましては、現在、将来構想策定中であり、札幌市社会福祉審議会児童福祉専門分科会で検討しているところであります。
 私からは以上であります。


教育長 北原敬文

 子どもにかかわる問題についてのうち、2点目の30人学級の実施と教育への公的支出の改善について、私からお答えいたします。
 まず、30人学級の実施についてですが、現在、小学校第1、第2学年及び中学校第1学年において実施している35人を基準とした学級編成は一定以上の成果が報告されており、これまで、少人数学級び一層の拡充について、国並びに北海道教育委員会に対し、強く要望してまいりました。このような状況の中、国の教職員定数改善計画案において少人数学級の推進が打ち出されたところでありまして、その詳細が明らかになり次第、円滑な実施に向け準備を進めてまいりたいと考えております。
 次に、教育へ公的支出の改善についてですが、議員ご指摘のOECDの報告書につきましては、2007年のデータであり、今年度から実施している高校授業料無償化に伴う支出などは調査結果に反映されていないものでありますが、この問題につきましては、今後充実を図っていかなければならない課題であると認識しております。
 札幌市では、これまでも国に対して学校施設整備の国庫負担の拡充や継続などを要望してきておりまして、引き続きその充実に向けて提言してまいりたいと考えております。
 以上です。