代表質問・論戦・意見書 等

日本共産党札幌市議団

札幌市第3回定例議会

日本共産党 代表質問
(2011年9月)

小形 香織 議員

 私は日本共産党を代表して、昨年度決算ならびに市政の重要問題について順次質問いたします。

 最初に、市長の政治姿勢についてです。

 質問の第1は、野田政権についてです。
 原発依存からの撤退と震災復興、貧困からの脱出、年金など社会保障の充実、景気回復と雇用対策などが、国民にとって、今の日本政治に対する大きな関心だと思いますが、民主党代表選挙では、要するに民主党内で反小沢が多いか親小沢が多いかを争った結果が、野田氏の民主党代表であり、首相だと思います。
 市長は、昨年の第1回定例会の本会議で議案の提案説明に先立って、民主党政権の誕生について「明治以来の中央集権体質から脱却をいたしまして、地域住民一人一人が自ら考え、主体的に行動し、その行動と選択に責任を持つ地域主権へと、この国のあり方を大きく転換させるものでありました。同時に国が地方に優越する上下関係から、対等の立場で対話をすることができる新たなパートナーシップ関係へ根本的に転換させるものでもあります」と述べています。市長は、今でも本当にこの通り思っているのでしょうか。
 その後、野田首相は、原発を「定期検査後の再稼動を進める」と表明。まともな安全対策もないまま再稼動に踏み切る構えです。組閣前に、大連立を視野に自民党・公明党と党首会談を行うとともに、日本経団連などを表敬訪問し、財界との協力関係を求め、沖縄・米軍普天間基地問題では、名護市辺野古への新基地建設を進めると表明しています。多くの国民は、自民党政権と変わりはないと感じているのではないでしょうか。市長の民主党政権に対する見方は今も変わっていないのですか、あらためて評価をお聞かせください。

 質問の第2は、原発に対する基本的な考え方についてです。
 今の原発技術では、莫大な放射能を閉じ込めておく保障や、放射性廃棄物の処理方法も見通しが立たないなど、未完成で危険なものです。しかも、日本は、地震がおきないところはないため、政府が原発からの撤退を政治決断し、5年間あるいは10年間などの期限を定めて、原発から撤退する計画を作るべきだと思うのですが、市長は、原発の安全性が未確立であること、期限を定めた撤退が必要であることについて、どのような見解をお持ちか、明らかにしてください。

 質問の第3は、泊原発問題についてです。
 泊原発3号機にかかわって、道や国が主催するシンポジウムに、北電が社員を組織動員して、あたかも道民がプルサーマル化に賛成であるかのように偽った「やらせ」をしていたことが明らかになりました。
 北電は、泊原発に対する道民の不安の大きさを承知の上で、3号機を設置し、プルサーマル化を強行しようとしていますが、営業運転の停止とプルサーマル化を中止し、福島事故の原因と教訓を踏まえた安全審査を厳格に行うことが求められています。
 26日、市長は、北海道に対して、「1・2号機再稼動はきわめて慎重な判断が必要」、「本市とも協議するように」と要望されました。
 1号機は1989年から稼動しており22年が経過しています。2号機は20年が経過しており、老朽化が懸念されます。また、福島の事故の検証がすすんでおらず、安全性があいまいなままとなっているため、再稼動してはならないと考えます。
 1・2号機については、再稼動させず、他の電源によってエネルギー不足を補うことを検討すべきです。
 以上の私の見解について、3号機、および1・2号機、それぞれの市長のお考えをお示しください。
 また、泊原発の保守に関する情報公開、施設変更等の協議と了解、放射性物質の放出管理などにかかわる安全協定を泊原発から10km以内の町村に限定しているため、本市は対象となっていないことについて、市長は6月30日に申し入れましたが、その後の経過、および今後の対応について、具体的に明らかにしてください。

 質問の第4は、東北などからの避難者への対応についてです。
 放射能汚染から逃れるため、母親と子どもが本市に避難し、父親が福島などで働いている例が多いようです。また、札幌に定住を考えている人、悩んでいる人もいます。
 札幌で、職を探しているが、みつからない、入居している住宅から転居しなくてはならないなどの不安のほか、東北などで築いてきた人間関係が断ち切られ、現地の人との交流ができなくなり、場合によっては、不信感が生まれるなど、精神的にも複雑な環境におかれています。避難者の悩みを引き出して解決する、共有するなどの対策が求められています。
 本市として、避難者の要求を聞くこと、カウンセリングと健康診断の実施、孤立しないように避難者同士や、避難者と地域住民との交流を図る対策が必要だと思いますが、いかがか、市営住宅に入居している世帯については、そのまま入居を続けることができるよう配慮すべきと思いますが、いかがか、うかがいます。

 質問の第5は、議員の海外視察凍結に伴う予算措置についてです。
 私ども日本共産党は、1992年から19年間、海外視察は行っておらず、議会全体として廃止すべきと主張してきました。市民のための議会検討委員会で検討し、今期4年間、海外視察を凍結することになりました。4年間の海外視察費5440万円を返上することになります。今年度については、議会費を1360万円減額し、その分を奨学基金造成費とする補正予算案が提出されているところです。来年度以降も、奨学金として造成すべきというのが議会全体の意思ですが、来年度以降はどう使われるのか、わかりません。
 そこで、うかがいますが、市長は、来年度以降も議会の意志を尊重して海外視察凍結分を奨学基金として造成するおつもりか、明らかにしてください。

 次に、昨年度決算についてです。

 質問の第1は、市民負担の強化についてです。
 昨年度は、保育料に新たな所得階層を設けたことによる値上げや、老人福祉センターの浴室利用の有料化について、市民の反対の声が上がるなか、それぞれ強行されました。
 市民負担の強化をしてはならなかったと思いますがいかがですか。

 質問の第2は、生活保護費についてです。
 昨年度の予算の提案説明で、市長は、「歳出では生活保護費など扶助費が著しく増加するなど、依然として厳しい状況」とされています。生活保護費の4分の3は国の補助金であり、残りの4分の1についても、その大半は基準財政需要額に算定されておりますから、保護費が増えたことをもって、単純に本市財政が厳しい理由にはならないと思いますが、いかがか、うかがいます。

