代表質問・論戦・意見書 等

日本共産党札幌市議団

札幌市第3回定例議会

再質問
(2010年09月28日)

宮川 潤 議員

宮川議員 再質問

  市長、随分、熱くなられましたね。私は厳しいことも言いますし、それについて、納得できないことがあるのかもしれませんけれども、個人的にやっつけたくて言っているのではないのですよ。それは、やっぱり、札幌市政をよくしたいという思いの中で、改めてもらいたいこともあるという点では厳しいのかもしれません。しかし、市民の暮らしをよくしようというところで一致して頑張れるところもあるなら頑張りたい、一致して考えられるところがあるなら考えたい、そんなふうに受けとめていただけると、冷静に話した方が事態はよくなるのではないか、このように思いますね。
 何点か質問します。
 まず最初に、子ども・子育て新システムの答弁の中で、このシステムについてはすべての子どもにひとしく幼児教育、保育サービスを提供するという考え方だろうというふうに答弁がありましたけれども、私は、そもそもここが違うのではないのかと。すべての子どもに同じサービスを提供することが社会全体にとっていいことではなくて、子どもの置かれている状況は一人一人違うわけです。特に、保育の場合は、保育に欠ける児童に対して保育サービスを提供するということが大事なのですよ。それで、国が、保育について、このたび、方針を変えて水準を撤廃してしまう、金だけ出すからあとは市で考えていくれ、だから最低基準も撤廃しますよと。これは、詰込めばいいという考え方につながると私は思います。
 そうではない。今必要なことは、もちろん保育の量を確保することは大事だ。しかし、それだけではなくて、質の確保ということも同時に見定めていかなければならない。だから、国は、最低基準を今まで持ってきたのですよ。その最低基準はもうとっくに満たされて、最低基準なんていう水準が低すぎるから基準をなくするのではないです。今は、詰め込みがなお一層大変になっている中で最低基準をなくそうとしている。それは、私は問題だと思います。ですから、国が改めて最低基準をきちっと持つ、国としてのスタンダードを持つ必要があると思うのですよ。
 この点については、指摘するだけというふうにしておきたいと思います。
 それから、私は、滞納差し押さえの問題について質問をしました。質問の中でも申し上げましたけれども、差し押さえは急増しているのですよ。以前とは違う状況になっているのです。ふやせということになってきたのでしょう。取り立てを厳しくして、差し押さえをしてでも取ってこいという方針に変わったから数字が大幅にふえたのです。変わってきたのですよ、方針が。その中で起きていることなのですよ。
 私は実例も挙げて質問しました。その中で、市長の答弁は適正に執行されいるという答弁でした。差し押さえのすべてを、市長がその内容を掌握しているわけではないのですよね。当然、ないのです。ですから、たくさんの事例の中には、適正に執行されているものもあるでしょう。しかし、中にそうでないものがあるとするならば大問題ですよ、そういう質問なのですよ。
 ですから、適正に執行という一言だけでは片づけられないでしょう。いろいろなことが起きているのだったら、調べてみなければならないでしょう。
 例えば、子ども手当、児童手当と言ったり、最近は名前が変わったそうです。こういう児童手当、子ども手当の差し押さえは、やってはならないことですよね。子どものためのお金なんですもの。子育てのために必要なお金だから、児童手当、子ども手当は差し押さえができないのですよ。しかし、児童手当、子ども手当が口座に入った瞬間に差し押さえられている。そういう事実があるでしょう。なぜ、児童手当を差し押さえてはならないのですか。その子のためだから、子どものためのお金だから、差し押さえてはならないのですよ。それが、口座に入った瞬間、差し押さえていいお金に変わるのですか。その児童手当が、振り込まれた児童手当、子ども手当が子どものために使われていないのですよ。
 私は、口座に入ったからといって、急に差し押さえができる資産扱いするという考え方はおかしいと思う。子どものために出されたお金だったら、口座に入っているのか、どこにあるかは別として、それはちゃんと子どものために使われなければならない。それが、口座に入った瞬間、差し押さえるということは、市長、おかしいと思いませんか。
 本当に状況は厳しくなってきています。個別の案件については、また別の特別委員会もあるから聞きますよ。しかし、考え方としては、子どものために出された子ども手当、児童手当が、口座に入った瞬間、そのお金の性格が変わる、これについてはおかしいと思いませんか。これについては、市長、答弁していただきたい。
 それから、保育所の整備について、3,500人分の計画をつくったときに画期的だと言ってくれたではないかと。言ったかもしれませんけれども、問題は、なぜそれを早くできなかったのかということなのです。それを早くからやっていたら今のような事態にはなりませんでしたよという質問なのですよ。
 計画的、積極的に取り組んできたという答弁をされました。私は、一生懸命取り組んでいくということはいいことだと思います。しかし、問題は、保育行政について、あるいは特別養護老人ホームの事も言いましたが、そこに結果責任を負うのかということなのですよ。たとえ取り組んでふやしてきても、それよりもっと不足するという事態が広がっているでしょう。今、保育所に入れない待機児童になってしまった子どもは、4月1日から待機児童なのですよ。恐らくは、1年間、待機のままじゃないのですか。そんな状態がいいのですか。許されるのですか。
 特養に入れない人は、今、上田市政の中で2倍の3,000人にふえたと言いました。入れない人はいいですか、介護認定をもう受けている人なのですよ。普通は、まずはヘルパーさんに来てもらったり、デイサービスに行ったり、そんなふうにして自宅で過ごすでしょう。でも、それができないから特養に申し込みをする。そういう人が6,000人いる事態をどれだけ深刻に受けとめてくれているのですか。独居で大変な人もいるでしょう。老老介護なんていうのは、もう待ったなしという状態でしょう。
 それで、上田市長は、努力はされたのかもしれない。しかし、大変な思いをされている市民が、この間、2倍にもふえてきたことについて、どう思っているのでしょうか。おくれを来したのだという認識が、まず、おくれを来したという認識があるか、ないかです。それから、市民が大変だという状況に心を寄せて、ぜひ心を寄せてほしいのですが、そういった市民に対して市政執行の責任者として何か言うことはないのですか。ぜひ、聞かせてください。

