私は日本共産党を代表して、ただいま議題となっております議案7件中、議案第1号 各会計歳入歳出決算認定の件に反対、残余の議案6件には賛成の立場から討論を行います。
議案第1号に反対する理由の第1は、市民負担の問題です。
保育料の所得階層区分にD9という新階層を設けたことによる値上げは3歳未満児で1ヶ月69000円にもなる高い保育料で、生活費を圧迫しており、少子化対策に逆行するものです。
また、老人福祉センター入浴料が有料化されました。60歳以上の市民であれば、誰でも無料でセンターを利用できていたものが、浴室利用料を1回200円徴収することになりました。その結果、浴室の利用が大幅に低下しています。有料化以前の2010年3月には全市10ヶ所のセンターで22,156人の利用がありましたが、今年の9月には6,776人と3分の1以下に激減しています。老人福祉センターは高齢者にとって憩いの場であり、交流を図るための大切な施設です。お風呂は高齢者にとっての楽しみでした。有料化はすべきではありませんでした。
第2は人減らしです。
本市は、2006年度から4年間で760人も職員を減らしています。本市の人口あたりの職員数は、2009年度でも指定都市で一番少ないのに2010年度はさらに職員全体で265人削減しました。人件費を縮小させようと職員削減を続けてきたことで、職員のメンタルを含め、健康悪化が進み、病気による長期休務者が多いことは、問題であり反対です。
第3は、市税事務所を設置したことです。
10区の区役所から税務部門をなくし、5ヶ所の市税事務所を設置したことで市民の利便性が損なわれることは問題です。
第4は、定山渓の老人休養ホーム「ライラック荘」を廃止しした問題です。
2008年度、宿泊と日帰り入浴、合わせて16,632人と多くの人が利用し、老人クラブ連合会からも存続の希望が出されていました。高齢化の時代を迎え、高齢者に喜ばれる施設は廃止すべきではありませんでした。
第5は、国民健康保険会計についてです。
現在、国保の加入世帯は30万を超え、本市の世帯の3分の1以上になっていますが、2011年5月末現在で、国保料が高すぎて払えない世帯が56,064世帯にものぼっており、資格証明書は10,337世帯に発行されています。国保加入世帯の平均所得は、1992年には279万5千円でしたが、現在96万円にも低下しています。国保世帯の約62%が収入200万円以下となっているなか、払いたくても払えない実態が広がっています。分割納付の相談に行っても窓口で追い返される、滞納金額全額を持っていかなければお金を受け取らないという事例もおきています。加入者から「以前は、いくらなら払えるのかと納付の相談になったが、今は、完納してくださいの一点張りだ」「国保の窓口には二度と行きたくない」との声も聞こえます。滞納していても払う意志のある人には、親身で丁寧な相談を行うべきです。また、滞納処分での過酷な差し押さえはすべきでないことも指摘しておきます。
資格証明書を発行された方が必要な治療が受けられずに亡くなるということも起きています。病院の窓口で10割全額が払えず受診を先延ばしにして、やっと受診した時には手の施しようがなく、わずか数週間で死亡する「手遅れ死」が本市でも発生しています。医療機関の協力も得ながら実態を調査するとともに、資格証明書の大量発行をやめ、資力があるのに故意に払わない悪質滞納者に限定すべきです。
第6は、後期高齢者医療会計についてです。
この制度は、高齢者の受診抑制を第1目的にしており、年齢で医療差別をする制度であることから国民のつよい怒りをかっています。私ども日本共産党は、当初から制度の廃止を訴えてきました。
以上の理由により、議案第1号、決算認定の件に反対するものです。
以下、代表質問および特別委員会で指摘した主な課題について局別に述べてまいります。
まず、危機管理対策室です。
すべての避難所に毛布や水、食糧などの備蓄物資を配置するよう求めました。教育委員会も市民まちづくり局も「危機管理対策室から要請があったら可能な限り協力する」と答弁しており、危機管理対策室の姿勢が問われています。厳冬期の避難所で1人の凍死者も出さないという決意を持ち、市民の命を最優先にした危機管理が求められています。協力が得られる部局と連携して、すべての避難所に早急に備蓄物資の配置を行うよう求めます。
次に、市長政策室についてです。
指定管理者における雇用問題についてです。
本市指定管理者における2009年度と2010年度の比較で、正規職員は、26人減少し、非正規職員は、140人増加しており問題です。今後については、指定管理者選定の際の雇用についての加点を大幅に増やすこと、指定管理業務の更新に当たって、従前の事業者が継続できない場合には、新規事業者に従業員の雇用を引き継がせることを本市から働きかけるなど、さらに取り組みを強化すべきです。
次に総務局です。
非常勤行政委員の報酬についてです。
2010年度、人事委員会委員は、月平均7日の出勤、監査委員会は5日の出勤で、それぞれ、月額報酬が25万1千円と、30万1千円です。委員会の実態に見合った日額報酬に見直すべきです。
本市職員のメンタルヘルス対策についてです。
健康で元気に働ける職場にするためにも、人間として大事にされ、悩みがあったら相談でき、人間関係や仕事のストレスが改善されるような職場環境づくりを行うよう求めておきます。
