私は、日本共産党を代表して、市政の重要問題について順次質問いたします。

 質問に入る前に、新型コロナウイルス感染症によってお亡くなりになられた方々に対し、ご冥福をお祈り申し上げるとともに、ご遺族の皆様にお悔やみを申し上げます。また、治療を受けておられる皆様にお見舞いを申し上げます。そして、最前線で献身的に感染症とたたかっておられる医療従事者の方々を始め、社会生活を支える仕事に従事されている全ての方々に敬意を表します。

 それでは質問に入ります。

 はじめに、市長の政治姿勢についてです。
 質問の第1は「新型インフルエンザ等特別措置法」の改正についてです。
 1点目は、法改正に伴う「罰則」と保健所体制の考え方についてです。
 検査や保健所業務との関係でお聞きします。
 新型コロナウイルスに対応する特別措置法と感染症法、検疫法の改正案が3日に成立しました。
 この改正案に盛り込まれた罰則について、厚生労働省の専門部会では、検査を受けないことが一番の得策だという検査回避の行動が広がりかねないと懸念が表明されたとお聞きしました。
 感染拡大を抑止しようとする本市にとって、罰則の導入は、障害となると思いますが、いかがお考えか、伺いします。
 全国保健所長会は1月27日の「感染症法改正(案)についての意見」で、「対応困難な患者に対する罰則規定を求めない」という保健所長の声を紹介しています。
 自治体首長のなかからも、「保健所業務負担の増加につながる」との声があがっていますが、本市において、こうした懸念はないのでしょうか。
 新年度から保健所の人員増が図られますが、主に本来業務に必要な体制であるべきと考えますが、市長のお考えを伺います。

 2点目は、事業者からの協力を得るための方策についてです。
 特措法改正では、緊急事態宣言前に「まん延防止等重点措置」を創設し、時短命令に反した場合は罰則が設けられました。一方で飲食店など事業者への支援策はありません。
 本市には、すすきの地区の飲食店経営者などから様々な要望が寄せられていると思いますが、そのなかに罰則の創設を求めるものはあったのかどうか伺います。
 党議員団に寄せられる事業者の要望は、「資金繰りが大変だ」「再度の持続化給付金を」「時間短縮を求めるなら補償を」というもので、早くかつてのように賑わいを取り戻してほしいという思いや、資金への支援策を求めるものでした。
 市長は罰則と補償、どちらが事業者の協力や信頼が得られるとお考えか伺います。
 また、今後、罰則への対応が迫られる場面がでてくると考えられますが、慎重な姿勢で臨むべきと考えますが、市長の見解をうかがいます。

 質問の第2は、経済対策についてです。
 1点目は、コロナ感染症収束への経済対応と認識についてです。
 グローバル化を進める大企業は、中小零細企業や農林漁業、労働者に対して市場原理に基づき、競争と自己責任、淘汰を主張し、グローバル化が進めば進むほど、公共投資の集中といった企業展開への直接支援を国に求めています。
 内閣府は「経済のグローバル化は、国境を越えたヒト・モノ・カネの移動に対する障害が、政策的に取り除かれることによって進展する」と推進し、「世界で一番企業が活躍しやすい国づくり」を掲げ、グローバル企業の要求にこたえる政治が進んでいます。
 例えば、環太平洋経済連携協定「TPP」では、農畜産物の輸入量が急増、日本の食料自給率が下がり農業の衰退を招いています。競争力のある製品は自国の生産に力を入れ、競争力の低い製品は海外から輸入する。行き過ぎたグローバル化は他国の存在なしには自国の経済社会が成り立たないという「相互依存」を生み出し、本来ひとつの国の問題であることが世界中に影響を及ぼすようになりました。それがリーマンショックであり、感染症のパンデミックです。
 これらグローバル社会のもとでは、札幌でのコロナ感染が収束に向かったとしても、全国・海外の影響による第4波、第5波を警戒しなければなりません。
 新型コロナ収束への経済対応は、将来も起こりえる新たなパンデミックへの備えと連動すべきと思いますがいかがか。
 ヒト・モノが移動できない社会を経験し、地域で生産し消費する地元経済の活性化が地方自治体の在り方として問われていると思いますがいかがか伺います。

 2点目は、コロナ禍における既存の事業計画についてです。
 一つ目は、コロナ禍の大企業の変化とオフィス需要の見込みについてです。
 これまで、グローバル展開を競ってきた大企業に変化が起きています。
 大手広告会社の電通グループは、今年1月「東京港区にある本社ビルの売却を検討している」と発表しました。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2年連続赤字決算の見通しとなり、海外での人員の12%、6,000人を削減、国内では早期退職者を募っています。昨年2月から本社ビルに勤務するグループ社員9,000人がテレワークを実施し、出社率は3割以下のままで推移していること。また、感染リスクを減らすためなどオフィスの分散化が進んでいるためだとしています。
 大手デベロッパーの幹部も「コロナの影響により商業施設やホテルでテナントからの賃貸料減額要請が相次ぎ、既存物件のみならず開発中の物件でも、入居予定だったテナントが出店を見送る事態が起きている」と、発言、報道されています。
 本市は、市内への本社機能移転やバックオフィスなどの誘致に予算を組み、都心再開発では多くのビル建設の計画が進んでいますが、わが党は今までのようなオフィス需要があるのか質してきたところであります。
 大手企業で、このような変化が起こっていることに対し、どのような認識をお持ちか、また、本市への影響をどのようにとらえているのか伺います。
 あわせて、今後のオフィス需要をどう見込んでいるのか伺います。

 二つ目は、東京2020オリンピック・パラリンピック開催についてです。
 NHKが1月に公表した世論調査によりますと東京2020オリンピック・パラリンピックの開催について「中止」「再延期」を求める声が約8割、前月比7ポイントも上がりました。これまでこんなに多くの国民から、予定通りの開催を望まれないイベントがあったでしょうか。
 当時の橋本五輪担当相は、オリパラに欠かせない医療スタッフについて、国会答弁で「1万人程度の確保を図る」としています。
 本市でも、札幌マラソンで約120名とされている医療スタッフは、コロナ対策を加え何倍もの人が必要になります。現在の医療現場の実態から数ヵ月後に多数の医療関係者をオリンピックに振り向けることは現実的ではないと思いますが、本市のお考えを伺います。
 本市の東京オリパラ予算は8億円強、「莫大な予算は少しでも多く医療機関や医療従事者に振り向けよ」という世論をどう受け止めておられるのか伺います。
 市内企業の役員は経済情報誌で「観光関連の経済の落込みは、東京オリンピック札幌会場の効果から持ち直すとみている」と言っています。
 しかし、感染症の収束前から経済刺激策として行った、GoToキャンペーンによる人の移動は感染再拡大を招き、本市がその事業から除外され、さらなる観光経済が落込む事態となったのです。
 世界のコロナ状況をみれば、各国選手団の来日と滞在は現実的ではありません。オリパラ開催国として、競技の一端を担う本市は、国に対し今夏の五輪開催は中止し、日本と世界のあらゆる力をコロナ収束に集中するよう求めるべきと思いますがいかがか伺います。