上田市長 答弁

 まず、差し押さえの問題につきまして、差し押さえが急増したということは、滞納者が急増したということだと私は思っております。差し押さえをばんばんやれというふうなことではなくて、差し押さえの対象になるような案件がふえたという結果がそのようになったのでないかなというふうに思います。
 それから、子ども手当の差し押さえ、児童手当と言うのでしょうか、これについて、その請求権自体が差し押さえられているわけではないということはご理解をいただいているわけでありますので、そこのところは申し上げませんけれども、それが口座に入った途端に一般の財産になるわけであります。そして、先ほど、一般論ではございますけれども、差し押さえをする際には、その方の資産状況等についてきちっと事前の打ち合わせをさせていただいて、そして、生活が困窮に至らないというふうに見るという、きちっとした打ち合わせといいますか、折衝といいますか、複数回にわたってそのようなやりとりをした上で、なお、お支払いいただけないという場合に、やむを得ずそれをやっているということでありますし、それは、そのような方針であることには変わりないということでありますので、ご了解いただきたい。
 先ほど、そうあるべき、適正であるべきだというふうに言ったのはそのような趣旨のことを申し上げたわけであります。
 それからもう一つは、保育に欠ける状況になった結果責任ということでありますが、もちろん、これは、法律上、児童福祉法上、保育に欠ける児童の保育をすることの責任はまさに自治体にあるというふうに明記をされているわけでありますので、当然のことながら、自治体としての責任を満たしていない、恒常的に、そういう状況にあるということは認めざるえないというふうに思います。
 しかし、それは、財政の構造というのをご承知だと思います。保育所をつくるために、単費で、札幌市の補助だけでやれるというものではないということについては十分ご承知のはずのお話だというふうに思います。そして、この間、国家予算としての地方財政についての援助、交付税が三位一体改革の中で極端に削られてきたという歴史、そして、中でも福祉予算について、年間2,200億円ですか、ずつ減らしてきたという実態、その中であおりを受けているというのはこれまた事実であります。私はそれで責任を逃れるわけではありませんけれども、全体的に考えて、努力をしても、しても、それがかなわないという状況もまたこれありだということも一諸に悩んでいただきたいということであります。
 宮川議員が、個人的な恨みつらみを言っているわけではなくて、市政に資するためにと言うのは、私も十分わかります。したがいまして、そうであるならば、札幌市、あるいは自治体、全国の自治体がどんな悩みを持っているのかということもご理解いただいた上で、私たちがやれる限界までしっかりやるよ、そのことを評価しなければ、これは、なかなか、市政のためとおっしゃっていることも、個人的なご発言の域を出ないような発言に聞えてしまう可能性があるということを私から申し上げておきたい、このように思います。
 おくれを来しているということは事実であります。それは、国全体の問題として、自治体が幾ら頑張っても間に合わない問題もあるということについて、客観的にそういうことがあるということは、これは認めざる得ないというふうに思います。それは、この7年半という日本の政治と地方政治の関係、これも十分ご理解の上、ご了解いただきたい。しかし、これからも努力を怠るわけでなないということだけはお誓い申し上げたいと思います。しっかりとそのような心を寄せろというお話でございますが、私どもは、そのことを一日たりとも心の隅から消し去ることができない、しっかりとした問題意識を持ちながら市民のためにしっかりやりたい、とりわけ弱い立場にある皆さん方についてしっかりとした行政をやりたいと思うのは私の本意でございます。