 質問の第3は、基金についてです。
 第2回定例会のわが党の代表質問で、地下鉄建設計画は無いのに地下鉄基金が9億円ある問題、霊園の草刈のための基金が28億円もあること、土地開発基金は200億円の定額運用をすることとなっているのに670億円抱えている問題、街づくり推進基金は153億円あることについて指摘し、市民福祉の事業に活用することを求めたところ、答弁は、新たな行財政改革プランの策定段階で活用について検討すると、具体的内容は明らかにされませんでした。
 あらためてうかがいますが、これらの基金を市民福祉のための事業にどう活用するお考えか、お示しください。

 質問の第4は、その他の財源についてです。
 法人市民税の超過課税が14.5%と低く抑えられています。14.7%に引き上げることで、2億2千万円増収となります。道内35市中、33市が14.7%であり、14.5%なのは帯広市と本市だけです。この税は、大手企業の黒字のところからしか徴収しないものです。本当に財政が厳しいというなら、財源対策を本気になって追求すべきであり、法人市民税の超過課税を引き上げるべきだと思いますがいかがですか、私ども日本共産党が繰り返し求めていますが、低いまま据え置いている理由は何か、今後は引き上げて貴重な財源として活用すべきと思いますが、いかがか、うかがいます。
 また、昨年度の基地交付金が9051万9千円であり、増額を国に求めるべきだと思いますが、いかがか、うかがいます。

 次に、本市地域防災計画の見直しについて質問します。

 質問の第1は、津波対策についてです。
 第2回定例会で、津波対策を計画に盛り込むことを求めたところ、北海道の津波浸水予測の見直しの動きを見据えながら、避難方法や避難場所の考え方について、検討していきたいとのことでした。仮に、北海道が「札幌は津波の影響は無い」としても、本市が独自に市民の生命と財産を守る立場で策定すべきです。
 まず、策定の時期と見通しを明らかにしてください。
 手稲区では海から数百メートルしか離れていない地域もありますし、低地帯も広がっています。新川、石狩川、豊平川の逆流、氾濫の可能性もあります。
 津波の伝達方法もサイレンを鳴らす、マスメディア、コミュニティFM放送、メールで届くなどなど、あらゆる手段を活用し、ただちに市民に伝わるようにすべきですが、どのように検討しているのか、うかがいます。

 質問の第2は、泊原発事故を想定した放射線対策についてです。
 東日本の震災では原発事故で、放射線に対する市民の不安、農、漁業への影響、子どもたちの教育環境など、いまだに深刻な状況です。
 福島市中心部は原子力発電所から60キロですが、泊原発から本市南区定山渓や手稲区ほしみ駅は50数キロメートルの距離です。本市においても泊の事故を想定した計画に大きく見直す必要があると思いますが、いかがか、うかがいます。また、避難者の受け入れ、被曝医療体制の整備などが求められていますが、どう対処されるのか伺います。市民への情報伝達や原子力に関する、学習などわかりやすく理解できるように日常的に取り組むべきと考えますがいかがか伺います。
 さらに、保育所、幼稚園、学校、病院等にガイガーカウンターを設置するなど、放射線管理が必要であることや、食品検査を行うため保健所・市場などで検査体制を強化すること、学校給食の食材の検査体制の強化、そして子どもの被曝基準値について、厳格化が求められていると思いますが、これらについて、どう対処するのか、うかがいます。

 質問の第3は、風水害対策についてです。
 台風15号が、全国各地に甚大な被害をもたらしました。名古屋市では、100万人に避難指示・勧告が出されました。
 近年は、異常気象、ゲリラ豪雨が、本市でも見られるようになりました。名古屋市のような豪雨が予想される場合、本市で100万人の避難者を受け入れる施設と体制など、万全な備えが求められています。
 あらためて、地域防災計画の風水害対策として、避難者の規模の見直しが必要だと思うのですが、いかがか、伺います。

 質問の第4は、避難場所、応急備蓄物資についてです。
 わが党は、避難所での物資備蓄の強化について取り上げてきました。市内の避難所609箇所のうち、毛布や食料などの備蓄物資を備えているところは132箇所だけで、477箇所には物資は配備されていません。
 大震災をうけて備蓄計画を見直すべきでないでしょうか。冬の防寒対策などについては待ったなしです。すべての避難所に応急物資の備蓄をすべきですが、いかがか、うかがいます。

 質問の第5は、高齢者、障害者の避難の支援についてです。
 昨年策定された地域防災計画、地震災害対策編でも関係団体をつうじて周知するとともに、登録への呼びかけについて検討、保健福祉局総合情報システム等との連携について検討するなど盛り込まれておりますが、町内会任せではなく本市がきちんと支援が必要な人をリストで把握し、災害時に要援護者を支援できるように介護、福祉のネットワークを地域でつくって行くべきですがご見解を伺います。

 質問の第6は、学校震災対応マニュアルの改正についてです。
 東日本大震災では、学校によって、迅速に避難できたところと、被害が大きかったところに分かれ、防災教育と学校の対応が重要であることが、あらためて見直されています。学校震災対応マニュアルが昨年、改訂されたものの、津波対策と原発対策を盛り込んであらためて改定すべきだと思いますが、いかがか、うかがいます。

 次に、公契約条例の制定について質問します。

 1999年と2004年に労働者派遣法が改悪され、派遣労働が一般化し、期限付きの契約社員、アルバイトなど非正規雇用が増えることで、ワーキングプア・貧困が重大な社会問題となっています。
 将来の夢と希望に向かって力強く生きていくはずの若者が、不安定雇用によって、「いつまで今の仕事を続けられるかわからない」、「生活設計ができない」、「結婚できない」、「子どもがほしくても産めない」と、将来への展望を失っています。あわせて、消費購買力が下がり、耐久消費財などが売れず、内需が冷え込んでいます。
 国民が、安心して暮らして行ける、暮らしを楽しめる賃金を保障することは、これからの日本をどう作っていくのか、戦略的な最重要課題です。