 3点目は事業の継続についてです。
 コロナの影響で収入が減少した納税者には地方税の納税を猶予する特例制度が創設されています。札幌市財政局の資料によると、1月末現在で、入湯税では認証件数9件、猶予額460万円、事業所税では96件3億8千万円、法人市民税は493件、3億8千万円、固定資産税・都市計画税は、1,393件、29億1千万円等となっており、すべてを合計した猶予額は約39億3千万円にものぼり、この中には、個人事業主や中小企業の方も多く含まれると考えております。
 しかし、個人事業主、中小企業へのコロナ対策は融資枠の拡充が多くを占めています。税金の猶予は納付が前提であり、さらに融資を受けることに躊躇する実態があります。
 飲食店からは「感染収束まで店が持たないかもしれない」「苦境の出口が見えないのが一番こたえる。廃業が増えれば活気が失われ、観光客が離れ、悪循環になる」という声が上っています。本市のまちづくりを支えている事業者の事業継続そのものを直接支援する給付型の支援制度が必要と思いますがいかがか伺います。
 日本ホテル協会北海道支部長は「今は、感染状況を落ち着かせることが、長い目では道内観光のプラスになる」と言っています。新型コロナ感染症を完全に収束させる思い切った予算をつけ、市民にも観光客にも「雪まつり」や「よさこい」「オータムフェスト」を一日でも早く楽しんでもらえるという見通しが、事業者の希望になると思いますがいかがか伺います。
 コロナ禍において、市内経済の9割を担う中小・小規模企業の生業と生活を守ることが、ポストコロナの本市経済の回復を共に担ってもらうための信頼を得ることにつながると考えますが市長の認識を伺います。

 質問の第3は、2021年度予算編成についてです。
 市長は17日、2021年度予算編成方針にあたり、市政運営の基本的な考え方を示されました。
 新年度の一般会計における当初予算計上額は、1兆1,140億円で、前年度予算と比較して8.2%の増加です。また、公債会計を除いた特別会計と企業会計を合わせた全会計の当初予算計上額は、1兆7,566億円となり、5.1%の増加で過去最大の予算規模です。
 本市の財政環境は、長期化する新型コロナウイルス感染症の影響により、歳入では、市民税を中心に市税収入が大幅に減少する一方、歳出は、感染症への対応などで増加するなど、いっそう厳しさを増しており、コロナ対策と市民の暮らしが成り立つ予算としなければなりません。

 1点目は、デジタル推進担当局の新設についてです。
 2021年度予算は「15か月予算」の考えのもと、1定補正予算の経済対策と一体的に編成された結果、全会計予算規模は、1兆7,901億円となります。
 この予算は、国の新型コロナウイルス感染症対策に対応するものですが、デジタル化の推進と市民サービスの向上と称し、市役所業務デジタル化関連事業に約15億円、マイナンバーカード普及促進関連事業に約12億円が盛り込まれています。
 これは菅政権が推し進める「デジタル政府・デジタル社会」の構築を目指すもので、本市は、全庁のデジタル政策を統括・支援する体制とデジタルガバメント推進の基盤となるマイナンバーカードの交付体制を強化するため、総務局内にデジタル推進担当局を新設し、約100名の会計年度任用職員を配置する計画です。
 市長は「行政サービスの高度化」「市民目線によるデジタル改革」を進めると言われますが、その内容は個人データの管理を強め、マイナンバー制度によって、社会保障の支出をいっそう抑制しようとする国の政策に追随し、市民の所得や資産、さらには医療、教育など、個人を丸ごとスキャンした膨大なデータを政府に集中させるものです。
 デジタル推進担当局の新設は、国家による国民監視と個人情報の漏洩リスクを高める方向に進むことが懸念されますが、市長の認識を伺います。

 2点目は、北海道新幹線開業に固執した大型開発計画の見直しについてです。
 市長は、新幹線の延伸を見据え、札幌駅周辺のまちづくり推進事業に37億5,000万円、都心再開発事業に55億7,600万円を予算化しました。一方、市民要望の強い道路除雪費は、前年比で約8億8,500万円の削減です。
 コロナ危機によって、社会経済情勢は著しく変化するとともに、市民の暮らしと中小零細業者の営業は、今までに経験のないほど厳しさを増しています。とりわけ、本市は他の政令市と比べ、非正規雇用とひとり親世帯など、低所得者層が多く、地域経済も中小零細事業者が主役です。
 新幹線の開業に固執した大型開発計画を見直し、家計と地元経済を応援する施策、感染防止の最前線で働く市民とエッセンシャルワーカーを支える支援こそ、予算を編成する上で、最重点に位置付けるべきだと思いますが、市長の認識を伺います。

 3点目は、冬季オリ・パラ招致の関連事業と基金についてです。
 本市は、2030年オリンピック・パラリンピック冬季競技大会の招致を目指しています。市民の意向調査を実施するとともに、市民合意に基づき進めるべきであります。
 関連事業として、前年比18%増の約3億5,000万円が予算計上され、オリ・パラ基金は2021年度末で約50億円を見込んでいます。オリンピック・パラリンピックは、平和と友好の祭典です。コロナ禍で市民が苦しんでいるときに、その困難を取り除くことを最優先にできない開催地を、世界の人々が支持するでしょうか。
 そこで伺いますが、招致関連事業の予算と基金の一部を取り崩し、本市独自のコロナ対策に振り向けることを検討すべきだと思いますが、いかがか伺います。

 4点目は、臨時財政対策債の増加の影響についてです。
 臨時財政対策債は、2017年度4,797億円でしたが、2021年度見込みでは、5,667億円と870億円も増え、実に市債残高の約33%を占めています。一方、財政調整基金は、201億円でしたが、104億円と97億円の減少見込みです。
 臨時財政対策債は、速やかに廃止すべきですが増加しています。借金は増えるが貯蓄は減るということです。
 後年度に国が地方交付税措置すると言っても借金には変わりがありません。
 そこで、臨時財政対策債の増加は、本市の2021年度予算の編成上と今後の財政運営にどのような影響を及ぼすとお考えなのか、明らかにしてください。

 質問の第4は、市職員の体制についてです。
 1点目は国の地方公務員削減政策についてです。
 頻発する自然災害や新型コロナウイルス感染拡大を経て、国が削減してきた保健所の不足や行政の人員不足が指摘されています。国際的にみると、日本の公務員数はかなり少ないことが知られていますが、国は繰り返し削減を進めてきました。 
 本市の職員は、2013年度以降少しずつ増員してきたものの、人口1万人当たりの一般行政部門での職員数は2004年度が40.46人で、2019年度は37.63人であり、政令市平均の44.93人を大きく下回っています。
 その大きな要因として、2004年からの「三位一体改革」があります。国から地方への税源移譲としつつ地方財政の縮小、公務員の定数削減と給与の適正化、民間委託等の推進が、法的拘束力を持って進められました。国は、地方自治体に定員目標の明示などを要求、4.6%を上回る抑制を図るとし、これにより地方公務員は5年で約23万人もの削減となったのです。本市でも、2004年から5年間にわたる地方交付税の大幅削減による影響は大きく、人口が増加していたにもかかわらず、定員適正化計画などで、2004年から2010年にかけて9.4%、1,482人もの市職員を削減してきました。
 市長は、国がおこなってきた地方財政縮小、保健所の縮小や地方公務員削減政策をどう評価しているのか、伺います。

