murakami 私は、ただいま議題となっております決議案第1号「勝木勇人議員のヤジに対し、猛省と公の場での謝罪を求める決議案」の提案説明を行います。この決議案は、民主市民連合、改革、市民ネットワーク北海道、維新の党及び日本共産党が提出するものです。以下、提出会派を代表して提案する理由を述べてまいります。
 3月29日の第1回定例会最終日、本会議場において「立憲主義と民主主義を尊重し、安全保障関連法を廃止することを求める意見書(案)」への賛成討論に立ったわが日本共産党小形香織議員に対し、自由民主党所属の勝木勇人議員が「精神鑑定を受けた方がいいんじゃないのか」とのヤジを飛ばしました。
 このヤジに対して、「議員としての資質が問われる」「言っていい事と悪い事の分別も無いのか」など、市民の怒りが大きく広がりました。そして、その怒りは全国に拡大しています。
 決議案提案理由の第1は、本市議会の品位と良識を著しく汚したことです。本市議会会議規則では品位の尊重として、第99条で「議員は、議会の品位を重んじなければならない」と規定されていますが、この暴言は、本市議会の品位と議会に対する市民の信頼をも失墜させるものであり、決して看過できるものではないということであります。
 提案理由の第2は、暴言のあった3月29日は、折しも安保関連法が施行された日であり、一議員の人格に対する攻撃にとどまらず、意見書を共同提出し、賛成した民主市民連合、改革、市民ネットワーク北海道、維新の党および日本共産党の所属議員全員に対して向けられたものであり、さらには、安保関連法の廃止を求める全ての市民及び国民をも冒涜するものであるということです。
 異議があるのであれば、壇上での反対討論に立ち、正々堂々と議会の場で自らの考えを述べるのが筋であり、それこそ議員のなすべき役割ではないでしょうか。それを不規則発言するなど言語道断と言わざるを得ません。
 提案理由の第3は、議会及び議員は、言論の自由のもと、さまざまな課題について議論、発言することにより、市民の負託に応える責務があります。しかし、「精神鑑定を受けた方がいいんじゃないか」という言葉は、憲法が保障する個人の尊厳を著しく侵害するものであり、言論の自由の範囲を大きく踏み越えるものです。公人として絶対に許されるものではありません。
 提案理由の第4は、差別と偏見を助長する暴言であったという点です。報道を見た市民からも「『醜いヤジ』というだけでなく、精神障がい者への偏見を助長する発言であり、差別そのものである」という怒りの声が複数寄せられています。
 最後に、今回の暴言は、マスメディアでも大きく報じられるなど、すでに議員個人や議会内にとどまらず、広く市民、国民にかかわる大問題となり、昨日の本会議において、鈴木議長が今回の暴言に対し「勝木勇人議員の不規則発言は、議会の品位を損ねるものであり、議長として、誠に遺憾に思う」という注意を促す異例の発言をしました。これを重く受けとめるべきであります。
 本市議会が良識を発揮した対応によって市民からの信頼を回復できるかどうかが、まさにいま私たち議員に問われています。
 よって、勝木勇人議員は、本市議会の品位を汚したヤジを猛省するとともに、ことの重大性にかんがみ、記者会見など、市民からの抗議に応える公の場での正式な謝罪をすべきであります。そのことが市民への説明責任を果たすことであり、本市議会の信頼回復を図ることになると確信します。
 このような趣旨から、本決議案を提案するものであります。同僚議員の皆さんの賛同を心から訴えまして私の提案説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。

>>勝木勇人議員のヤジに対し、猛省と公の場での謝罪を求める決議(PDF)