 質問の第1は、本市発注の工事及び業務委託における賃金に対する認識についてです。
 最低賃金は、毎年少しずつ上がり、来月、時給705円になりますが、それでも、生活保護基準さえ下回るワーキングプアです。
 最低賃金を引き上げること、本市職員を含め、それぞれの職場で賃金を引き上げることが課題になっていますが、少なくとも、本市が発注した仕事をしていても、憲法第25条が規定する「健康で文化的な最低限度の生活」を維持できないことは問題であり、ただちに改善すべきです。
 まず、本市が発注した工事の末端の下請けや業務委託において、健康で文化的な生活が保障されているとは言いがたい賃金になっていると思うのですが、いかがか、市長の認識をうかがいます。

 質問の第2は、本市公契約条例の具体的内容の検討状況についてです。
 すでに、野田市や川崎市で、公契約条例が実施されています。野田市では、工事に加え業務委託についても職種別賃金を導入しています。川崎市では、一人親方まで対象としていること、賃金の決定にあたり、事業者側2名、労働者側2名、学識経験者1名による「作業報酬審議会」の意見を聞かなくてはならないとしていることが特徴です。
 まず委託業務における職種別の賃金を導入すること、また、労働者側の代表も含めた「審議会」を設けるべきこと、「一人親方」まで対象にすること、これらについて、どのように考えていますか。
 「一人親方」の労賃には、機械の損料や燃料代なども含まれることから、その適正単価を計算することは、きわめて複雑になります。また、末端の下請けまで、賃金の実態をチェックすることがきわめて重要になります。これらについて、どのように検討されているのか、お示しください。

 次に、国民健康保険の問題についてです。

 質問の第1は、「手遅れ死」に対する市長の認識についてです。
 第2回定例会のわが党の代表質問で、保険料が払えず事実上「無保険」になり、受診できず、昨年、札幌でも5人が「手遅れ死」していることを具体例も示し、市長の認識と実態調査を求めました。
 ところが市長は、「短期の保険証を交付しており、まずは、区役所の窓口にご相談をいただきたい」というもので、質問に答えていませんでした。
 「受診できるようにしている」と言いますが、受診できず、病気が進行し、病院にいくと即入院、手の施しようがなく、初診から短期間で亡くなっている実態を、しっかり認識すべきです。
 2008年の決算委員会で示しましたが、国民健康保険証を持っている人と資格証明書の人とを比較すると、レセプトの枚数が78分の1と、資格証明書の人の受診率は極端に低くなっている現実を受け止めるべきです。
 あらためてうかがいますが、資格証明書の市民が受診できず、「手遅れ死」が起きている事実について、市長は、重大な問題だという認識をお持ちなのか、明らかにしてください。
 本市として、医療機関の協力も得て、実態調査をすべきだと思いますが、いかがか伺います。

 質問の第2は、資格証明書の発行についてです。
 昨年度、資格証明書の発行は1万人を超えています。
 市長は、「資格書の交付は、電話、訪問、文書による催告等をくり返し、世帯の生活状況や納付資力の状況等をしっかりと把握しながら、特別な事情などをお知らせいただく手続きを経た上で交付」していると答弁しました。
 資格証明書の発行は、まず保険証を交付し、生活状況をつかみ、丁寧に相談にのり、資力がありながら故意に支払わない悪質滞納者に限るよう改めるべきです。しかし、本市の場合は、「電話に出ない」「訪問した時に留守だった」「文書に対して返事がない」場合、生活状況がわからなくても「納付意欲なし」、いわゆる「悪質滞納者」と判断し、1年余たったら、「生活状況や資力」に関係なく、一律・機械的に資格証明書を発行しているのではないですか、明らかにしてください。
 昨年3月、参院予算委員会で、当時の厚生労働大臣が"資格証明書については払えるのに払わないと証明できた場合以外は慎重に"と答弁していますが、本市が、資格証明書を発行するのは、すべて「払えるのに払わないと証明できた場合」に限定しているのか、明らかにしてください。

 質問の第3は、国民健康保険料滞納者に対する差押さえについてです。
 本市の滞納処分は2006年比で20倍と、異常な増え方をしています。
 市民からは、「以前は、納付相談の対話になったが、今は、"完納してください"の一点張りだ」「国保の窓口に行きたくない」「学資保険まで差し押さえるとは、あまりにもひどい」との声が増えています。
 自営業の方が、高校生の娘さんの学資保険差押さえ通知を受けました。12万円の滞納に対し、180万円を差押さえられました。この方は、奥さんの健保に加入し、過去の滞納を12回で納める約束をしましたが、「差押えは全額完納するまで解除しない」と強権的です。
 親は、今の就職難のなかで、「せめて大学には行かせたい」などの思いで、入学金などのまとまったお金が必要になる時のために、苦しい生活の中で、他を切り詰めて学資保険に加入しています。
 大阪市では、これまで「関係法令に基づき滞納処分を行っている」と言っていた市長が、学資保険を差押えていたやり方に「改めるべき点がある」「少額の学資保険を苦しい家計のなかから子どものために営々と積み立てている場合には留保する」と、今年2月以降、学資保険は差し押さえをしていません。
 「大学や専門学校などに行って学びたい。技術を身につけたい」と願う子どもの学ぶ権利を保障するよう、子どもの権利条例を制定している本市は、他都市以上の配慮をすべきと思いますが、いかがか、市長の見解をうかがいます。

 質問の第4は、国保料の引下げについてです。
 本市の国保加入者世帯の平均所得は、10年前の2001年に135万円であったものが、今年度96万円にも低下しています。
  国保加入世帯の約62%が収入200万円以下となっています。
 180万円の収入があった場合、国保料が21万8,110円と、収入の12%を占めることになります。300万円、400万円の収入でも11・7%と、協会健保の2倍を超え、払いたくても払えない重い負担となっています。
 第1回定例会において、市長に対し国保料に対する認識を質したところ、「決して安くはない」「負担感もまた非常に強いものがある」との趣旨の答弁をしました。払える保険料に引下げるべきですがいかがかうかがいます。

 次は、介護保険についてです。

 6月、「介護サービスの基盤強化のための介護保険法」の改定が行われましたが、その内容は、軽度介護の切り捨てや介護分野の市場化・営利化の促進など、利用者にとっても事業者や福祉労働者にとっても更なる困難をもたらすものです。

