私は、日本共産党を代表し、ただいま議題となっております議案12件中、議案第8号、第15号の2件に反対、残余の議案に賛成の立場で討論を行います。
 議案第8号 令和7年度札幌市一般会計補正予算(第3号)に反対する理由の第1は、GX産業の振興及び金融機能の集積の呼び水とするGXファンドに、一般会計から5億円を出資するためです。
 株式や債券に投資・運用することで利益を得ようとするファンドへの出資は、元本保証はなくリスクと隣り合わせであり、自治体が支出すべきものではありません。
 理由の第2は、新MICE施設の整備予定用地の取得にかかわる予約契約を締結するために、債務負担行為を設定するものだからです。土地売買契約において金額を示さない債務負担行為は前例がありません。
 新MICE施設整備基本方針では、当初の事業費280億円が2倍以上の592億円となり、経済波及効果の根拠も示されました。しかし、新MICE施設が整備されることで、既存施設の国際会議などが減少する可能性がありますが、その影響額はほとんど試算されていません。
 100億円を超える規模の財政支出を、ここで白紙委任することになれば、未来への投資ではなく未来の市民に負担を背負わせることになりかねないことから反対です。
 議案第15号 札幌市営住宅条例の一部を改正する条例案に反対する理由は、借上市営住宅4団地を廃止して、市営住宅の管理戸数を26,071戸から141戸も減らすためです。
 市は2030年までに借上市営住宅の全てを用途廃止する計画ですが、市営住宅の総量を抑制することは、住宅確保に困っている低所得者など市民の入居をさらに困難なものとすることから反対です。
 以上で私の討論を終わります。