 2点目は、新たな災害等に備えた職員の配置についてです。
 保健所は、感染症対策のみならず、精神保健や母子保健、食品衛生・生活衛生関係、医療監視、営業の許可や立入、検査なども行う総合的な保健衛生行政機関ですが、本市は1997年に9か所あった保健所を1か所に統合し、職員を減らしてきました。
 昨年2月28日に北海道が「緊急事態宣言」を出し、新型コロナウイルス感染への不安が広がりました。
 市民に対し電話による相談が呼びかけられるなか、帰国者・接触者相談センターには、4月に1日平均351件、一般電話相談窓口では、1日平均445件の相談が寄せられ、応答率は約4割にとどまりました。PCR検査は、4月の時点では、1日当たりの検体採取が36検体と極めて少なく、市民の中には「電話をかけてもなかなかつながらない」、「検査させてもらえない」、「検査をしても結果が出るまで数日待たされる」という不安や不満が、とりわけ第1波、第2波において蔓延しました。
 予算案では、保健所職員106名など、合わせて213名の職員定数増が図られる、としています。新型コロナウイルス感染が収束したとしても、新たなウイルスの蔓延や自然災害などが起こることは十分想定でき、市民の不安に応えるために体制をとる必要があると考えます。昨年の第1波、第2波において生じた職員不足の実態を踏まえ、今後発生しうる新たな災害等に備えた職員体制について、どのようにお考えか、伺います。

 3点目は、本市職員の働き方についてです。
 新型コロナウイルスによる感染症の拡大により、保健所は、深刻な人手不足に見舞われました。
 新型コロナ感染症が疑われる人から症状や行動を細かく聞き、指定医療機関につなげ、陽性者の聞き取りから「濃厚接触者」を拾い出し、PCR検体の採取、結果の通知など、感染疑いから病院へ搬送するまでの業務をほぼ一手に引き受けています。また、一般職員も、ローテーションで宿泊療養所等での運営や調査にあたり、送り出した職場も人員不足となりました。土日や連休を問わない出勤を余儀なくされ、職員の長時間労働は深刻な実態だと考えます。
 総務省の実態調査によると、自治体職員の時間外勤務の全国平均は2015年度で年158時間でしたが、本市は同年200時間であり、その後も年190時間前後で推移しています。保健所職員は昨年度215時間、今年度は12月までの9か月間で363時間と突出しています。また、「過労死ライン」を超えるひと月100時間以上の残業は、2019年度は延べ450人、2020年度は12月末までで延べ728人にのぼり、さらに、残業が年間1,000時間を超える職員は、昨年度は20人、今年度は12月までの段階で27人となっています。
 まず、「過労死ライン」を超える残業について早急に改善すべきですが、どのような手立てを講じておられるのか、伺います。
 また、コロナ禍において、本市の職員が身を削って献身していることについてどう感じておられるか、お聞かせください。

 次に、医療問題についてです。
 質問の第1は、市長の「緊急要請」についてです。
 昨年11月、札幌市医師会長が、「この状態が一週間続けば医療崩壊につながりかねない」と厳しい認識を示しました。
 翌12月に市長は医師会長と連名で、市内の医療機関に「緊急要請」をおこないました。
 内容は、院内ででた陽性患者は継続してその病院で入院させること、陽性患者の入院受け入れや受入病院やクラスターが発生した施設への人的支援、発熱患者やリスクの高い患者について受入拒否をしないように求めるものです。
 これをみた病院長の経験を持つ医師の方は、「このようなことは今までなかった」と驚いていました。
 医療現場では、相当強い要請内容と受け止めましたが、要請をされた市長ご本人はどのように認識されているのか伺います。
 要請項目の実施は、経営上も大きな負担を伴う内容ですが、市長は、要請の際に医療機関にたいする支援のメッセージを発信されたのかどうか、発信されたのであればその内容をお答えください。

 質問の第2は、医療従事者への支援についてです。
 市長の要請を受けた医療機関従事者から我が党は、直接話を聞きました。
 「公的な保障はないけれど応援要請に応えてきた」「感染者を出さないように努力しているが、受入病院と同様に幅広く減収補てんや支援をしてほしい」というものでした。
 必要な人員配置をして、体制整備をしようにも人的配置の補助が不足し、市に対しても要望しているとのことでした。
 こうした要望に、本市は、北海道がおこなう「新型コロナウイルス感染症対応緊急包括支援交付金」の活用を呼び掛けていますが、同制度はコロナ患者の受入の有無で支援に格差が設けられています。
 市長の緊急要請を重く受け止め、感染の危険と背中合わせの医療現場では、今日も新型コロナ感染と向き合う日々が続いています。支援に格差があってはなりません。
 北海道の制度周知にとどまるのではなく、医療従事者にたいする本市独自の支援制度をおこなうべきでありますが、市長のお考えをお聞かせください。

 質問の第3は、医療機関などのPCR検査についてです。
 北海道大学病院の手嶋崇徳(てしま・たかのり)検査・輸血部長は、唾液PCR検査の開発の動機にふれ、無症状者のスクリーニングに使えるようにすることが重要とし、「多様な検査時代が到来しているもとで、検査を思い切って増やすことは可能」と主張されています。
 本市が乗り出すPCR検査は、専門の医師からも高く評価され期待されています。引き続き、感染ルートがわからない市中感染を抑え、無症状感染者を積極的に発見するためには、医療機関や福祉施設や対象者を限定せず、定期的な検査回数も増やすなど、社会的検査を面として拡大することが必要と思いますが、いかがか伺います。
 併せて、急性期医療機関などの職員や入院患者、高齢者・障がい者施設などの通所利用者などは、感染リスクが高い方々であり、検査対象に追加する必要があると思いますが、いかがか伺います。

 次に、介護保険についてです。
 介護保険制度は「高齢者の介護を社会全体で支え合うしくみ」として創設され、20年が経過しました。3年ごとの事業見直しのたびに制度が再編され、介護サービス料も2015年には、1割から2割へ、2018年には所得に応じて3割へと利用者負担が引き上がりました。また、介護人材不足の課題は、深刻な社会問題となり、制度の矛盾が広がっています。そのような中、新型コロナウイルス感染症は、感染リスクの高い高齢者の生活を脅かし、感染しても入院できる病院がないなど、深刻な課題を浮き彫りにしました。
 本市の第8期介護保険事業計画が4月から始まります。

 質問の第1は、保険料負担軽減についてです。
 介護保険料は、制度創設以来20年で約2倍に跳ね上がっています。2000年の全国平均の保険料基準は、2,911円だったものが、次期保険料は6,000円を超える、との報道がありました。
 本市では、これまで介護保険料を据え置くために介護給付費準備基金からの繰り入れを行ってきました。介護給付費準備基金は、前年度の介護保険会計で生じた剰余金が積み立てられたもので、原資は市民が支払った保険料です。
 本市は、基金残高約90億円のうち約半分を繰り入れて保険料を据え置くとしていますが、これをさらに活用して、保険料の引き下げを行うべきだと考えますがいかがか伺います。

 質問の第2は、補足給付費についてです。
 国は、これまで施設入所者で低所得者の食費や居住費の補助として「補足給付」を行ってきました。しかし、2021年8月から特養ホーム等に入所している人の補足給付の見直しを行います。これにより毎月約2万2千円もの負担増となり、支払いができなければ、サービスを受けられなくなる高齢者が生まれる懸念があります。
 高齢者にとって食事は、健康を維持するための基本です。補足給付の見直しで負担が増えることのないよう対応すべきと思いますが、いかがか伺います。