 質問の第1は、本市の次期高齢者保健福祉および介護保険事業計画についてです。
 これまでの計画はすべて、1号被保険者の介護認定者数を低く見込んだことは問題です。次期計画を策定するにあたり、同じてつを踏まないことを絶対的条件とすべきと思いますが、いかがか、伺います。
 特養ホームの整備の遅れは著しく、今年6月末時点での待機者は6,123人と増加しています。市長は2014年度までに1,000人分の整備をするとしていますが、次期計画での特養ホームの整備について、もっと増やす計画にすべきと思いますが、いかがかうかがいます。

 質問の第2は「日常生活支援総合事業」についてです。
 要支援1,2の方は、現在の予防給付、あるいは「総合事業」に振り分けられますが、訪問・通所や配食・見守りは保険外の自費負担となる可能性があることに多くの利用者・事業者が不安を抱えています。
 今年3月末時点の、本市の介護認定者7万3,912人で、要支援1、2の認定者は21,949人、利用者は12,823人であり、この方たちに影響がでる「総合事業」を実施するかどうかは自治体に任せられており、本市として、利用者の不安と負担を増し、必要なサービスの取りあげにつながる事業の導入は行うべきでないと考えますが、いかがか。また、「総合事業」の創設によって予防給付から外された人にどう対処するのか、伺います。

 質問の第3は「地域包括ケア」での問題点についてです。
 この制度の目玉とされている「24時間巡回型訪問サービス」は、介護報酬が包括定額制とされており、訪問を減らせば利益が生まれ、多く訪問すれば赤字になるという仕組みです。1回の訪問は20分未満に見込まれており、短時間の体位交換、おむつ交換、配膳・食事介助などサービスが抑制される状況が生まれます。本市では、この10月から試験導入するとしていますが、そこでの自己負担は、月額18,000円と見込まれています。要介護1の方の給付限度額は16,580円、要介護2の方は19,480円と少ないため、枠がいっぱいになり、他のサービスを受けると保険外負担が想定されます。
 すでに想定されるこれらの問題点をどの様にふまえているのですか。利用者や家族、事業者に不利益があってはならないと思うのですが、いかがか、うかがいます。

 質問の第4は保険料の見直しについてです。
 今年度末の準備基金残高見込みは33億円となり、これを保険料の引き下げに活用すべきと思いますが、いかがか。また、保険料減免対象を拡大すべきと思いますが、いかがですか。安定化基金の取り崩しを道に強く求めるべきと考えますが、今後の対処方針を伺います。

 質問の第5は滞納者に対する給付制限、すなわちペナルティーについてです。
 介護保険料を滞納した場合、1年で、一旦10割の利用料を払わなければならない償還払いに、2年以上滞納すると、その後は保険料を払ったとしても3割の利用料を払わなくてはならないという給付制限があります。
 第2回定例会の代表質問に対し、給付制限は、「制度上必要」とし、「納付相談等はきめ細やかに対応」する旨の答弁でしたが、実際には滞納者への督促状や催告状を送付し、給付制限予告の通知とともに弁明の機会を与えるとしながらも、滞納者からの連絡がないことをもって、機械的に処理しています。認知症があるために保険料の支払いが困難になっている場合など、様々な事情を考慮すべきであり、機械的な対応はやめるべきと思いますが、いかがか、うかがいます。
 そもそも介護保険法で「保険料を滞納して」いる場合には「保険給付の支払いを一時差し止めるものとする」という条項は、基本的人権を認めていない事になると思うのですが、いかがか、市長の見解をうかがいます。

 次に、経済・雇用と住宅リフォーム助成制度についてです。

 札幌市の経済状況は、「持ち直しの動きが見られる」といっても、下げ止まりであって依然として低い、深刻な状況です。
 建設業界では、東日本大震災の影響により、断熱材、外壁材などの資材不足が続き、品薄のために価格が高騰しています。
 北海道の完全失業率は5.9%と増加、札幌圏の有効求人倍率は0.35倍です。

 質問の第1は、経済対策についてです。
 こうした市内経済の中で、今後の見通しをどのように持っておられるのか、まずは、小売・観光・建設などそれぞれの業種で、震災後何に困っていてどのようなことが起きているのか、現場に行って実態を把握すべきと思いますがいかがか。
 いま市内で経営している会社や商店が倒産に追い込まれるかどうかぎりぎりの状態の中で、これ以上の廃業を生まないために、どのような手立てを打って支援するお考えかうかがいます。

 質問の第2は、雇用対策についてです。
 市長は、選挙公約で「4年間で雇用5万人の創出」をめざす、としていますが、東日本大震災という戦後未曾有の災害がおき、いっそうの日本経済の冷え込みが懸念されるいま、この公約実現にむけて、どのように取り組まれようとしているのかお示しください。

 質問の第3は、住宅リフォーム助成制度についてです。
 こうした経済低迷が長く続く状態の中で、自治体独自の経済回復策として有効なのが「住宅リフォーム助成制度」です。
 全国330の自治体で行われている「住宅リフォーム助成制度」のほとんどは、エコやバリアフリーに限らずにすべてのリフォームを支援しようとするものです。市内経済を循環させ、住民にも業者にも喜ばれています。経済波及効果は大きいものと考えますが、どのように評価されているかうかがいます。
 今年5月9日から20日のわずか11日間で、申請は73件。予定していた予算枠1500万円はすぐになくなり、8月29日、追加で1000万円の枠を捻出して追加募集をしました。ところがこの追加募集も、初日で申し込みが殺到し74件で打ち切りとなり、申し込みをしようとした市民ががっかりしています。国の「住宅エコポイント制度」が7月末で終了したいま、希望者はますます増えることが予想され、こうした市民ニーズに応えるために、事業規模の拡大が必要です。また、もともとの予算が少なかったために、経済波及効果も明らかではありませんが、予算に比べ、効果は大きかった思うのですが、いかがか、具体的にお示しください。市民ニーズからも、経済的波及効果からも、補正予算を組んで事業を拡大すべきと思いますが、いかがか伺います。
 現行のエコリフォームは、居室の窓はすべてを改修しなければ対象にならない、屋外部分の段差解消は対象にならないなど、制限があります。本条例の目的である「産業の活性化及び市民の利便性向上を図る」ことを促進するために、エコやバリアフリーはもちろんですが、どのようなリフォームでも対象となるようにすべきと考えます。
 「住宅エコリフォーム申請者アンケート」の結果からも、「補助枠を拡大してほしい」「さらなる充実を期待します」との意見が出されています。畳やふすまの取替え、ガーデニングなど、住宅全般にかかわるリフォーム助成へと広げていくべきと考えますが、いかがか、うかがいます。
 また、さらなる経済効果を生むためにも、市内の業者に仕事が回るよう、建設業登録という要件を撤廃すべきと考えますが、いかがかうかがいます。