次に市民まちづくり局です。
北1西1街区における市民交流複合施設についてです。
保留床を作りすぎて、売れ残りを、市が買い取ることになるのは、問題だと指摘してきていました。また、2300人規模のホールを高層階に設置するようですが、催し物が終わったらいっせいに2300人が6階から1階、又は地下へ向かって動き出しますが、エレベーターは、3基程度しか考えていないようです、ワンフロアーずつ動くエスカレーターでは、足の弱い人などは大変です。火災や地震などで、避難できない人が多数にのぼり、大災害となるおそれがあります。ホールができてしまってからやっぱり危険だったといっても取り返しがつきません。低層階にホールを作るように考え直すべきです。
消費者センターの相談体制についてです。
給与生活者の相談が多いことから土、日、祝日に相談を行うよう求めました。休日の消費者電話相談は、全国消費生活相談員協会が対応しているとの答弁でしたが、実際は、土曜日の午後1時から4時までだけです。消費者センターは、休日に相談できるところがないことについて、認識をあらためるとともに、土、日、祝日の電話相談窓口開設やメールでの相談も実施すべきです。
町内会館は、運営費補助を創設するとともに、改築のための補助の枠を拡大すべきです。
次に財政局です。
公契約条例についてです。
公契約条例をつくることは、ワーキングプアの解消につながり、消費購買力が上がり地域経済が活性化するものです。労働者が生活できる賃金を確保させることで「安値入札競争」などによる労働環境悪化に歯止めをかけ、工事や業務の質を確保させることで信頼を高め、地元業者も労働者も守る実効性がある条例にすべきです。
生活保護の財源についてです。
市長は、本市財政が厳しいことを強調する際、決まって生活保護費が増えていることを持ちだしています。しかし、生活保護費は、補助金で4分の3、残り4分の1は、基準財政需要額に算定されているため、地方交付税交付金として出されています。本市においては医療費について実際に必要とした金額よりも少なく見積もられていることを明らかにしました。本市財政で問題なのは生活保護受給者が増えたことではなく、交付税の算定が不適切であることです。
基金の活用についてです。
土地開発基金は、昨年度・一昨年度で35億円、30億円支消していますが、今年度は0の予定です。今年3月末で670億円も残っている現状で、市民福祉のために有効活用をするよう求めます。昨年度末の22基金の合計残高は、2、600億円です。ためこみの問題を指摘してきましたが、地下鉄基金などの活用をはかることになりました。今後、いっそう市民福祉への活用をはかるための見直しを行うよう求めておきます。
次に保健福祉局です。
まず介護保険についてです。
特養ホームの建設が求められています。本市は、2014年度までに1,000人の整備をするとしていますが、今年6月末時点の待機者は6,123人になっています。早期に待機者が解消されるよう更に大きな整備計画をもつ事を求めておきます。
「日常生活支援総合事業」については、介護保険給付費の3%以内という枠が設けられており、要支援の方々が全員利用できるものではありません。本市がこの事業の導入を行うことは、利用者の不安と負担を増し、必要なサービスの取りあげにつながるものです。行うべきではありません。
サービス付き高齢者向け住宅の登録が10月20日から始まりました。高齢者住宅の整備計画は、本市にとって喫緊の課題です。都市局等と連携し、高齢者が安心して地域で住み続けられる様、民間事業者任せではなく、本市として具体的な手だてを講じるよう改めて求めます。
敬老優待乗車証、いわゆる敬老カードについてです。
行財政改革推進プラン(案)に持続可能な制度のあり方の検討が掲げられていますが、これ以上の高齢者負担を増やす事は容認できません。撤回すべきです。
乳幼児健診についてです。
本市は保健センターで集団健診を行い、発達障がい児の早期発見と療育につなげることで、高い健診率を誇っており、医師や専門家と個別相談できるなど高く評価できるものです。民間医療機関への安易な委託は決して許されるものではありません。
次に子ども未来局です。
行財政改革推進プラン(案)では、13億8、200万円の保育料値上げが計画されています。保育料が平均10%上がる計算になります。若年世帯は不安定雇用で低賃金が多い人が増えています。保育料の値上げはくらしと子育てを直撃することになることから保育料の値上げには断固反対です。
待機児童対策について本市は、第3次札幌新まちづくり計画において2015年度までに待機児童を0にするという目標を持ちましたが、児童福祉法第24条では、市町村は、保育に欠ける「児童を、保育所において保育しなければならない。ただし、保育に対する需要の増大、児童数の減少等やむを得ない事由があるときは、家庭的保育事業による保育を行うこと、その他の適切な保護をしなくてはならない」とし、保育ママは、やむを得ないときの一時しのぎ的なものとしています。乳児保育未経験者でもできることや、事業者が保育料を直接徴収する仕組みは問題です。また、持続的に行うことは、児童福祉法違反となります。保育に欠ける子どもは、本市が責任を持って保育所に入所させることをあらためて求めておきます。