 次に、子育て・若者支援についてです。
 質問の第1は、保育環境についてです。
 新型コロナウイルス感染が拡大するなかで、全国保育園保健師看護師連絡会が昨年5月、「保育現場でどのように対応していくか、現場で役立つ具体的な手引きの作成が急務」と考え、「保育現場のための新型コロナウイルス感染症対応ガイドブック」を作成しています。
 具体的な内容として、保護者の送迎時には、「間隔をあけて待機をするためのラインを引くなどの工夫をしましょう。」「午睡の際には、子どもと子どもの口元の間隔が 1メートル以上あくように工夫しましょう」と呼び掛けています。
 また、飛沫が飛びやすい食事について、「食事中の子ども達の会話は控えることが望ましいですが、乳幼児であり困難な点もあります。そのため、子ども同士を対面にせず、間隔を1メートル以上あけることが理想的」としています。
 しかし、市内の多くの保育所は、1メートル以上の間隔をとることが難しい実態にあり、国による保育施設の面積基準は、2歳児以上の場合、園児1人あたり1.98平方メートルと、1948年に定められた「児童福祉施設最低基準」のままとなっています。
 三密を避ける保育はできませんが、保育士は、子どもたちの成長を支えるため、毎日の子どもたちの様子を専門家の目線で見ています。言葉を獲得する時期や、大人の咀嚼をまねさせたい時など必要な時には、マスクを外して口の動きを見せ、「おいしいね」、「楽しいね」と心を育てながら保育しています。子ども一人ひとりに毎日検温を行い、手洗いをいっしょにやって見せたり、保育前後には部屋の消毒作業を徹底するなど、コロナ感染後の保育内容は、以前にもまして作業が増え、また、子どもと向き合う時間を必要とします。
 しかし、保育士配置基準は、0歳児3人に対して保育士1人、1~2歳児6人に対して1人、3歳児20人に対して1人等となっています。
 こうした国の保育基準を、いま、見直す時です。独自に基準の上乗せを行っている本市として、国に対して、感染しないだけの距離がとれる保育施設基準、一人ひとりの子どもに対応できるだけの保育士配置基準に改めるよう求めるべきだと思いますが、いかがか、伺います。

 質問の第2は、国保料における「子どもの均等割り軽減」についてです。
 国民健康保険料が、協会けんぽなどの被用者保険と比べて、著しく高いことの大きな要因は、被保険者の数に応じてかかる「均等割」、各世帯に定額でかかる「平等割」という国民健康保険制度の独自の保険算定方式にあります。子どもが一人増えるたびに23,480円保険料が増えていく「均等割」は人間の頭割りで負担を課す「人頭税」と変わらず、少子化対策や子育て支援に逆行するものです。
 全国知事会や市長会も政府に子どもの均等割り軽減の実施を求めており、本市議会においても「国民健康保険料の子どもに係る均等割額の負担軽減を求める意見書」が、全会一致で採択され、政府に提出されています。世論に押される形で政府は、2022年度から未就学児を対象に「均等割」保険料の5割軽減を実施することを決定しました。この決定を受け、社会保障審議会医療保険部会の全国知事会、市長会の委員がそろって賛意を表明。未就学児にとどまらない対象拡大を求めています。
 コロナ感染症に伴う保険料減免の申請状況の資料によると、昨年12月末での減免申請数は21,574件となっており、国保世帯の暮らしの大変さがうかがわれます。
 国の「均等割軽減」の実施は2022年からですが、コロナ禍で高すぎる国保料の引き下げは、1年でも早く実施してほしいというのが国保世帯の願いです。本市は新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金などを活用して、国に先がけて2021年度から前倒しで子どもの均等割軽減を実施すべきと考えますが、いかがか伺います。
 また、18歳までの均等割軽減を実施するために必要な費用は3億円であり、2021年度一般会計予算の0.027%です。未就学児にとどまらない対象拡大を市長も求めていることから、国に対象拡大を求めるとともに、本市独自の軽減策を検討すべきと考えますがいかがか伺います。 質問の第3は、コロナ禍での学生の実態についてです。
 北海学園大学の川村雅則ゼミナールが実施した『北海学園大学学生アルバイト白書』では、新型コロナによる、学生生活全般への影響が調査されました。
 アルバイトについて尋ねた調査結果では、休業手当について、「全く支給されなかった」が47.3%と約半数に及び、バイトが減ることにより「教科書代や通学に必要なお金が減った」「授業料の支払いが困難になった」など、多くの学生が学費負担をアルバイトで補っている実態が浮き彫りとなっています。
 赤い羽根共同募金が実施した「フードバンク活動等応援助成」は、2020年3月~8月までで、120団体、総額1億333万円の助成となりました。その中には学生への支援とした助成団体も多く、また、全国各地で自治体やNPOなどによる学生への無料食料支援・フードバンクの取り組みも広がっています。利用した学生からは、「アルバイトのシフトが減り、収入が減ったので食品配布はありがたい」などの声が寄せられています。
 多くの私立大学では、コロナ禍での遠隔授業に伴う通信環境整備の支援金給付や、タブレット・ルーターなどの貸与、授業料減免制度の実施などを独自で行っています。
 本市は市内大学に在籍する学生のコロナの影響について、どう認識していますか、伺います。
 江別市では大学と連携し、市内在住の学生と市内の大学へ通う学生を対象にした「江別市学生臨時特別給付金」を支給しています。
 本市においても市内の困窮する学生を対象に独自支援の検討をしてはいかがですか。また国に対し学生支援緊急給付金の再支給及び対象拡大、学費の減免・給付型奨学金の拡充など求めるべきと思いますがいかがか伺います。

 次は、環境についてです。
 質問の第1は、国が策定中の「第6次エネルギー基本計画」についてです。
 昨年10月26日、菅首相は、就任後の所信表明で、「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」と述べました。
 日本はこれまで、基準年を明らかにしないまま「2050年に80%削減」としており、遅ればせながら、気候危機に向き合う上で必要な削減目標を掲げたことになります。
 気候変動に関する政府間パネル=IPCCの知見に基づけば、累積のCO2排出量は、気温上昇と比例することが明らかにされており、世界の気温上昇を1.5℃未満に抑制するために、2030年までのCO2排出を45%削減する必要があることが示されています。しかし、日本の2030年の削減目標は、「1990年比で18%削減」のままです。
 国においては、現在、「第6次エネルギー基本計画」が議論されています。2050年ゼロ目標に着実に進むため、2030年目標を大幅に引き上げるべきだと考えますが、本市はどうお考えか、伺います。
 また、菅首相は、「原子力政策を進める」とも述べていますが、リスクと被害が大きく、コストも不確実性も高い原発は、気候変動対策として位置付けるべきではないと思いますが、いかがお考えか、伺います。

 質問の第2は、本市の再生可能エネルギー普及についてです。
 昨年9月の第3回定例会代表質問で、環境都市について質問し、本市の温暖化対策について、CO2排出削減目標値の引き上げを求めたところです。
 このたび示された「気候変動対策行動計画・案」では、2050年までにCO2排出実質ゼロにし、2030年までに2016年比55%削減と、これまでの計画よりも高い削減目標となっています。
 そのうち、再生可能エネルギーの導入拡大による削減量を、2030年までに218万トンCO2とし、①建築物等への再生可能エネルギー導入、②地域への再生可能エネルギー導入、の取り組みによって推進することが示されています。この、「地域への再生可能エネルギー導入の推進」では都心部への導入が示される一方、都心部以外の導入について明らかになっておりません。
 そこでうかがいますが、都心部以外では、どの程度のCO2削減を目標とし、どのように再生可能エネルギーの導入を推進されようとお考えなのでしょうか、伺います。
 再生可能エネルギー導入にあたっては、地域住民が主体となることが肝要です。
 発電施設の大規模化や大手業者による一極集中型の開発は、利益は地域外に流れてしまい、また、大規模なメガソーラーパネルや風力発電施設の設置は、地域の自然環境・生活環境の破壊や生態系への大きな影響が生じることから、地域住民とトラブルとなる事例が全国に数多くあります。そのため、地域のエネルギーは地域住民が主体者となって再生可能エネルギーによる発電を使うことが、地域への経済効果や雇用機会の拡大をもたらすことにつながります。
 計画案には、再生可能エネルギー導入について、「排出量削減以外に期待される主な効果」として、「エネルギーの地産地消」と書かれていますが、地域住民が主体となる地産地消をどのようにして実現されるお考えなのか、伺います。

