太田秀子議員 質問
私から議案第3号監査委員選任に関する件について2点質問をいたします。地方自治法の逐条解説では、監査委員について議員のうちから選任される監査委員の数は、全体の委員数の2分の1を超えないことが条件となる。
これは財務および行政運営に対する専門的知見を尊重する観点と、監査を政争の愚としないための配慮と考えられると、このように書かれております。本市は監査委員の2分の1、2名を委員から選出しています。監査委員の役割は、市長の指揮監督を受けずに独立した立場で予算を含め、市町の行政執行について監査をする責任を負う議会の重要なポストであります。
この監査委員の選任については、1993年以前は第3、第4会派からそれぞれ1名ずつ監査委員を、市長が議会と相談をし、議会が同意する方法で選出をしてきました。これは市政与党の会派が議会の役職や要職を独占することを防ぎ、二元代表制の一翼を担う議会として行政をチェックする機能を発揮する上でも合理的なもので、議会制民主主義をより徹底する上で、全面的とまでは言えないまでも、少数会派への配慮がされておりました。
しかし、私ども日本共産党が第4党になった1993年から、第1会派と第3会派から選出されるようになり、現在まで30年間続いております。ここで質問いたします。今回もこれまで同様に第1会派と第3会派から監査委員を選出する提案でありますけれども、その理由について伺います。
議会は、それぞれが市民の負託をいただいた議員で構成されますけれども、この第26期は、これまでの4会派から5会派となり、会派無所属議員が3人となりました。これは市民の負託が多様化しており、様々な要望があることの表れだと思います。
市長が監査委員を選任する上で、こうした市民の意見を尊重したものとすべきではないでしょうか?質問いたします。市長が監査委員を第1会派と第3会派から選任することにより、議会三役を大会派が独占するという結果になりますけれども、市民にどのように説明するのかを伺います。以上で私の質問を終わります。答弁を求めます。
秋元市長 答弁
監査委員の選出に関してのご質問でございます。監査委員につきましては本市の財務に関する事務の執行および本市の経営にかかる事業の管理を監査する委員として選出をさせていただいております。
札幌市政、事務事業に精通をしている、よくご理解をいただいているという立場から、市議会議員の立場から選出をさせていただいているところでございますけれども、まずは、この札幌市の事務事業に対し、議員としてのご経験から、よくご理解をいただいている方、そして議会の同意が必要になってまいりますので、議会の多くの方々からご賛同を得られる方ということを考慮いたしまして、総合的な判断を私としてはさせていただいたところであります。以上です。
太田秀子議員 再質問
再質問いたします。答弁をいただきましたけれども、議員としての経験など、事務事業が、議員としての経験など、精通している方と、理解いただいている方ということでありました。これまで過去にも質問しましたけれども、これまでも同じような答弁でありました。
議会の同意を得ると、賛同が得られる方ということで、とても曖昧なんですけれども、監査委員の選出について、このように経過は極めて不透明で不公平であると私は感じるわけです。
市長は大会派の意向のみを聞いて、常時ポストを独占させるような構図になっており、しかもそれは秋元市政のもとで、与党の皆さんばかり、ということになっているんです。
地方自治法(逐条解説)では、監査委員を選任する場合の手続きにおいて、監査委員は、公正不変の態度を保持しながらしなければならないと、これは、委員には議員やOB職員も就任可能であることから、それらの方たちが職務遂行に関して、事実上のイニシアチブをとった場合には、制度目的の実現性について疑わしくなるからであると、このように書かれているんです。つまり、誰からも疑われることのない透明性、公正性のある選任であることが求められているんです。
秋元市長 答弁
先ほどご答弁をさせていただきましたように、これは各会派を代表してということではなく、議員個人の皆様方のご経歴、そういったものを総合的に判断をさせていただいて、提出をさせていただいております。以上であります。
太田秀子議員 討論
私は日本共産党を代表し、ただいま市長から上程されました議案2件中、議案第3号監査委員選任に関する件に反対、議案第2号に賛成の立場で討論を行います。
議会選出の監査委員は、市長が選任提案し、議会の同意を得て選出をされます。第3、第4会派から監査委員を選ぶ選任のあり方は、私ども日本共産党が、第4党になった1993年以降変更され、第1会派と第3会派が独占してきたという歴史があります。
秋元市長は監査委員について、会派を代表して選んでいるのではないと繰り返し述べてこられましたけれども、結果として、秋元市政のもとで与党のみなさんが選任され続けていることは改めるべきであると考えます。よって議案に反対するものです。
議会三役は、各会派がポストを分け合うべきであり、監査委員は第3、第4会派から選出すべきであるということを訴え、討論を終わります。