 次に、学童保育について質問します。

 昨年の第1回定例会で、「働き続けながら安心して子育てができるように学童保育の拡充を求める陳情」が採択され、学童保育の対象児童が4年生までになりました。昨日、自民党の代表質問で「児童クラブ登録を5年生以上にまで広げるべき」との質問に対して、拡大する旨の答弁がありました。児童会館児童クラブの登録を拡大することも、もちろん必要ですが、もっとも切実に求めているのは、むしろ民間共同学童保育であります。児童クラブとあわせて、来年度、民間共同学童保育の対象を5年生まで拡大し、2013年度はそれぞれ6年生までを対象に拡大すべきと思いますが、いかがか、うかがいます。あわせて、民間学童保育への補助の増額、指導員の待遇改善についても検討すべきと思いますが、いかがか、うかがいます。

 次に特別支援教育についてです。  

質問の第1は、特別支援学級の教員配置体制についてです。
障がいの種別は大きく知的と情緒に分かれていますが、肢体不自由やLD、ADHD、高機能自閉症など様々な障がいと重複した障害を持つ子ども達や登校拒否で心が傷ついた状態で通ってくる子どもなど、1対1で丁寧にかかわる必要のある子どもがほとんどという実態です。
たとえば、1年生でおむつのとれない子どもに、排泄指導をしています。手づかみで給食を食べる子どもに食べる援助をしています。多動で目が離せない子どもなど様々な障がいをもつ学級に教員が一人では手が足りず、教頭がボランティアを探してくるなど学校の個別対応に任されています。きめ細かい対応するために教員を加配してほしいという切実な声が現場から寄せられています。
現場の実態や特別支援学級の課題についてどのように受け止めているのか、特別支援教員を増員し、さらに介護員を配置すべきと考えますがいかがか伺います。

質問の第2は、特別支援学級と福祉・医療機関との連携についてです。
特別支援学級に通う子ども達は肢体不自由など重複障がいを持っている子が多く、福祉・医療機関との連携も重要です。しかし、現場では特別支援学級の教員にすべて任されており、学級の立ち上げの準備から子どもたちの教育計画の作成、保護者との話し合いなど取り組む仕事は山積しています。福祉・医療機関と連携をきめ細かくしていくためには担当任せにするのではなく、教育委員会が福祉・医療機関と特別支援学級との仲介をしてスムーズに連携をはかれる仕組みをつくることが必要だと考えますがいかがか伺います。

質問の第3は特別支援学級の教室の整備についてです。
2010年度事業の教育委員会事務点検・評価報告書では、特別支援学級について「簡易な設備であっても設置することを優先して拡充をはかることとした。」としており、2010年度の課題として「安全面への配慮と合わせて子どもの障がいの特性とニーズに応じた指導を行うための設備の追加が必要な学級が生じている」としていますが、現場からも特別支援学級の施設について「空き教室を活用しているため、水回りなどの整備が必要」「毎年学校の中を移動して教室が変わるので子ども達が環境に慣れるか不安」などの声が寄せられています。子どもの障がいの状況をしっかりと把握したうえで、水回りや固定した教室など、必要な整備を行なうべきと考えますがいかがか伺います。

質問の第4は、特別支援教員への支援についてです。
定期的な特別支援教員のための研修はある程度行われていますが、障がいに対する専門知識の向上と子ども達の発達状況に応じた手立ては勿論、特に教員の抱えている悩みを交流する場など集団で検討できる研修等をさらに現場の支援教員の意見を聞きながら、実施していくべきと考えますがいかがか伺います。また、校外の専門家が定期的に特別支援学級を巡回、訪問し相談の体制を充実させていくべきと考えますがいかがか伺います。
以上で、私の質問のすべてを終わります。ご清聴ありがとうございます。

上田文雄市長 答弁

 最初に、私の政治姿勢についてお答えします。

 8項目ご質問がございましたので、私は、1番と2番と4番、公契約条例、ここまでお答えをさせていただきます。その余は、担当の副市長並びに教育長からも答弁をさせていただきます。

 まず、1点目でございますが、民主党政権に対する評価についてということでございます。
昨年の第1回定例市議会本会議で、私が評価について申し上げました。これは、地方分権といったものに大転換をするものである、そして、根本的に転換させるものでありますとのこの語尾でございますが、あってほしいというふうに、今となってはそのように読むべきであったというふうに私は思います。その当時、総選挙があって3カ月後ぐらいの所信表明であったというふうに思いますが、この理念は、私は正しいと思いますし、国民の多くの方々はそういうことを望んでいたということは間違いのないことだというふうに思います。ただ、諸事情によりましてそれがなかなか実現できなかったということも、また、これは事実であります。しかし、国民の生活が第一だとか、地域主権といった民主党が政権交代時に掲げた基本理念というものは、いまだに、私は、国民がしっかり期待しているものだと、このように考えておりまして、そのことについては評価をしているところであります。しかし、こうした理念を実現する前にいろいろな問題が起きたということでありますので、今後は、野田政権になりまして、少し落ちついて、民主党の基本理念をしっかりと踏まえて、国民が選んだ政権がその仕事をしっかりするということを心から期待したいというのが私の評価、所感でございます。