 質問の第3は、地元小規模・零細事業者へのグリーンリカバリー誘導策についてです。
 本市は、グリーンリカバリーについて「重要な考え方」だと第3回定例会の代表質問で答弁されました。パリ協定とSDGsに合致した、脱炭素で、災害や感染症に強い社会・経済に回復する「グリーンリカバリー」を促進すべきですが、市内の小規模・零細企業は、いまだコロナ禍にあり、経営はますます厳しい実情です。
 CO2削減は、省エネルギー分野ではコスト縮減が図れることが多い一方、新たな環境事業への着手や、機器の導入、入れ替えにはコストがかかり、踏み出せません。
 本市は、「食」や「環境(エネルギー)」など5つの分野を「産業振興ビジョン」の重点とし、「企業の経営基盤の強化につながる省エネの推進、エネルギービジネスの促進」を図ろうと、環境・エネルギー分野で、試験・調査・新技術開発・販路拡大等を支援するメニューをもっています。それらにより、「地中熱ヒートポンプと太陽光集熱器のハイブリッド熱供給開発」、「熱源に頼らない防積雪装置の開発」、などが進められています。
 これまで手掛けてきた、本市の経済観光局での研究開発支援をグリーンリカバリーの視点で強め、起業し、地元企業の振興となるよう事業化を推進すべきだと考えますが、どう取り組まれるのか、伺います。
 また、市内中小零細企業が業務車両・機械などをCO2削減に資するものに更新したり、社員がマイカーから公共交通へ転換したり、自社社屋を改修して高断熱化する場合などに、グリーンリカバリー推進の視点で補助等を強めることについて、どうお考えか、うかがいます。

 最後に、都心アクセス道路についてです。
 本市は、創成川通の地下に約4㎞のトンネルを掘り、高規格道路を整備するとしています。わが会派は、そもそもこの都心アクセス道路は、必要性が無いことを再三再四にわたり議会で申し上げてきました。いま道路整備で必要なのは、市民要望の強い凸凹だらけの道路の補修と除排雪の強化、右折ラインの設置など交差点改良です。

 質問の第1は、建設中止の決断についてです。
 財務省は10日、国債と借入金などを合計した国の借金が昨年末時点で1,212兆4,680億円となり、過去最大を更新したと発表しました。コロナ対策の支出が膨らみ、1年間で100兆円を超える大幅増です。
 国と自治体がコロナ対策に多くの予算をあてなければならないときに、1,200億円もかけて道路を造っている場合でしょうか。市民感覚を反映した政策とは言えません。
 公共事業は、市民の安全を守り、健康で文化的な生活を支える基盤を整備するためのものであり、あらためて優先すべきは、何かを見定めるべきです。
 新MICE施設整備事業は、新型コロナウイルス感染症の全世界的な流行によるオンライン会議の普及やインバウンドの大幅な減少に伴い、国際会議とホテル需要など、先行きが見通せないことから、2023年3月まで延期して再検討することを決めました。
 その結果、都市計画審議会への諮問も見送り、今後は需要予測を再調査する予定です。世界的な著しい社会経済情勢の変化を踏まえた賢明な判断だと思います。
 一方で、都心アクセス道路は、再検討もせず、粛々と建設計画を進めるというのは、到底市民理解が得られるものではありません。市民に、どのように説明されるお考えなのか伺います。緊急性と必要性に乏しい都心アクセス道路の建設は潔く中止し、その分の予算をコロナ対策の財源に充てる決断をすべきだと考えますが、いかがか伺います。

 質問の第2は、国の第三者委員会委員の役割と立場についてです。
 都心アクセス道路は、国の第三者委員会が計画段階評価を行い、地下整備に決定されました。
 昨年12月、札幌商工会議所などが主催し、札幌市が後援する「札幌都心アクセス道路と北海道の未来を考える」フォーラムが開催され、新聞で大きく報道されました。
 フォーラムには、中立性を保つべき第三者委員会委員が専門家の立場で「地下整備の有効性」などについて発言しています。本来、公共事業の実施過程において、公正・中立に意思決定するのが委員の役割と立場だと考えますが、第三者委員会委員がフォーラムで発言したことを、市長はどのように受け止めておられるのか、ご見解を伺います。

 質問の第3は、札幌市都市計画審議会の議論と結果についてです。
 先月26日、都市計画審議会では都心アクセス道路の建設に基づき、札幌圏都市計画道路の変更に係わる議案が審議されました。審議会の冒頭、市民公募委員から「前回の審議会の時とは現状が大きく異なっている。市民合意が得られない」と採決の延期が提案されました。
 学識経験者委員も「国の第三者委員会が地下整備案を議論したというが、パンデミックが起きる昨年3月以前である。今でも第三者委員会の決定に変わりがないのか、もう1回検討しないのか、国に聞いてみる必要がある」と議論の見直しを求めました。
 また、市の言う期待される効果のどれもが客観的根拠に欠けるとして「都心アクセス道路に反対する市民の会」などが提出した意見書に対し、本市の考え方が示されましたが、複数の学識経験者委員から「反対意見があるなか、いま決着つけるのはどうなのか。市の説明で意見書提出者が納得するか疑問である」「コロナ危機が市民の意思を大きく変えた。そのことを踏まえた案が必要ではないか」「意見書は本日配られたものであり、委員として反対の意見書を検討したい」など、採決の延期が求められました。
 通常、都市計画審議会の採決態度は賛成・反対のみですが、複数の委員から「保留」を認めてほしいとの要請が出され、市民公募委員1人と学識経験者委員5人の合計6人の委員が「保留」の意思を示す異例の採決でした。
 特に9人の学識経験者委員のうち5人もの委員が議論の見直しと採決の延期を求め「保留」したことは、極めて重く受け止めなければなりません。
 市長は、この都市計画審議会の議論と結果を、どのように受け止めておられるのか認識を伺います。審議会委員の議論見直しと採決延期の要望に背を向け、理解と納得を得られないまま、都心アクセス道路の建設に突き進むべきではないと考えますが、いかがか伺います。

 以上で、私の質問のすべてを終わります。ご清聴、ありがとうございました。

 

