北星学園大学(札幌市、田村信一学長)は9月30日、元朝日新聞記者で日本軍「慰安婦」報道に関わった非常勤講師(56)を「辞めさせないと、ボンベを爆発させる」などの脅迫文が届いている問題で声明を発表し、大学としての基本的立場を明らかにしました。
 声明では、①学問の自由・思想信条の自由は教育機関において最も守られるべきものであり、侵害されることがあってはならない。したがって、あくまで本学のとるべき対応については、本学が主体的に判断する②日本軍「慰安婦」問題ならびに(非常勤講師の)記事については、本学は判断する立場にはない。また、本件に関する批判の矛先が本学に向かうことは著しく不合理である③本学に対するあらゆる攻撃は大学の自治を侵害する卑劣な行為であり、毅然として対処する―としています。

札幌市長も批判
 日本共産党の宮川潤札幌市議は30日の代表質問で、北星学園大学に脅迫状が届いた問題を取り上げ「大学の自治と自由を侵害することは許されない」と指摘。上田文雄市長は「そのような行為は当然のことながら許されない。具体的には脅迫罪、威力業務妨害にあたる刑法犯だ。警察当局がしっかりとした取り締まりをするのは当然であり、大学には、このような攻撃に屈してはならないとエールを送りたい」とのべました。