保育所の最低基準は今までの基準を下回らないように子ども達の成長と安全を守る上で、より広く安全な場所で保育が行われるように指導していくべきです。また、年長児と乳児では保育士の配置基準、すなわち人件費が10倍も違うため、延長保育の乳児加算を行うべきです。
保育所入所児童の宗教的自由・信仰の自由を保障し、イスラム教徒が豚肉を食べさせないなど、宗教的理由により特定の食品を食べないことを認めるべきです。宗教食についても補助を行うべきです。
子ども・子育て新システムは、財源も示されていない、保育内容も不明、国や自治体の公的責任を放棄して保育に市場原理を持ち込むものであり社会保障とは相容れない制度であり問題です。
児童相談所における児童福祉司が一人あたり170件ものケースを抱えているのはあまりにも過酷です。児童福祉司を増員すべきです。また、各区に配置された2名の主査・家庭児童相談員の専門性をさらに高めることを指摘します。
民間学童保育所についてです。
登録児童の拡大や助成を拡充すること、所得の低い世帯が入所した場合、保育料を無料又は低額とするための助成を検討すること、また、AEDを設置することを求めます。
児童クラブについてです。
行財政改革推進プラン(案)では、延長保育を月に一度でも利用したら3、000円を徴収するとしていますが子育てへの負担増はやめるべきです。
次に環境局です。
地球温暖化対策についてです。
本市のCO2削減の長期目標は、2050年までに1990年比で80%削減、中期目標は、2020年までに25%削減することを掲げました。しかし、2008年度、減らすどころか、逆に増やしているのです。まず、環境局が本気になって取り組むこと、毎年、目標達成にむけた検証を行い、責任を持って目標を達成することを求めます。
アスベスト対策についてです。
1995年に起こった阪神・淡路大震災で、倒壊した建物の解体作業に従事していた労働者が13年後の2008年にアスベストが原因の中皮腫を発症し、労災認定を受けました。震災時にアスベストを使用している建築物が倒壊した場合、アスベストが飛散する問題を指摘し、環境局と都市局が連携してアスベストが使用されている建物について調査し、把握した上で所有者に、アスベストを除去するよう指導すべきです。
生ごみの資源化についてです。
本市の昨年度の家庭ごみは38万7千トンで、そのうち生ごみが11万トン28%です。6年間で、3000万円かけて「生ごみ堆肥化モデル事業」をやって生ごみ処理機やバケツの実用性などを検討されたようですが、目に見える成果はあがっていないと言わざるを得ません。2010年から2014年までの5年間で取り組む実証実験でも規模は3000世帯程度です。本市90万世帯を見据えた生ごみ減量・リサイクルの展望と広がりが必要であり、そこに向けた、手立てと意欲を持って取り組むことを求めます。
次に経済局です。
コミュニティ型建設業創出事業についてですが、事業開始から7年が経過していますが、札幌版事業仕分けで廃止を含む見直しとされました。この間、実績をあげ、市民からも喜ばれている事業です。事業の継続のため今後も市が積極的に関与し、小規模事業者の仕事を確保するとともに、この10月から始まった介護保険での受領委任払い制度を活用して高齢者住宅のバリアフリー化を促進するよう市が誘導すべきです。
景気・雇用状況が厳しいもとで、中小企業が意欲と能力のある若者を雇用できるように支援を強めるとともに、正規雇用をすすめる誘導策をとるよう求めるものです。
次に都市局です。
市営住宅についてですが、計画修繕の昨年度末での積み残しの累計が18億円にもなっています。住宅を長持ちさせ、入居者が快適に住み続けられるように計画修繕のサイクルを短縮させ、遅滞なく修繕を行うよう求めます。
住み替えについては、2010年度の申請が294件あったのに、実際に住み替えできたのは47件だけでした。今まで以上に高齢化がすすむため、住み替えの希望も増えていくと考えられます。住宅政策に具体的に位置づける事が肝要です。
行財政改革推進プラン(案)で市営住宅家賃の減免世帯への見直しが盛り込まれています。減免率を現行の18%から13%に引き下げ、6,450円から10,690円へと負担が大幅に増えるものです。現在、減免世帯は7,840世帯、その平均年収は162万円です。低所得者のための公営住宅としての役割を果たすためにも減免率の引き下げは行うべきでありません。
最後に教育委員会です。
学校の耐震化についてです。
Is値0.7未満の学校施設についての耐震化を求めると共に、老朽化した学校については前倒しで改築を進めるよう求めます。
特別支援教員の増員についてです。
特別支援学級には、小・中あわせて1783名が在籍し、子ども6名に特別支援教員1人が担任配置の基準となっています。子ども達は一人ひとり障がいの状況も違い、きめ細やかな対応が必要であるため特別支援教員の増員を求めます。
特別支援学校の高等部の拡充についてです。
市内の中学校の特別支援学級を卒業した生徒の4割が市外の高等養護学校へ通っているのが実態です。札幌の子ども達が希望する高校へ行けなかったということがないように1日も早く道と連携して整備していくべきです。
以上で私の討論を終わります。
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