秋元市長 答弁

 全体で6項目にわたりご質問をいただきました。私からは大きな1項目め、私の政治姿勢についての4点、お答えをさせていただきます。その余のご質問につきましては、担当の町田副市長、吉岡副市長からお答えをさせていただきますのでよろしくお願いいたします。
 私の政治姿勢についての1項目め、新型コロナウイルス感染症の対応に伴う、特別措置法等の改正についてお答えをいたします。
 まず1点目の法改正に伴う罰則と保健所体制の考え方についてであります。感染拡大防止のため、これまで多くの方々に疫学調査や速やかな入院等にご協力をいただいてきたところであります。このたびの法改正により、命令や過料などの措置を講ずることが可能になったことは、入院や調査協力への拒否などの事例に対し、一定の抑止効果を持ち、感染拡大防止に寄与する面があるものと認識をしております。しかしながら、今後も陽性者の早期発見のための検査や、感染拡大防止を目的とした調査、入院の意義等については、丁寧に説明をし、十分な理解と協力を得ていくということが重要でありますことから、このことについて保健所として引き続きしっかりと対応してまいりたいと考えております。
 次に、2点目の事業者からの協力を得るための方策についてであります。特措法における罰則や事業者への支援につきましては、営業時間短縮等の要請に応じる事業者と、応じない事業者との間の不公平感等を背景に、国が全国知事会など地方団体の意見を踏まえて事業者の協力のもと、感染症対策が確実に実施されるよう定めたものと認識をしております。営業時間等の変更命令は、営業の自由を制限することになりますことから、必要最小限の範囲に留めるべきであり、命令に従わない場合の罰則の適用については、更に慎重に対応すべきものと考えているところであります。
 次に2項目め、経済対策についてお答えをいたします。
 まず1点目のコロナ感染症収束への経済対応と認識についてでありますが、今回の新型コロナウイルス感染症の拡大により、市内の企業活動が大きな影響を受けているところであります。今後も有事の際には事業継続や需要喚起に資する支援に取り組むことはもちろんでありますが、加えて新たなパンデミックや自然災害の発生を見据え、デジタルトランスフォーメーションによる環境変化への即応力の向上や、収益性を高めるイノベーションによる財務体質の改善といった、市内事業者の経営基盤強化への取り組みについても支援してまいりたいと考えております。
 次に、地域で生産をし消費する地元経済の活性化についてでありますが、今回のコロナ禍で、インバウンドを含む観光客数が減少し、観光関連分野が特に大きな経済的影響を受けており、地産地消という視点は改めて重要であると認識をしております。一方で、今後札幌市は人口減少による市場の縮小が見込まれており、市外、道外の需要の取り込みということも重要なことでありますので、地産地消と域外需要の開拓の双方に取り組み、経済の活性化をはかっていく必要があるものと考えております。
 次に、2点目のコロナ禍における既存の事業計画についてお答えをいたします。
 まず、コロナ禍によるオフィス事業への影響についてでありますが、感染症防止のための出社制限やテレワークの実施を契機として、首都圏の大手企業を中心に機能や面積など、オフィスのあり方そのものを見直す動きが出ているものと認識をしております。そうした中にありましても、札幌市におきましては、中心部のオフィス空室率が低いまま、大きな変化はなく、堅調なオフィス需要が示されていることに加えて、首都圏企業の新業縮減やBCP対策による地方分散の動きも出始めていることから、市内のオフィス床の不足感は今後も続くものと考えております。
 次に、東京2020オリンピック・パラリンピック開催についてであります。大会組織委員会は、橋本新会長が就任の挨拶で述べているように、大会開催にあたっては新型コロナウイルス感染症対策を最重要課題とし、安全最優先で、誰もが安心できる大会にすべく準備をおこなっているところであります。札幌市といたしましては、感染状況や病床逼迫状況などを随時組織委員会に情報提供をし、札幌市内及び北海道内の新型コロナウイルス感染症対策に支障の出ることのないよう、協議を進めていく考えであります。引き続き関係機関と協力をしながら、市民の皆様の共感を得られる、安全安心の大会に向け取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、3点目の事業の継続についてであります。事業者に対しての給付型支援につきましては、既に持続化給付金や家賃支援給付金などの支援が国により実施されているところであります。今後につきましても、引き続き、売上減少の保障等に対しての新たな給付型支援の実施や、対象期間の延長などについて、国に提言・要望していく考えであります。また、新型コロナウイルス感染症により、幅広い産業が大きな打撃を受けておりますことから、感染拡大を収束させ、市民や観光客が安心してイベントを楽しめる状況を取り戻すということが重要であると考えているところであります。コロナ禍における中小企業等の事業継続と雇用者の生活を守ることは、大変重要なことでありますことから、今後も引き続き支援をしてまいりたい。このように考えております。
 次に3項目め、2021年度予算編成についてであります。
 1点目のデジタル推進担当局の新設についてでありますが、新組織ではマイナンバー制度の運用を含め、デジタル技術の活用により、誰もが安心して利便性を実感し、市民生活の質の向上につながるまちづくりを目指していくものであります。施策の推進にあたりましては、これまでと同様、個人情報保護や情報セキュリティに最大限留意しながら進めてまいりたい。このように考えております。
 次に2点目の大型開発計画の見直しについてであります。令和3年度予算は、いまだ終息が見通せない新型コロナウイルスの脅威から市民の命と暮らしを守るため、万全の感染症対策や中小事業者への支援、雇用の下支えなど、喫緊の課題への対応を再重点課題として、何よりも優先して資源を配分をしたところであります。一方で、コロナ禍にありましても、都心の再開発など、今後の魅力あるまちづくりのための取り組みや、税収増に資する取り組みにつきましては、将来を見据えた投資として、積極的に予算計上をしたところでもあります。このような喫緊の課題への対応と、将来を見据えた投資につきましては、このどちらかということではなく、現下の社会情勢を踏まえ、将来世代への負担も見極めた上で、バランスを取りながら進めていくことが大切であると認識をしているところであります。
 次に、3点目の冬季オリンピック・パラリンピック招致関連事業と、事業予算と基金についてであります。冬季オリンピック・パラリンピック招致につきましては、計画の内容や開催経費などを改めてお示しをして、市民対話をおこなうなど招致に向けた取り組みを進め、市民の理解を得てまいりたいと考えております。また、特定目的基金でありますオリンピック・パラリンピック基金につきましては、開催時の施設整備にかかる将来世代の財政負担の平準化に向けて備えるものであります。今後も引き続き既存施設を最大限活用し、将来に過度な負担を残さない、コンパクトな大会となるよう、簡素化を含めた大会計画の更新など必要な取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 次に4点目の、臨時財政対策債の増加の影響についてであります。臨時財政対策債は、地方交付税の代替措置であり、地方財政計画における地方税や交付税原資となる国税の減少の影響により、全国総額が増加したことから本市の令和3年度予算においては、前年度比200億円増の650億円と見積もっているところであります。この影響により、今後市債残高や公債費は増加すると見込まれますが、臨時財政対策債の元利償還金につきましては、地方交付税措置されることから、本市の財政運営に直接的な影響はないものと認識をしております。しかしながら、地方の財源不足については、本来的には国が地方交付税の法定率の引き上げによって対応すべきものでありますことから、引き続き臨時財政対策債の廃止に向けて国に提言・要望してまいりたいと考えております。
 次に4項目め、市職員の体制についてであります。まず1点目の国の地方公務員削減政策についてでありますが、いわゆる三位一体改革を通じて、税源移譲がされた件は評価をしておりますが、地方交付税が大幅に削減され、札幌市の財政に大きな影響を与えるといった課題もあったと認識をしております。職員数について札幌市では、三位一体改革以前から、民間活力の導入を進めるなど、事務事業の見直しをおこなう一方、福祉分野など行政事業の高い分野へは積極的に増員をおこない、札幌市の実情に応じた適切な定員管理をおこなってきたところであります。
 次に2点目の新たな災害等に備えた職員の配置についてであります。新型コロナウイルス感染症対策におきましては、本年度は全庁からの応援体制を構築して対応にあたり、感染拡大の状況を踏まえつつ、新型コロナ対策専任の職員を保健所に26名配置をしてきており、来年度はこれを更に80名増員し、106名の専任体制とする考えであります。今後新たな災害等が発生した場合におきましても、臨時的に全庁あげた対応を基本とし、事態が長期化する場合などは、関係部署へ必要な人員を優先的に配置するなど、迅速かつ適切に対応してまいりたい。このように考えております。
 次に3点目の、本市職員の働き方についてであります。新型コロナウイルス感染症への対応は、市政の最優先課題として保健所を中心に全庁的な体制を構築し対応してきているところであり、職員の奮闘には感謝をしているところであります。職員の負担軽減に向けては、現下の状況に鑑み、全庁に適宜の業務の縮小、休止、中断を指示する他、保健所においては人材派遣を活用するなどの取り組みを進めており、また長時間勤務の職員に対しましては、医師による面接指導をおこなうなど、適切な健康管理に努めているところであります。今後もこれらの取り組みを進めるとともに、引き続き効率的な業務執行に努め、長時間勤務の解消に取り組んでまいりたいと考えております。
 私からは以上です。