宮川議員

 まず、滞納の問題です。
 滞納者がふえたのだという趣旨でおっしゃいました。確かに、滞納者はふえましたよ。私は、最初の質問の中で既に言っています。税については、2005年度から昨年度までで税の滞納人数は23%ふえました。いいですか、23%。同じ期間での差し押さえは3倍にふえているのです。だから、単純に滞納がふえたからという問題ではないですよと言ったのです。国保について、2006年度の滞納処分は66件、昨年度は474件、3年間で7倍にふえているのですよ。これは、滞納者がふえたからという問題ではないと思いますよ。私は。やっぱり市の方針が変わったからでなければこんなに急に変わらないと思います。それとも、市長は、差し押さえがこんなに急増しているということを知らなかったのですか。市長の知らないところで行われていたとすれば、これはこれでまた問題だけれども、やはり、私は方針転換があったからとしか思えない数字なのですよ。この点、どうなのかということを伺いたい。
 それから、保育所の問題ですね。国全体の問題だというのはわかっていますよ。わかっています。しかし、私は、あえて言いますと、3,500人分ふやそうという計画はつくろうと思ったらつくれるのですよ。しかし、その前から、繰り返し繰り返し、保育所の待機児童の問題が議会で指摘され続けてきたのでしょう。やっぱり、私は、議会での指摘の受けとめが足りなかったのだと思いますよ。だから、いつも後手後手に回ってきて、ふえ続けて、今日になったのですよ。
 保育の担当部局の人は、今現在の人ではなく、ずっと前の人ですが、議会のやりとりではないですけれども、私が、「なぜ、保育所をたくさんふやさないのだ。がばっとふやせばいいじゃないか」と言ったときに、「しかし、少子化なのですよ。だから、そのうちおさまると思うのですよ」、こういう発言をされていた。担当部署の中にそういう考えがあったから、私は、だから後手後手に回ってきたのだなというふうに思っています。
 いずれにせよ、3,500人という計画は今までにない大きな数字だと思っています。しかし、それを早くに出せなかった、私はそういう問題だというふうに思っております。委員会でもいいのですけれども、とりあえず、市長、滞納の差し押さえの問題だけでもお答えいただければと思います。

上田市長 答弁

 特に方針転換したというわけではございませんで、税なり、さまざまな手続費用なり、これは公平に負担していただかなければならないことでありますので、先ほど申し上げましたように、その方の差し押さえといったことが、本当に生活ができない状況になるようなところまで取り上げろというふうに、私どもで方針を転換してやったということではないということを申し上げておきたいと思います。
 それから、保育所につきましては、これは、議員もご承知のことでありますので、数字を言えば、過去、私の就任前の8年間と就任後の8年間におけるふやし方は2.5倍くらいになっているということだけは、これは努力したということだけはお認めいただきたいというふうに申し上げておきたいと思います。
 ありがとうございました。