 次に、原発に関する基本的な考え方についてでございます。
原子力発電所の事故は、命を脅かし、生活自体、営々として築いてきた生活を根底から覆す、破壊をするほど、甚大かつ広範囲に被害を及ぼし、収拾に長い長い年月を要するものでありますことから、福島の第一原子力発電所の事故によりまして、まさにそのことが裏づけをされたというわけでございます。そのような認識を持っているところであります。
国は、私たちの国のエネルギー政策の方向性といったものをしっかりと国民的な議論を見据えて判断すべきものというふうに考えておりますし、札幌市も、再生可能エネルギーの普及を促進するなど、原発に依存しない社会の早期の実現を目指すものでございます。
これは、去る6月30日、本市議会の第2回定例市議会最終日に、国に対して、まさに全会一致で意見書が出されました。脱原子力依存の政策転換を国はするべきであると、こういう意見書を、市議会が全会一致でこの意見書を採択されました。まことに心強く、私どもが一丸となってそのような原子力政策になるように、私どもは努力をしていきたい、ともに頑張りたい、このように考えるものであります。

 泊原子力発電所問題についてでございます。
プルサーマル計画に関しては、6月30日に北海道及び北海道電力に対して、これを凍結するようにということで申し入れをさせていただいたところでございます。再稼働に関しましては、福島第一原子力発電所の事故の検証を踏まえた再稼働の安全性が担保されるための必要な条件や手続が、納得できるよう、わかりやすい形で示されないことから、極めて慎重な判断が求められる、このように認識をいたしております。
この点につきましては、先ほど國安議員にもお答えをしたとおりでございます。
原子力事故の影響は、行政区域にかかわらず、広範囲に及ぶものでございます。安全協定の根拠となりますEPZを見直すべきでありまして、今月26日には、原子力防災のあり方について、北海道が後志地方の市町村と協議する場に札幌市の参画を認めるよう申し入れをさせていただきましたところ、本日の新聞報道でありますけれども、北海道からは色よいご返事はいただいていないようでございます。
なぜ行政区域にこだわるのか、私には理解ができません。北海道民であります札幌市民がこんなに心配をしているわけでありますので、北海道は、しっかりと私どもの申し入れを受け入れて、私どもを中に入れていただきまして、原子力発電所の諸問題についてしっかりとした情報提供をしていただき、そして議論に参加をさせていただきたい、このことを申し入れたい、このように考えているところでございます。

 政治姿勢の4点目でございまして、東北からの避難者への対応についてでございますが、避難者に対し、アンケートを実施して必要な支援の把握を行っておりますほか、各区に生活総合相談窓口というものを設置いたしますとともに、関係機関の協力を得て心の健康相談を実施するなど、避難者のご要望、相談に対応させていただいているところであります。また、避難者相互、あるいは地域との交流については、民間支援団体のほか、避難者みずから立ち上げた組織が活動を行っておりまして、札幌市といたしましては、こうした活動を広く市内の避難者に周知するなど側面的に支援を行っているところでございます。
次に、市営住宅の入居の継続についてでございますが、今後、入居されております世帯の意向だとか、あるいは、道営住宅など他団体の動向をしっかり考慮しながら判断をさせていただきたい、このように思います。
今後も、さまざまな機会をとらえまして、避難者のニーズを把握し、NPO団体や北海道などの関係機関とも連携をしながら、必要な支援に取り組んで避難者の皆さん方が安んじて札幌で避難生活を送れますように努力をしていきたい、このように思います。

 5点目の議員の海外視察凍結に伴う予算措置についてでございます。
来年度以降の予算編成に当たりましては、今回の議会の意思ないしはその見識といったものをしっかりと受けとめながら、さまざまな施策の優先度だとか、あるいは財政状況等を踏まえながら検討をさせていただきたい、このように思います。

 次に、昨年度決算についてお答えします。
ご質問の2番目でございます昨年度の決算について、4点ほどご質問でございますので、順次、お答えいたします。
最初に、市民負担の強化についてということであります。
保育料につきましては、利用される方々のうち、一定の高額所得者について、その負担能力に見合った保険料に改めるという国の改定趣旨を踏まえまして、新たな保険料階層というものを設置させていただきました。また、老人福祉センターの浴室利用の有料化につきましては、浴室利用者にその運営費用の実費相当額といったものをご負担いただいているというものでありまして、適切な受益者負担ではないか、このように認識をしているところでございます。

 次に、生活保護費についてでございます。
札幌市が置かれております厳しい財政状況は、長引く景気の低迷により税収全体が伸び悩みが続いているということや、これはもう何度も申し上げていますように、生活保護を初め、障がい福祉や児童福祉の分野においても増加をしておりまして、いわゆる扶助費というふうに言われるものでありますが、さまざまな要因によるものと、このように考えております。国から、生活保護の場合には4分の3、地方は4分の1、しかも、それも交付税でというお話でありますが、必ずしも十分な、満額、それが計算どおり来ているというわけではないということもご承知おきいただければと、このように思います。

 次に、基金についてでございます。
現在策定中の行財政改革プランでは、福祉分野を含む新しいまちづくりのためにさまざまな手法によって財源を確保するということとしておりますが、その中で、前回プランに引き続き、土地開発基金やまちづくり推進基金を中心といたしました基金の積極的な活用を予定しているところでございます。

 その他の財源についてでありますが、法人税の超過課税につきましては、国内の景気は持ち直しをしているというふうに言われておりますけれども、依然として厳しい状況でございまして、悪化の懸念が残っているというのも、いろいろな皆さん方がおっしゃることでございます。
道内は持ち直しの動きが見られるものの、企業の景況感というのはどんどん落ちていっているというのも現実でございました。こうした中で、北海道における法人道民税は、本年8月から引き続き制限税率よりも0.2%低い超過課税率を適用しているところでございます。これらを総合的に勘案した結果、現行の税率、適用条件での延長が適当だと判断をしたところでございます。
基地交付金の予算の増額確保ということについては、基地所在市町村と連携の上で、全国基地協議会を通じまして引き続き要望をしていく所存でございます。