町田副市長 答弁

 私からは大きな2項目め、医療問題について、3項目め、介護保険について、4項目め、子育て・若者支援についてお答え申し上げます。
 まず医療問題についてでございますが、そのうち1点目、市内医療機関への緊急要請について。まず札幌市の認識についてでございますが、昨年11月の感染拡大期には、患者数の急増に加え医療機関における院内感染や、高齢者施設等でのクラスター発生により、介護等が必要な患者が多発したため、入院を受け入れる医療機関における負担が過大となり、患者受け入れ等の対応が危機的な状況に陥ったところでございます。このため、一部医療機関への負荷の集中を抑え、札幌市とすべての医療機関とが一丸となって非常事態に臨むことで、市民の命を守れるよう、札幌市長と医療関係団体との連名により緊急要請を実施したところでございます。支援内容の発信についてでございますが、緊急要請にあたりましては、医療機関の経営上の負担も考慮し、院内感染防止対策等にかかる各種補助制度についても、改めて周知をおこない積極的な活用を呼びかけたところでございます。
 次に医療従事者への支援についてでございますが、新型コロナウイルス感染症への対応につきましては厳しい状況の中、医療従事者の皆様の献身的なご協力により、札幌市の医療提供体制を支えていただいていることに大変感謝をしているところでございます。これまでも国に対して、感染症対策にかかる診療報酬改定や、補助制度の拡充など、適宜要望をおこない、その充実がはかられてきているところでございます。これらに加えまして、札幌市では介護度の高い陽性患者を受け入れる医療機関や、退院基準を満たした方を受け入れるいわゆる後方支援病院に補助をおこなうなど、医療従事者への支援も含め、国や北海道の制度では十分に対応できない課題に対して、独自に対応してきたところでございます。また、個人防護具、PPE等の物資の提供や、感染防止対策の技術的支援にも取り組んでおり、今後も様々な方法で医療従事者への支援をおこなうことが重要と認識するものでございます。そして何よりも新規感染者が減少することが、医療機関の負担軽減につながりますことから、引き続き感染防止対策に全力をあげて取り組んでまいります。
 次、3点目、医療機関などのPCR検査についてのご質問でございますが、札幌市ではこれまで医療機関や福祉施設等において、症状がある方はもとよりクラスターの発生の恐れがある場合など、幅広く迅速かつ的確にPCR検査をおこなってきているところでございます。特に療養型の医療機関や高齢者施設等では、ひとたび感染すると、多くの入院入所者が重症化することが懸念されることから、まずは無症状のまま感染を持ち込む恐れのある、これらの施設の職員を重点的に定期的なスクリーニング検査をしっかり実施してまいりたいと考えるところでございます。
 次、大きな3項目め、介護保険についてですが、そのうちの1点目、保険料負担軽減についてのご質問でございますが、次期の介護保険料を算定する上で、基礎となるサービス費用の総額は、介護報酬の増額改定や介護サービス利用者の増加等により上昇することとなりますが、介護給付費準備基金を取り崩すことにより、保険料基準額を現在と同額の月額5,773円に据え置いたものでございます。介護給付費準備基金は、介護保険制度において安定的な財政運営のために設置しているものでありますが、今回は基金残額をできる限り活用し、次期保険料の上昇抑制に当てたものでございます。
 次2点目、補足給付費についての質問でございますが、国は介護保険制度の持続可能性の確保のため、施設入所者の食費や居住費といった補足給付のあり方について見直しをおこなったと認識をしているところでございます。今後も低所得者を含めた高齢者へのサービス提供に支障が生じないよう、引き続き国の同行を注視してまいりたいと考えております。
 次4点目、子育て・若者支援についてのうちの1点目、保育環境についてのご質問でございますが、これまで札幌市では国を上回る乳児室の面積基準の設定や、公定価格上の配置数を超えた加配保育士に対する補助をおこなうなど、保育環境の質の向上をはかってきているところでございます。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、札幌市独自の保育施設向けの手引書の作成や、施設消毒作業のための人件費等への補助をおこなうなど、感染対策を支援しているところでございます。今後も引き続き保育環境の質の向上に取り組むとともに、国に対して財源拡充を含めた制度の改善を要望してまいりたいと考えておりいます。
 次に子どもの国保料の均等割軽減についてでございますが、子どもの均等割軽減は、国の責任において全国一律で実施すべきものと考えており、これまで国に要望してきたところでございます。今回国が示した新たな制度では、軽減対象は未就学児まで、軽減割合も5割までに留まっていることから、他都市と連携しながら国に更なる拡充を求めてまいりたいと考えております。
 次にコロナ禍での学生の実態についてでございますが、本年度当初、保護者や学生自身の収入の減少による学生の経済的な困窮が懸念されていたことから、国に対し支援の要請をおこない、学生支援緊急給付金の創設につながったところでございます。また、今月始めには大学関係者などで構成する実行委員会がおこなった学生への食料品配布に際しまして、札幌市におきましても、側面的な支援をおこなったところであり、今後も各種団体との連携を深めるなど、積極的に協力をしていきたいと考えております。また市内の大学におきましても、金銭を始めとする様々な支援をおこなっていることを承知しているところでございまして、今後は大学生との意見交換などを通し、継続的な実態把握に努め、経済的な理由などで学びの機会を諦めることがないよう、国への働きかけや、各種団体などとの連携により必要な支援をおこなってまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

