私は、日本共産党を代表し、ただいま議題となっております議案16件中、議案第2号及び、第18号の2件に反対、残余の議案に賛成の立場から討論を行います。

 議案第2号「令和3年度札幌市一般会計補正予算(第18号)」についてです。
 この補正予算には、商業者グループデジタル販促応援費として、22億1,000万円が計上されています。
 今年度5億1,000万円の予算を組んで行った前回の「商業者グループ販売促進支援事業」では、総額23億5,000万円の申請があり、約7割の事業者グループが採択されなかったことから、わが党は、事業予算の拡充を求め、本市も支援ニーズを認識してきました。今回の補正予算は、前回の事業を補うものです。
 事業者の経営はいまだ苦しく、支援を必要とする事業者は少なくありません。本事業の実施に当たっては、必要とする事業者すべてに支援が行き渡るよう取り組むことを求めます。
 一方で補正予算には、債務負担行為を設定したマイナンバーカードセンター運営費2億3,200万円が、含まれています。
 マイナンバー制度は、個人情報の漏えいについて、様々な対策が講じられているといいますが、100%防ぐ安全なシステム構築は不可能であり、一度漏れた情報は、拡散、売買され、取り返しがつきません。個人情報を一元管理する国家が国民を監視し、情報漏えいの危険と常に隣り合わせの制度であるマイナンバー普及促進を図るセンター運営を次年度も継続することは容認できないため、本議案には反対です。

 議案第18号「札幌市営住宅条例の一部を改正する条例案」は、「カーブル南麻生」など借上市営住宅3団地、合わせて77戸を、用途廃止するため反対です。
 3団地はいずれも、JR・地下鉄駅に徒歩10分圏内で、エレベーターが設置されており、募集停止するまでの応募倍率は100~200倍で推移しており、市民ニーズが極めて高い市営住宅です。
 今回77戸のうち、約8割の世帯がほかの市営住宅に住み替えています。市営住宅の応募倍率は依然高いにもかかわらず、2022年度から2024年度に契約期間満了を迎える借上市営住宅9団地368戸の募集を停止しています。
 超高齢社会を迎え、新型コロナウイルス感染症の影響により、低所得世帯や高齢者世帯など市営住宅を必要とする市民は、今後ますます増えると考えます。市営住宅の総戸数を増やすことこそ求められているなかで、削減することは認められません。

 以上で、私の討論を終わります。