 次に、公契約条例の制定につきましてお答えをいたします。
札幌市の発注の工事及び業務委託におきます賃金に対する認識についてでございますが、厳しい経済状況を背景にいたしまして、業者間の競争というものが激化しておりまして、最低賃金額ぎりぎりで働く労働者がいることは私も認識をいたしているところでございます。
札幌市が発注いたします事業の品質確保、そういう観点からも、適正な労働環境の確保ということは極めて重要であるというふうに考えておりまして、それを実現するための施策として、現在、公契約条例について検討を進めているところでございます。その具体的検討内容、検討状況でございますが、設定賃金額及びその決定方法、対象とする労働者の範囲、条例の実効性の確保等について、ご指摘がございました点も含めまして十分に考慮しながら、現在、詳細について検討をしているところでもございまして、 また、意見交換をさせていただければありがたい、こんなふうに考えているところであります。
私からは、以上でございます。

小澤正明副市長 答弁

 札幌市の地域防災計画の見直しについて、私から5点についてお答えをさせていただきます。
まず、津波対策についてですが、現在、北海道が進めております津波浸水予測の見直しと整合を図りながら、来年度以降の計画策定を目指すこととしております。また、情報伝達方法についても、計画を策定する中で効果的な方法について検討してまいります。

 次に、泊原発事故を想定した放射線対策についてですが、今回の福島第一原子力発電所の事故による被害が、これまでの国の想定を超えた広範囲に広がっていることを踏まえ、国や北海道の動向を見きわめながら、原子力事故災害対策に関する地域防災計画の見直しを進めているところであります。
ご質問の放射線対策のうち、子どもの被曝基準値については、国が統一的な見解を示すべきものと考えております。その他の対策につきましては、計画見直しの中で検討していきたいと考えております。

 3点目は、風水害対策についてです。
現在、札幌市は、国や北海道が定めた石狩川や豊平川など主要な河川が決壊した場合の浸水想定区域に基づいて避難計画を策定しております。今後、これらの浸水想定が見直された場合は、避難計画についても見直しを行ってまいります。

 4点目の避難場所、応急備蓄物資についてですが、このたびの東日本大震災を契機に、収容避難場所の環境整備全般について見直しを行う予定でありまして、その中で、応急備蓄物資の配置のあり方についても検討を行うこととしております。

 5点目は、高齢者、障がい者の避難支援についてであります。
災害時の要援護者の安否確認や避難誘導などを円滑に行うためには、常日ごろの近隣との交流の中で支援される方と支援する方のつながりを築いていくことが大切であることから、町内会など地域が主体となって取り組むことが重要であると認識しております。
札幌市としては、今後とも地域の自主的な取り組みが促進されるよう支援していくこととしております。
以上でございます。

生島典明副市長 答弁

 私からは、経済・雇用と住宅リフォーム助成制度についてお答えをいたします。
1点目の経済対策についてであります。
まず、実態把握についてでありますが、震災の発生直後には緊急的に関係企業や経済団体、金融機関等への聞き取り調査を実施いたしました。その後は、定期的に実施をしております経済団体などとの意見交換や、さっぽろ産業振興財団による企業訪問を通じまして実態把握に努めているところでございます。
次に、支援策でございますけれども、企業が存続する上では資金繰りが重要でありますことから、社会経済情勢の変化に応じた融資制度の充実や経営基盤の安定化に向けた相談窓口、専門家派遣による経営相談を通じまして、厳しい経営環境にある中小企業を支援してまいりたいと考えております。

 次に、2点目の雇用対策についてであります。
各種就職支援施策に加えまして、新しいまちづくり計画におきましても、雇用創出効果を考慮したさまざまな事業に積極的に取り組むことによりまして、全庁挙げて5万人の雇用創出の達成を目指してまいります。
なお、その内訳といたしましては、各種就職支援施策で3万人程度、新しいまちづくり計画の事業効果として生み出される雇用が2万人程度と考えております。

 次に、3点目の住宅リフォーム助成制度についてであります。
まず、他都市の助成制度と札幌市の住宅エコリフォーム補助制度の経済効果についてでございますけれども、札幌市につきましては、今年度、補助申請額約3,000万円に対しまして、その約20倍、6億円の工事費が見込まれており、他都市で実施している事業と同様に一定の経済効果があるものと考えております。
次に、今後の補正予算についてでありますけれども、この事業につきましては、周知を開始してから最終的な工事完了までに相当な期間が必要なことなどから困難であると考えております。
また、当該補助制度は、札幌市環境負荷の低減等のための住宅リフォームの促進に関する条例に基づきまして制度設計をしておりまして、住宅全般のリフォームへの拡大や施工業者要件の見直しについては考えておりません。
私からは、以上であります。

渡部正行副市長 答弁

 私の方からは、ご質問の5番、6番、8番についてお答えをいたします。
まず、国民健康保険についてでございます。
1点目の受診抑制についてでございますが、受診抑制によって亡くなられたということであれば、まことに残念なことであります。
いずれにしましても、市民が必要なときに必要な医療を安心して受けられるということが最も大切なことであります。そのために、資格証明書を交付している世帯から申し出があり、医療費の一時払いが困難であると判断した場合は、速やかに医療機関へ受診できるよう短期の保険証を交付しているところでございます。まずは、区役所の窓口に相談することをお願いしたい、そのように思っております。
医療が必要なときは、速やかに保険証を交付していることから、実態調査は考えておりません。

 2点目の資格証明書についてでございますが、資格証明書は、法令に基づき交付しているものでありますが、その目的は、まずは納付相談の機会を確保することにあります。交付までには、訪問、電話、文書などにより再三の呼びかけをしておりますけれども、会うことができない場合もありまして、会えない方に会うために交付していることもございます。納付義務者に対して特別な事情などを弁明する機会を設けておりまして、慎重な手続を経て交付しておりまして、一律、機械的に行っているものではございません。

 3点目の滞納者に対する差し押さえについてでございます。
滞納処分は、滞納世帯との折衝を重ねる中で、学資保険や預貯金などの財産状況や生活状況等を十分に調べまして、その上で法令に基づき行っているものでございます。今後も、加入者間の負担の公平性を確保するため、それぞれの世帯の状況に配慮しながら滞納処分を行ってまいりたいと考えております。

