日本共産党の平岡大介札幌市議は14日、市議会総務委員会で、小中学校などの公共施設でアスベストが使われた煙突の断熱材が剥がれ落ちていた問題について質問しました。
 札幌市は、大気中のアスベスト濃度の測定結果から、大気汚染防止法にもとづく石綿製品工場の敷地境界基準である1リットル当たり10本以下であり、「影響は極めて小さい」としています。
 平岡議員は、この基準に「環境省の中央環境審議会が、基準の対象が右綿のなかでも比較的毒性の弱いクリソタイル(白石綿)であり、もっと厳しいものにすべきという答申を出している」と指摘。市で使用されていた断熱材のアスベストに発がん性の高いアモサイト(茶石綿)が多量に含まれていることを明らかにし、「市民の不安に応えるためには、長期的なモニタリングと、実際にボイラーが運転された状態でどれだけのアスベストが飛散するのか実証実験が必要」とただしました。
 高木浩環境管理部長は「実証実験は技術的に難しい」と答弁。平岡議員は「専門家によるとインピンジャー法(運転中でも直接採取可能)という測定方法がある」と提案、「市民の不安に応える専用の相談窓口を設置すべきだ」と求めました。