吉岡副市長 答弁

 私からは、5項目め、環境について、6項目め、都心アクセス道路についてお答えをいたします。
 最初に5項目め、環境についてであります。
 1点目の国が策定中の第6次エネルギー基本計画についてでありますが、菅首相は脱炭素社会の実現を目指すことを宣言するとともに、今年11月に開催予定の気候変動に関する国際会議、COP26までに意欲的な2030年目標を示す旨を明らかにしていることから、今後国において高い削減目標が設定されるものと認識するところでございます。また、原子力政策につきましては、国全体で議論をしていかなければならないものと考えるところでございます。
 次に2点目、本市の財政エネルギー普及についてであります。最初に都心部以外での再生可能エネルギーの導入についてであります。現在策定中の気候変動対策構造計画では、都心部も含む地域全体での再生可能エネルギーの導入により、CO2などの温室効果ガス約218万トンの目標削減量を設定しているところでございます。この目標削減量の達成に向けましては、市内の一般家庭や市有施設などへの太陽光発電の導入を推進するとともに、道内の豊富な再生可能エネルギーを札幌地域において活用していくための取り組みを進めてまいりたい。このように考えているところでございます。
 次に、地域住民が主体となるエネルギーの地産地消についてであります。札幌市では太陽光発電などの発電設備と、電力を蓄える蓄電池や電気自動車を導入する市民への補助をおこなうことで、発電した電力の自家消費を促してきたところでございます。市民が初期費用を負担することなく設備を設置できるリース事業者への補助等の新たな手法も含め、発電・蓄電設備の導入を拡大することなどによりまして、今後ともエネルギーの地産地消をいっそう進めてまいります。
 3点目の、地元小規模零細事業者へのグリーンリカバリー誘導策についてであります。最初に研究開発支援によるグリーンリカバリーの視点をもった事業化の推進についてであります。札幌市ではこれまでも環境エネルギー技術製品開発支援事業により、エネルギーの省力化や創出などにかかる研究開発をおこなう事業者を支援してきたところでありまして、その対象となった新技術や新製品が企業活動に生かされることはグリーンリカバリーの促進に寄与するものと認識しております。今後は経済回復を目指すにあたり、環境負荷の低減をいっそう重視しながら研究開発を支援するとともに、関係機関と連携のもと継続的なフォローアップをおこなうことにより、事業化を推進してまいりたい。このように考えているところでございます。
 次に、グリーンリカバリー推進の視点での補助等の実施についてであります。札幌市では電気自動車などの次世代自動車を導入する事業者へ補助を実施している他、省エネ化にかかる設備資金等としても利用可能な中小企業融資制度を運用しているところでございます。引き続き様々な機会を通じて、こうした支援策に関する情報提供をおこない、市内小規模事業者のCO2削減に向けた取り組みを後押ししてまいります。
 次に6項目め、都心アクセス道路についてであります。1点目の建設中止の決断についてであります。創成川通りの既存トンネル内の交通量の変化を見てみますと、昨年の緊急時代宣言の影響などにより、一時的には減少したものの、現在はそれ以前と同程度まで回復しており、また業務で創成川通りを通行することが多い運送業界や経済界などから、早期整備を期待する声も寄せられているところでございます。人流、物流のみならず、医療防災などを支える上からも、都心アクセス道路の重要性は将来的にも変わらないものと認識しております。今後とも市民の皆様とは様々な機会を捉えて情報の共有に努めてまいります。
 2点目の国の第三者委員会委員の役割と立場についてであります。ご指摘のフォーラムでは、各パネリストがそれぞれ専門のお立場から根拠や考え方を示した上でご発言されたものと認識しております。
 3点目の札幌市都市計画審議会の議論と結果についてであります。都市計画審議会では、委員による意見交換や議論を経て、その場で採決をおこなうことが決められ、質問に対する審議会としてのご判断をいただいたものと認識しております。出席委員22名のうち15名の賛成多数により、都市計画案に対する審議会の同意が得られましたことから、都市計画法に基づく告示等の事務手続きをおこなったところでございます。引き続き国、道、市が連携し、計画の早期実現に向けて手続きを進めてまいります。
 私からは以上でございます。

池田議員 再質問

 再質問させていただきます。
 北海道新幹線開業に固執した大型開発事業の見直しについて、計画の見直しについてと学生支援について、2点質問をさせていただきます。
 質問に入る前に、予算編成について一言述べさせていただきます。予算の概要では、保健所から57億4000万の予算要求が出されていました。ところが市長査定で29億の予算になっています。まずは6か月分の予算ということでした。一方でコロナ禍で市民の命や健康に関わる保健所の予算を見直し、一方で減らしながら、大型開発やアクセス道路の予算は半分にすることなく予算どおりに予算を組んでいる。そこに大きな矛盾を感じますし、市民理解は得られないのではないか。そのことを申し述べておきたいと思います。
 それでは質問に入ります。
 1点目は市長の政治姿勢の3点目、北海道新幹線開業に固執した大型開発計画の見直しについてです。市長はコロナの感染拡大防止の対策はこれまでもそうですが、今年度の予算でも再重点課題として取り組んでいくという答弁がありました。その中で、エッセンシャルワーカーを支える支援について伺いたいというふうに思います。7月の第3回臨時議会で、国が医療・介護従事者への5万から20万円の慰労金を支出したことに合わせて、本市が児童福祉従事者に慰労金として1人5万円支給するために独自に9億円の補正を組んでおりました。これは6月段階での支給です。感染は7月以降も拡大し、今なお医療・介護・福祉関係の従事者は大変なご苦労をされているというふうに思います。再度、7月以降の分として、本市として慰労金を支給する形でエッセンシャルワーカーを支援することも検討すべきだと考えますが、ご検討されているのかどうか伺います。
 2点目は質問4の子育て・若者支援③の学生への支援についてです。実態を調査するとして、学生との意見交換などのこともご答弁がありました。この調査や意見交換など、本当に実態をつかむことが大事ですから、急がれると思いますから、いつからどのような形で取り組んでいくのか。
 この2点をお聞きしたいというふうに思います。

秋元市長 答弁

 私からまず、エッセンシャルワーカーへの慰労金の関係でお答えをさせていただきます。
 このコロナウイルスの感染症の拡大を受けて、様々な業種、事業者の方、従事者の方、大きな影響を受けております。これらについてはですね、いろいろな事業継続、あるいは雇用の継続というようなことも含めて、事業者への支援あるいは従事者への支援、これはもう引き続きいろいろな形で進めていかなければいけないというふうに思います。基本的には様々な保障等については、国のほうでも措置をしてございます。こういった制度の拡充など、あるいは期間の延長、こういったようなことについても提言・要請をしているところであります。そういうことも含めて、引き続き対応をしてまいりたい。このように思っております。

町田副市長 答弁

 子育て・若者支援のコロナ禍での学生の支援についてのご質問にお答え申し上げます。
 国による学生支援緊急交付金や緊急の特別無利子貸与奨学金、その他、学生支援機構による新たな助成金など、様々な制度が創設されているところでございますが、私どもといたしましても、今月の上旬に大学関係者などで構成する実行委員会がおこないました学生への食料品配布、その折にも大学関係者等々、関係団体の皆様からいろんな意見もお伺いしているところでございますし、また3月の上旬には直接大学生の皆さんとの意見交換も考えているところでございます。そういったところも踏まえまして、継続的な実態把握に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

池田議員 再々質問

 はい。エッセンシャルワーカーの支援について、いろいろな計画、雇用継続や様々なことを引き続いていろいろ支援を続けていくのだということの答弁もありました。ただ、やはり、この11月からは第二波、一波、二波の時と違って、非常に過酷だったんじゃないかというふうに私は思います。こういった中でも医療・介護・福祉関係に従事する皆さんの苦労、肉体的にも精神的にも、今もなお大変重たい苦労をされているんじゃないかと推察しているところです。そうした苦労にやはり応えていく支援というのを、本当に検討していくべきではないのか。慰労金という形できちんと支えていく、そういった支援が必要ではないのか。このことを求めておきたいというふうに思います。
 学生の支援についてですけれども、ここで再々質問とさせていただきます。調査については、今後3月上旬意見交換をしていきたいんだというふうにお話もありました。調査というのは、今本当に急いでやっていくっていうことが大事だと思いますので、急いでやっていただきたいと思います。既に大学生活を続けられないと、そういった声も出ていますから、江別市のような直接給付の支援も含めて、検討されていくのか。そのことを伺いたいと思います。

町田副市長 答弁

 まずは意見交換を、大学の学生の皆さんからも直接お話を聞くような形で、実態の把握に努めていきたいと思っております。
 以上でございます。