 4点目の国保料の引き下げについてでございますが、国保加入者の負担感は非常に強いと思われます。中でも、年収200万円から400万円ぐらいの収入層の負担が他の層と比べて重いことは認識しておるところでございます。
こうした層の保険料を引き下げるためには、加入者間の負担のあり方を見直す必要があると考えております。一方で、国保制度の維持のためには必要となる保険料の総額を確保しなければならず、保険料の軽減対策として一般会計から最大限の繰り入れをしている中、さらなる保険料の引き下げは難しい、そのように考えております。

 次に、介護保険についてでございます。
1点目の次期高齢者保健福祉及び介護保険事業計画についてでありますが、介護認定者数の推計につきましては、高齢者人口や介護認定者数のこれまでの実績を適切に踏まえまして正確に推計してまいります。
特別養護老人ホームの整備につきましては、介護保険料への影響などを考慮しながらも、入所申込者のうち緊急度の高い高齢者に配慮して、現在策定作業を進めている次期計画に1,000人分程度の整備計画を盛り込んでいきたい、そのように考えております。

 2点目の日常生活支援総合事業についてでございますが、この事業は、ことしの6月、介護保険法改正後、国からその基本事項等がいまだ示されておりません。導入するか否かについては、今後、情報収集に努めまして、予防給付を受けない方々の対応などの課題も含めまして詳細に検討してまいりたいと考えております。

 3点目の地域包括ケアでの問題点についてでございますが、札幌市といたしましては、本年10月から実施するモデル事業の研修を通じまして、サービス提供のあり方や支給限度額など、解決すべき課題や改善すべき問題点の把握に努めてまいりたいと考えております。
新たなサービスの円滑な運用に向けまして、モデル事業の検証結果等が制度に反映されるよう、なお一層、国に働きかけてまいりたい、そのように考えております。

 4点目の保険料の見直しについてでございます。
介護給付費準備基金につきましては、きのうのしのだ議員のご質問にもお答えしましたが、平成24年度以降の3年間についても、利用者数の増加に伴う保険給付費の増大が見込まれることがありますので、今期と同様に準備基金を活用していきたい、そのように考えております。
保険料の減免につきましては、今年度、災害減免につきまして、東日本大震災が年度末に発生したことを踏まえまして、減免期間を、従前の災害発生から当該年度末であったものを、災害発生から1年間に拡大したところでございます。平成24年度以降の保険料減免につきましては、今後、保険料の水準に与える影響等を踏まえまして検討してまいりたいと考えております。
北海道介護保険財政安定化基金につきましては、札幌市としましては、介護保険料の負担軽減のため、基金の取り崩しを可能な限り行う必要があると考えております。このため、北海道内の他都市とともに市町村への交付について要望を行ったところでありまして、今後も、北海道分の市町村への交付を含め、北海道に働きかけてまいりたいと考えております。

 5点目の滞納者に対する給付制限、すなわちペナルティーについてということでありますが、給付制限の措置を行うに当たりましては、その取り扱いの公正性を図るとともに、滞納保険料の給付相談について、本人のほか、個々の状況によりましてはそのご家族から事情を確認するなど、きめ細やかに対応しているところでございます。給付制限は、保険料の滞納に伴う介護保険法に基づく措置でございまして、介護サービスを利用すること自体について制限を行っているものではありませんので、基本的人権を認めていることにはならない、そのように考えております。

 次に、学童保育についてでございます。
議員のお話にありましたように、民間学童保育及び児童クラブの登録対象学年につきましては、今年度より4年生まで拡大しているところでありまして、来年度以降も学年の進行に応じまして6年生までの拡大を順次検討してまいります。
民間学童保育への助成につきましては、国へ引き続き補助の拡大を要望しながら、今後も札幌市といたしましてはできる限りの支援を行ってまいりたい、そのように考えております。
以上でございます。

北原敬文教育長 答弁

 本市地域防災計画の見直しについての6点目、学校震災対応マニュアルの改正についてと特別支援教育について、私からお答えいたします。
まず、学校震災対応マニュアルの改正についてでありますが、教育委員会といたしましては、札幌市の地域防災計画の見直しや国の動向に合わせまして学校震災対応マニュアルの見直しをするなど、各学校における危機管理への対応について具体的に検討してまいりたいと考えております。

 次に、特別支援教育についてであります。
1点目の特別支援学級の教員配置体制についてでありますが、学級によっては、日常生活上の身の回りの処理が適切にできないなど、学校生活全般においてよりきめ細かな指導を必要とする児童生徒がいることは承知しております。
特別支援学級では、少人数の教育が可能な人的体制となっておりまして、新たな人的措置を講ずるのではなく、校内において他の教員に一部の指導に加わってもらうほか、教育委員会として、ボランティアの活用を勧めたり、一人一人の子どもに応じた具体的な指導や対応について助言したりするなどの取り組みを進めてきたところであります。今後も、そうした協力体制を組み、特別支援学級を含めた学校運営の改善を進めることができるよう支援に努めてまいりたいと考えております。

 2点目の特別支援学級と福祉・医療機関との連携についてでありますが、個々の子どもの支援に係る関係機関との連携は、校内学びの支援委員会が中心となり、学校として取り組むことが大事であり、管理職やコーディネーター対象の研修等を通じてその促進を図ってきたところであります。また、学校において個別の指導計画等の作成や関係機関との連携に生かすために、教育委員会では、学びの手帳、これを作成しております。現在、この学びの手帳の内容等について、福祉・医療関係部局を交えた協議を行っておりまして、今後、学校と関係機関等とのより一層の連携を図ることのできる内容となるよう努めてまいりたいと考えております。

 3点目の特別支援学級の教室の整備についてでありますが、今後も、より多くの学校への特別支援学級の設置を優先するとともに、必要な設備についても段階的にその充実に努めてまいりたいと考えております。

 4点目の特別支援教員への支援についてでありますが、教育センターが行う研修講座や教育研究推進事業の研修において、日常の悩みについて互いに協議する時間などを設けるとともに、教員の意見集約を実施しているところでございます。また、指導主事が必要に応じて各学校を訪問し、指導・助言を行うほか、電話や来庁により日常的に教員相談を実施しているところでありますが、今後、経験の浅い教員等へのよりきめ細かな支援の充実に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。